【ラグビー/NTTリーグワン】前節に節目の50キャップを達成! 江見翔太、波乱万丈のラグビー人生はまだ続く<東京サントリーサンゴリアス>

東京サントリーサンゴリアス 江見選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

前節、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)との大一番を落としてしまった東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)。仕切り直しの第8節はリコーブラックラムズ東京を秩父宮ラグビー場に迎えてのホストゲームだ。

ここから連戦が続き、まさにチームの総合力が問われるリーグ中盤戦。そんな中、ひときわ元気な32歳がいる。埼玉WK戦で節目のチーム通算50キャップを達成した江見翔太だ。

「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」のブルーズ戦はフル出場。埼玉WK戦では切れ味鋭い突破を何度も見せてファンを沸かせた。また、本来はウイングが主戦場だが、試合展開によってはセンターで出場するなど、チーム戦略の幅を広げる役目も果たしている。

「32歳ですけど、調子はこれまでで一番いいですね。ウチのウイングには才能豊かな選手がそろっているだけに、何か持ち味を出さなきゃいけない。スピードでは若い選手に敵わなくても、フィジカルの強さでは絶対に負けないように心掛けています」

そんな江見のラグビー人生は波瀾万丈そのもの。リーグワンでは唯一の学習院大学出身で、大学時代には7人制日本代表でもプレー。サントリーサンゴリアス(当時)に入団後、トップリーグ時代の2015-2016シーズンには最多トライゲッターのタイトルを獲得し、2017年にはスーパーラグビー・サンウルブズでもプレーした。

これだけ実績のある32歳ならば、もっと早く50キャップに到達していてもおかしくない。本人も「10年目で50(キャップ)は遅いほう」と語るように、到達が遅れたのはトップリーグ最終年(21年)のプレーオフトーナメント決勝戦で、左膝の前十字靭帯を断裂する大けがを負ってしまったからだ。

リハビリのため、リーグワン元年は全休。2季目も出場はわずか1試合。社員選手である江見にとって「引退」の二文字が浮かんでもおかしくない。それでも腐ることなくトレーニングを続け、万全の状態で迎えた今季、再びチームに欠かせない存在に。その原動力は「サンゴリアスに恩返しがしたい」という思いだ。

「決して強豪ではない学習院大学出身の自分がいまもこうしてプレーできているのは、サンゴリアスのおかげです。同期入団は早稲田大学で主将だった垣永真之介、帝京大学で主将だった中村亮土。超名門出身の二人と比べれば、『江見、誰それ?』というレベルだったはず。そんな状況からサンゴリアスに成長させてもらいましたし、ラグビー選手としても人としても学びの大きい場所です。その感謝の気持ちは、グラウンドで表現しないといけませんから」

感謝の気持ちで臨む51キャップ目。「えみちゃん」の愛称で親しまれる男のプレーは、見るものを笑顔にさせるはずだ。

(オグマナオト)

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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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