先発した久保は負傷交代、レアル・ソシエダは0−1で勝利

レアル・ソシエダ
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【©︎RealSociedad】

下部組織出身CBパチェコが値千金の決勝点

 ラ・リーガ第30節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)はアウェイでアラベスと対戦した。車で約1時間の場所に位置するバスク州都ビトリアを拠点とするアラベスには多くの元ラ・レアル所属の選手が在籍し、試合前にはかつてのチームメイト達と笑顔で談笑する姿が見られた。シーズン内最後の国際Aマッチデーの日程を消化し、いよいよ欧州リーグ戦は終盤戦。ラ・レアルはCL出場権獲得を目指し、ダービーに臨んだ。

 怪我から復帰したバレネチェア、オヤルサバルと久保で形成された3トップが序盤から攻勢を仕掛ける。さらにこの日、負傷離脱中のブライス・メンデスに代わり司令塔の位置に入ったロシア代表ザハリャンが好機を演出した。29分、ザハリャンは久保が引いて作ったスペースを利用し、オヤルサバルへとスルーパスを通す。これを冷静に決めたかに見えたが、判定はオフサイドとなりゴールは認められなかった。36分にはカウンターからルイス・リオハにシュートを打たれるがポストに救われた。

 前半も終了間際、40分を過ぎた頃、久保が右脚を押さえ座り込む。急いでメディカルスタッフが駆けつけ処置するが、プレー続行不可の判断を下しベンチへと退く。代わって、スリナム代表ベッカーが右サイドへと入る。まさかのアクシデントに見舞われたラ・レアル、提示された4分のアディショナルタイムを消化し、スコアレスで後半へ。

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 久保に代わって投入されたベッカーの縦へのスピードを活かすラ・レアル、ベッカーの仕掛けからコーナーキックのチャンスが増えていく。54分、ザハリャンの右CKからニアサイドでパチェコが強烈なヘディングを放つが、アラベスGKシベラが左手一本でセーブ。頭を抱えるパチェコだが、累積警告で出場停止のスペイン代表ル・ノルマンに代わって先発を飾ったカンテラーノはわずか5分後先制点をもたらした。再びCKのチャンスにニアサイドで今度はダイビングヘッド。GKの股を抜く一撃が歓喜をもたらした。

 この後は攻撃陣を休ませ、終始試合をコントロールしたラ・レアルが終了間際の大ピンチもなんとか凌ぎ、0−1で勝利を収めた。ラ・リーガでの連勝を3に伸ばしたラ・レアルは勝ち点を49とし、暫定ながら4位アトレティック・クルブとの勝ち点差を7とした。残された8試合で欧州最高峰の舞台への切符獲得を目指すラ・レアルは次節、4月14日にアルメリアと対戦する。国王杯決勝を挟む2週間の間に久保の復帰が待たれる。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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