100年超の歴史を持つ伝統の一戦。アスレティックとバルセロナの激戦史

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3月3日に行われるラリーガ EA SPORTS 第27節で、スペインフットボールの歴史を紡いできた伝統の一戦に新たなページが書き加えられる。

1898年創立のアスレティック・クルブ、翌1899年に生まれたバルセロナは、これまで全公式戦で241度も激戦を繰り広げてきた。通算戦績はバルセロナの122勝39分80敗。ラリーガ EA SPORTS の185戦に限っても、バルセロナが94勝31分60敗と上回っている。ラリーガ EA SPORTS での試合数を数えるのは簡単だ。この2チームはレアル・マドリーと共に、リーグの創設初年度から1シーズンも欠かさずトップリーグで戦い続けてきたからだ。

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両者の熾烈なライバル関係は、いくつものタイトルを直接争う過程で築かれてきた。初めて対戦した公式戦は1920年にヒホンで行われたコパデルレイ決勝で、ビセンテ・マルティネス、パウリノ・アルカンタラのゴールによりバルセロナが2ー0で制した。逆に1932年のコパデルレイ決勝はアスレティックがバタのゴールにより1ー0で雪辱を果たしている。

1929年に発足したラリーガ EA SPORTS の初対戦はアスレティックが5ー1で大勝。1930/31シーズンにアスレティックが挙げた12ー1の勝利は、バルセロナにとって今も史上最多失点を喫した敗戦であり続けている。

この2チームには、長年「レジェス・デ・コパス(カップ戦の王者)」と呼ばれてきたという共通点もある。バルセロナは最多31回のコパデルレイ優勝回数を誇り、アスレティックは歴代2位の23冠を数える。両者に続くのはレアル・マドリーの20冠だ。なおバルセロナとアスレティックは過去に9度コパデルレイ決勝で対戦しており、1920、42、53、2009、12、15、21年はバルセロナ、1932、84年はアスレティックがトロフィーを掲げている。

1984年の決勝では試合後に複数の選手が乱闘を繰り広げ、さらに多数のファンもピッチに乱入して機動隊が鎮圧に入る大騒動が生じている。アスレティックがラリーガ EA SPORTS とコパの2冠を獲得したこのシーズンは、双方のコンペティションでバルセロナと熾烈なタイトル争いを繰り広げていた。また1983年の直接対決ではアンドニ・ゴイコエチェアがディエゴ・マラドーナに悪質なタックルを見舞い、手術に至る怪我を負わせていたこともあり、両チーム間の緊張状態はかつてないほど高まっていた。

両チームはヨーロッパのコンペティションで一度だけ、1976/77シーズンのUEFAカップ準々決勝で対戦している。サンマメスで行われた第1戦はアスレティックが2ー1で先勝。カンプノウでの第2戦はハビエル・イルレタとヨハン・クライフがそれぞれ2ゴールを挙げて2ー2となり、アスレティックが2戦合計4ー3で準決勝へと勝ち進んでいる。

以前と比べれば友好的と言えるようになった近年も、両チームは激戦を繰り広げてきた。2008/09シーズン以降、両者はコパデルレイ決勝で4度対戦し、4度ともバルセロナが制している。一方のアスレティックも2015年のスーペルコパ・デ・エスパーニャではアリツ・アドゥリスのハットトリックなどでバルセロナを2戦合計5ー1で破り、21世紀の初タイトルを獲得。21年のスーペルコパ決勝では延長戦でイニャキ・ウィリアムスが決勝点を挙げ、3ー2でバルセロナを下している。

今季の戦績は1勝1敗。エスタディ・オリンピクで行われたラリーガ EA SPORTS 第10節は当時17歳のマルク・ギウが唯一のゴールを決め、バルセロナが1ー0で勝利。サンマメスで行われたコパデルレイ準々決勝は延長戦の末にアスレティック・クルブが4ー2で競り勝っている。今季3度目、史上242回目の対戦でも、見応え十分の激戦を見せてくれることを期待したい。

2015年のコパ決勝ではリオネル・メッシが2ゴール、ネイマールが1ゴールを挙げ、バルセロナが3ー1で制した 【(C)LaLiga】

2015年のスーペルコパではアドゥリスが2戦連発の計4得点を挙げ、アスレティックに今世紀初タイトルをもたらした 【(C)LaLiga】

今季第10節は当時17歳のマルク・ギウが途中出場からほどなくラリーガ EA SPORTS 初ゴールを記録。ホームのバルセロナが1ー0で制している 【(C)LaLiga】

1月のコパデルレイ準々決勝は2ー2で延長戦にもつれ込んだ後、ウィリアムス兄弟がゴールを挙げたアスレティックが4ー2で激戦を制した 【(C)LaLiga】

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