「鷹のアジフライ」はどのようにして生まれた? 球場新グルメ紹介【福岡ソフトバンク編】

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「鷹のアジフライ」 【©SoftBank HAWKS】

 2024シーズン、福岡ソフトバンクホークスの本拠地・PayPayドームの新グルメ、その名も「鷹のアジフライ」が誕生した。

 福岡といえば明太子に豚骨ラーメン、もつ鍋、水炊き…… とご当地グルメの宝庫だ。そんななか、なぜホークスはPayPayドームの新名物としてアジフライを開発したのか。鷹のアジフライに込めたこだわりは。“仕掛け人”である営業部の伊藤大智郎さんにお話をうかがった。

福岡ソフトバンクホークスで営業を務める伊藤大智郎さん。元ホークス投手で、同期入団の千賀滉大投手・牧原大成選手・甲斐拓也選手らの活躍は、自身の原動力の一つになっているという 【©SoftBank HAWKS】

 伊藤さんは2010年育成ドラフトで千賀滉大投手(現メッツ)、牧原大成選手、甲斐拓也選手らとともにホークスに入団し、2017年の現役引退後に球団職員へ転身。現在は主に、球場内の看板広告など企業向けの営業を担当しており、ファウルポール「マルタイ棒ラーメンポール」のネーミングライツ契約にも携わった。そして、今回のアジフライを製造する株式会社三陽も、PayPayドーム内に広告を掲出している企業の一つだ。

「三陽さんには看板広告を契約いただいていますが、『もっと多くのお客さまに自社のアジフライを食べてもらいたい』という相談がありました。ホークスとしても、選手プロデュースグルメなどのメニューが豊富すぎて、逆に『PayPayドームに行ったらこれを食べる』といった名物グルメがないという背景があって。それでは、三陽さんのアジフライをPayPayドームで販売するのがいいのではないかと」

 両者の意向が合致し、話が進んでいくと、三陽のアジフライ製造工場が長崎県松浦市にあることが判明。ホークスは2009年に、長崎県松浦市と「松浦市・福岡ソフトバンクホークス総合交流宣言」を締結していたのだ。その縁に加え、長崎県松浦市・鷹島が約750年前の蒙古襲来を追い払ったとされる伝説「元寇の神風」の舞台であったことから、「ホークスに勝利の神風を呼ぶグルメ」として伝説にあやかり、ホークス、三陽、長崎県松浦市の3者のタッグで鷹のアジフライを開発することとなった。

鷹島肥前大橋開通記念モニュメント「勝利の風が吹く島 鷹島」(通称:必勝モニュメント) 【©SoftBank HAWKS】

PayPayドームではミシュラン一つ星の割烹料理店監修のソース付きで提供

 こうして実現したアジフライの商品化。伊藤さんは昨年のある経験から、アジフライのPayPayドームでの販売に手応えを感じていたようだ。

「実は昨年、長崎県開催の試合で三陽さんのアジフライを1日限定で販売したんですよ。ソースを付けず、素材そのままを味わっていただきました。売れ行きがよかったので『これはいけますね』と。松浦のアジフライはブランド化されているだけあって、新鮮で本当においしいんです」

 新鮮なアジを丁寧に処理したアジフライはそのまま食べても絶品だというが、PayPayドームではここでしか味わえないソース付きで販売される。そのソースを監修したのは、博多に店を構える〈割烹 味美(あじみ)〉。ミシュラン一つ星を獲得した名店だ。割烹料理店でありながら特製カレーもオンライン限定で販売していることから、アジフライのソースは万人受けするカレー風味に。スパイシーではなく、出汁の甘さがほどよくきいているので、辛いものが苦手な方や、お子さんでも食べやすい味に仕上がっている。

 2月上旬の「鷹のアジフライ」発表記者会見に登壇した和田毅投手は「ビールに合いそう」と話していたという。また、3月3日(日)のシーズンスタートデーにて、観客に「鷹のアジフライ(試食用)」を5,000枚ふるまった際も大好評だったそうだ。

シーズンスタートデーで鷹のアジフライ(試食用)5,000枚をふるまった 【©SoftBank HAWKS】

 オープン戦期間中から1枚500円(税込)で販売していたが、「たくさんの方に手に取っていただきたい」と、2024シーズン本拠地開幕戦の4月2日(火)から1枚350円(税込)で提供を開始。さらに、今後は福岡の名物を生かしたソースの開発や、関連イベントも計画予定とのことだ。

 最後に、伊藤さんは「ホークスファンの皆さま、鷹のアジフライは鷹島の伝説『元寇の神風』にあやかっているので、たくさん食べてホークスが勝つこと、そして今年こそ優勝することを願いましょう! ビジターファンの皆さまも、おいしいのでPayPayドームに来られた際はぜひ食べてください!」とPR。PayPayドームが初めての方も通い慣れた方も、新名物グルメ・鷹のアジフライを片手においしく楽しい野球観戦を。

取材・文 高橋優奈
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