パリパラリンピック代表選考会が終了。日本パラ水泳の新たな顔になるのは?
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8月に開幕するパリパラリンピック水泳日本代表の枠は「男子12・女子10」。昨年の世界選手権で優勝して代表権を手にした山口尚秀のほか、東京2020パラリンピック金メダルの木村敬一、鈴木孝幸ら6人が派遣基準記録Aを突破して即時内定を決めた(編集注:派遣基準記録Bをクリアした選手は、Aに対する到達率の高い選手からランク付けされ、その順位の高いほうから選出される)。
「パラリンピックでは選手村が楽しみ」と語る初出場の木下 【photo by X-1】
*参加条件を満たしたうえで正式に決定
パリでパラ水泳日本代表「トビウオパラジャパン」の新たな顔になるのはだれか。今回は、東京パラリンピックに続き2度目のパラリンピックでメダルを狙う2人の活躍を追う。
2大会目のパラリンピックで目指す場所
今回の代表内定一号となった窪田 【photo by X-1】
水中でキックするバサロが武器。今年1月から後半の持久力強化に集中して取り組み、「後半は足が持ったけど、前半のタイムがあまり出ていなかった」と悔しそうに話す。
ほっとした表情で取材に応じる窪田 【photo by X-1】
自己ベストをさらに更新し、本番では1分04秒台を狙う。
「今のタイムでは、メダル争いに入るのも難しくなってくるかなと思う。8月までにタイムを上げてメダル争いにしっかり食い込んでいければと思っています」
まだパリまでの時間はある。以前「上がったことがないので、まだイメージできない」と話していた表彰台の真ん中へ。パリパラリンピックに標準を合わせた窪田の戦いがまたすぐ始まる。
窪田からわずかに遅れてフィニッシュした荻原虎太郎は派遣基準記録B突破。日本勢ダブル表彰台を狙う 【photo by X-1】
光と影を経験した女子のリーダー格
中学3年生以来7年ぶりの自己ベスト。満面の笑みをたたえて「高校時代はスランプで苦しんだけど、それも自分の中ですごく大切な時間だった」と晴れやかな表情で振り返った。
宇津木は7年ぶりに自己ベストを更新し、喜びを爆発させた 【photo by X-1】
「福田選手に取られていたアジア記録を塗り替えることができて本当に嬉しく思います」
今回のレース後は、隣のレーンの福田が派遣基準記録Aを突破できず、泣き崩れる中で「とりあえず派遣は切れているから大丈夫よ」と声をかけたという。
福田を励ます宇津木に対し「申し訳なかった」と福田 【photo by X-1】
「負けたくない」一方で、切磋琢磨してきたライバルも大切にする。国際大会の応援席で必ず仲間にエールを送る宇津木らしい一幕だった。
フィジカルも試行錯誤しながら強化し、平泳ぎに直結する動きのトレーニングを行っているという 【photo by X-1】
「記録としても、結果としても満足のいくような形で泳ぐことができればいいなと思います」
パラ水泳日本代表はパリでどんな活躍を見せるのか。ベテランと若手をつなぐ宇津木と窪田がカギ握る存在になることは間違いない。
400m自由形(S9)でアジア記録を更新した川渕は4月に高校生になる 【photo by X-1】
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※本記事はパラサポWEBに2024年3月に掲載されたものです。
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