【ラグビー/NTTリーグワン】フォア・ザ・チームのファンタジスタが 勝利への魔法をかける<埼玉パナソニックワイルドナイツ>

埼玉パナソニックワイルドナイツ 山沢京平選手(左) 山沢拓也選手(右) 【©ジャパンラグビーリーグワン】

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)が4月6日のNTTジャパンラグビー リーグワン2023-24ディビジョン1第12節のホストゲームで三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)と対戦する。埼玉WKは開幕から破竹の11連勝で首位を独走。シーズン終盤へ向けて団結するチームは、今節の結果によっては4位以内が確定しプレーオフトーナメント進出が決定する。

「ファンタジスタ」の異名を持つ地元・熊谷市出身の山沢拓也が、相模原DB戦へ静かに闘志をみなぎらせている。今季は第6節から第9節まで欠場が続き、第10節で交代出場し、戦列にカムバック。前節には第5節以来の先発復帰を果たし、2トライを決めるなど復活をアピールした。

「まだベストではないですが、ベストに近づけるように準備をしています。試合に出ていない時間は、出られない悔しさというよりも、ラグビーができない寂しさがありました。試合に戻れたことで充実しているし、また楽しくラグビーができています」

拓也が戦列から離れている間、弟の京平が兄の代役を務めるかのように台頭。兄譲りのファンタスティックなプレーを見せていた。そして、復帰後には、兄弟でそろってピッチに立ち、阿吽の呼吸のプレーでスタンドを沸かせた。

「京平のプレーを見ていて、自分も早く体を動かしたいと思ったし、一緒にプレーしたいと思いました。(京平の動きやアイデアが分かる?)いや、独特なので分からないです、お互いさまですが(笑)。プレースタイル的にも似ていると思うので同じイメージを共有しやすいと思います」

今節、拓也はフルバックとして先発出場するが、正確なプレーに加えてファンタスティックなプレーに期待が懸かる。昨季の第10節では、トライ、ゴール、ペナルティゴール、ドロップゴールと全種類の得点を決めてリーグワン初の“フルハウス”を達成した。

「自分のプレーよりもチームの勝利のためにプレーした結果です。このチームでプレーするには、チームに求められる役割を果たすことが大前提。その先のプラスアルファで個人として、どれだけできるかが大切だと思います」

今節は、12連勝を懸けて相模原DBを迎える。攻撃力を秘める相手をいかに食い止めることができるか。拓也はバックスリーとしての責務を担う。

「チームとして勝ち続けている中で、もっと成長するために戦っていく。プレーオフトーナメントなど先を見るのではなく一戦一戦、目の前のゲームに向かっていく。相模原DBは蹴ってくることもあるので、自分のところでのキック処理などの役割も大事になります。自分の戦うエリアをしっかりと考えながらプレーしていきたい」

拓也のイマジネーションがチームを勝利に導く。シーズン終盤を迎えて迫力を増す埼玉WKは、決して止まらない。

(伊藤寿学)

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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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