【ラグビー/NTTリーグワン】首位通過を懸けた戦いのカギは“フォワードバトル”。 「絶対に引かない。前に出続ける」男の覚悟<NECグリーンロケッツ東葛>

NECグリーンロケッツ東葛 山極選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

3月30日に行われるディビジョン2のリーグ戦最終節で、NECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)は大一番を迎える。対戦相手は首位の浦安D-Rocks(以下、浦安DR)、会場はユアテックスタジアム仙台だ。

198cm118kg、ロックを務める山極大貴は、今季のここまでのリーグ戦9試合、すべてに先発出場を果たしている。昨季から負傷離脱なく稼働し続ける鉄人だ。

その山極に、前節の豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)戦において、GR東葛加入後、初めて味わう歓喜の瞬間が訪れた。前半24分、ニック・フィップスの巧みなパスを受けると、そのまま突進してダイナミックなトライを決めた。トップリーグ時代を含めて、44キャップ目で決めた初のトライだった。

「練習でやってきた形だったので、うれしかったですね」

日々の練習で反復して取り組んできた形が試合で発揮されれば、それは成功体験となり大きな自信へとつながる。

ただし山極によれば、リーグの前半戦では結果が出ていたとしても、まだ思いどおりにいかないことも多かったという。しかし3月に入ってからの3試合、レッドハリケーンズ大阪戦、日本製鉄釜石シーウェイブス戦、そして前節のS愛知戦では、ウェイン・ピヴァック ヘッドコーチの志向するラグビーを具現化し、「試合をするごとに良くなっている実感があります」と確かな自信をのぞかせた。

「練習のときからチーム全体でミスが少なくなりました。本当に良い練習ができていると思います。それが試合につながっているので、浦安DR戦はすごく楽しみですね。開幕戦のときと比べれば、僕たちは伸びたと思います」

自分たちのラグビーに自信をつかんではいる。だが、「浦安DRのラインスピードは速い」と首位チームに対して油断はない。開幕戦以来の対戦となる難敵との試合に向けて、山極が自分自身に課すタスクとして強調するのはフォワードバトルだ。

「タックルでは絶対に引かない。前に出続ける。フォワードの1対1の勝負で勝つことが、僕の仕事です」

首位攻防戦へ、リーグ戦全試合先発出場となる山極のモチベーションは非常に高い。

この一戦に勝ったほうがリーグ戦首位通過となり、順位決定戦においてホストスタジアムで2試合を戦える大きなアドバンテージを得る。今季、ホストスタジアム全勝のGR東葛だからこそ、絶対に勝利を収めてそのアドバンテージをつかみ取りたい。

(鈴木潤)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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