【ラグビー/NTTリーグワン】初の盛岡開催。「勝った記憶しかない」スタジアムで 上り調子の男がチームを勝利へ導く<日本製鉄釜石シーウェイブス>

日本製鉄釜石シーウェイブス 阿部竜二選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)にとっては、今節が今季のレギュラーシーズン最後のホストゲームとなる。対戦相手である4位のレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)との勝ち点差はわずかに2。シーズンが佳境に入る中で行われる4位と6位による直接対決は、3月24日、盛岡市のいわぎんスタジアムでキックオフを迎える。

リーグワン発足以降、ディビジョン2公式戦初開催となるいわぎんスタジアムは、全国高等学校ラグビーフットボール大会岩手県大会の決勝戦が行われるグラウンド。岩手県紫波郡紫波町出身、阿部竜二もこの舞台で戦い、“花園”への切符を勝ち取った一人だ。当時を次のように振り返る。

「高校3年のときの決勝戦はラグビー人生で一番緊張した瞬間でした。ウォーミングアップのとき、決められたメニューをみんなで順番に行うのですが、自分だけしばらくのあいだ、みんなと違う動きをしちゃっていて(笑)。あとにも先にもそんなことはなかったので、本当に緊張していたんだなといまでは思います」

その阿部は、後半戦に入り調子が右肩上がりだ。ランやステップワークが冴え、コーチ陣も期待を寄せるその高いポテンシャルがいよいよ開花のときを迎えているように感じられる。

RH大阪との前回対戦では、ラストプレーでペナルティーゴールを決められ、土壇場で逆転される痛恨の敗戦となったが、それでも「いまのチームには確実に勝つ力がある」と言い切る。その根拠となるのがフォワード陣の力強さと、セットピースの精度向上。チーム力が高まってきているのがいまの釜石SWだ。目標であるトップ3への道は閉ざされたが、一つでも多く勝利し、一つでも順位を上げて、最終的に残留という成果を得るために大きな意味を持つ一戦。阿部にとっては、それが「勝った記憶しかない」という思い出のスタジアム。自身は上り調子で勝てば順位を上げられる状況、さらに家族やお世話になった指導者らが見守る中で迎えられる。まさに舞台は整った。得意のランからトライを決め、チームを勝利に導く活躍に期待が集まる。

(高橋拓磨)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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