【ラグビー/NTTリーグワン】入社式を終えたばかりの新人がつかんだ初先発。 「すべてを出す」と誓ったデビュー戦へ<レッドハリケーンズ大阪>

レッドハリケーンズ大阪 山口泰輝選手 【©レッドハリケーンズ大阪】

4月19日(金)、レッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)は、日本製鉄釜石シーウェイブスを迎え、ディビジョン2の4~6位 順位決定戦第1節をヨドコウ桜スタジアムで行う。試合は19時キックオフ。RH大阪にとっては、ジャパンラグビー リーグワンのホストゲームで初めてのナイトゲームとなる。

試合に臨むRH大阪のメンバーにも、“リーグワンで初めて”の選手が入った。今季アーリーエントリーで登録され、4月初旬に入社式を終えたばかりの山口泰輝。今節背負うのは、15番。ジャパンラグビー リーグワンでのファーストキャップを先発出場で獲得することになる。

山口は長崎北陽台高校を卒業後、生まれ育った長崎県を離れ、帝京大学に入学。3年生の春、まだ試合のメンバーに入ったり入らなかったりしているころ、最初に声を掛けたのがRH大阪だった。「自分を使ってくれるチームがあるならば、どこにでも行く」と決めていた山口。その年の冬には全国大学ラグビーフットボール選手権大会の決勝戦にもフルバックで先発し、帝京大学の2連覇に貢献。4年生になると副キャプテンも務め、今年1月の3連覇に貢献して国立競技場で胴上げされたのちに、RH大阪に加入した。

チームに合流したのは、3月5日。いつチャンスが巡ってきてもつかめるよう、準備した。準備する上で「一番苦労したのは、チームのサインプレーのコールを覚えること」。当然、大学で使っていたものとは違う。けれど、それを理解できなければ、チームの一員として機能することはできない。バックスの選手に何度も聞きながら、早く覚えられるよう努力した。

その努力が実っているかどうかを試すチャンスは、今節のちょうど1週間前、4月12日に巡ってきた。RH大阪は、豊田自動織機シャトルズ愛知との練習試合を行い、山口は控えから途中出場。マット・コベイン ヘッドコーチは、山口について「冷静で、ボールがないところでも自分の役割を務めてくれる。また、ここぞというときには、自分の持つスピードなどの能力を発揮してくれる」選手だと評価。そして、「合流してからの数週間で、しっかりチームに馴染んでくれた」ことも高く評価し、今節での先発起用となった。

その練習試合で山口は、「大学ラグビーとは、スピードもフィジカルも違う」ことを肌で感じた。その一方で、「2対2や1対1など、同じ人数での局面では、自分の力を発揮できる」という手ごたえも得た。チャンスを確実につかんで今節の先発出場となったが、舞い上がる様子も気負う様子もなく、ただ真摯に「チームの代表として出場させてもらうので、自分の持っている力をすべて出す」ことを固く誓った山口。怯むことなくチャンスメークし、山口自身にとってもチームにとっても“リーグワンで初めて”の試合を良きものにしたい。

(前田カオリ)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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