【ノルディックコンバインド】深刻な雪不足も総力挙げて開催のショーナッハ大会 「今できる自分の最大限を発揮できた」葛西優奈選手が今季最高の7位!

チーム・協会
 ノルディックコンバインドのFISワールドカップは1月27、28日にショーナッハ大会(ドイツ)が開催され、男女とも個人2試合を行いました。
 
 大会直前に長引く降雨に気温の上昇があったため、シュバルツバルト(=黒い森)にある会場は見渡す限り草と土の状態に。ただ、ショーナッハは50年以上続く伝統の大会「シュバルツバルト・ポカール」が行われているノルディックコンバインドにとって長い歴史を持つ場所。400人ものボランティアスタッフが12月から貯蔵しておいた人工雪をジャンプ台とクロスカントリーコースに運んで会場を設営。通常1周2.5kmのクロスカントリーコースが1周2kmとなり女子の初日5kmが4kmに、2日目の7.5kmが8kmに変更となったものの、総力を挙げてワールドカップ開催にこぎつけました。

ショーナッハ大会のクロスカントリーコース 【全日本スキー連盟ノルディックコンバインドチーム】

 女子では大会初日の個人第7戦で葛西春香選手(早稲田大学)が4位。これで今季5度目の4位となり、またしてもあと一歩で今季初表彰台に届きませんでしたが変わらず高いパフォーマンスを発揮しています。
第7戦では双子の優奈選手(早稲田大学)が10位でゴールし今季初のトップ10フィニッシュ。翌日の第8戦ではさらに順位を上げて7位に入りました。

女子の結果は以下の通りでした。

葛西春香
第7戦:4位、第8戦:6位
「雪がない中で開催していただいことに感謝の気持ちでいっぱいです。結果としては、また今回も目標としていた表彰台に上がることができませんでした。2日目は8キロで普段の5キロの試合とは違ったペース配分で走り、レース展開のやり方など新たな発見がありました。ジャンプ、クロスカントリーともに感覚的には悪くないので、来週の試合に向けて調整をしてベストのパフォーマンスができるようにしたいです」

中村安寿(株式会社ショウワ)
第7戦:12位、第8戦:13位
「(直前にクロスカントリーの距離が変更し)いつもと違う状況での試合で、あまり練習もできないまま臨むことになりました。先週は試合がなかったのでその間に色々試して良いイメージを持っていたのにもかかわらず、ジャンプ台の形状に上手く合わせられなかったです。ポイントだけではなく、もっと全体の流れとイメージを織り込んで臨めればよかったと思う。来週は“トリプル”(3連戦)でコンパクト方式もあるので、走りが得意な私にとってはチャンスだと思っています。まずは、あまり状態が良くないジャンプをもう一度しっかりポイントを押さえつつ、全体的な流れをイメージして臨みたいです」

葛西優奈
第7戦:10位、第8戦:7位
「苦戦していたジャンプが少しずつかみ合ってきて、後半のクロスカントリーでも(2戦とも)順位を上げることができたので、自分にとってはとてもいい内容だと思いました。今できる自分の最大限の力を発揮できたと思います。まだまだ試合が続くので、ここからしっかり上がっていけるように引き続き頑張っていきたい」

畔上沙那(日本体育大学)
第7戦:24位、第8戦:18位
「ジャンプは少ない練習の中で台に上手く対応できず苦戦したが、2日目の試合では助走で課題としていたことが少し修正でき、ショーナッハに来て1番内容の良いジャンプができました。クロスカントリーはウェーブスタートの集団で走ることになり、その中の速い選手に最後まで食らいついて走ることができなかったのが次回以降の課題になりました。次の試合までにそこを上手く調整できるように」

葛西優奈選手(左)、中村安寿選手 【全日本スキー連盟ノルディックコンバインドチーム】

 男子では2週間前のオーベルストドルフ大会(ドイツ)を体調不良で欠場した山本涼太選手(長野日野自動車SC)が復帰。木村幸大選手(中央大学)は初日の試合で前半ジャンプ50位と大きく出遅れたものの得意の走りで10人を抜いて40位に滑り込み。ワールドカップ・ポイントをもぎ取りました。

男子の結果は以下の通りでした。

山本涼太
第10戦:35位、第11戦:17位

渡部暁斗(北野建設SC)
第10戦:16位、第11戦:13位

谷地宙(日本航空株式会社)
第10戦:39位、第11戦:36位

山本侑弥(早稲田大学)
第10戦:46位、第11戦:41位

木村幸大
第10戦:40位、第11戦:46位

ワールドカップ次戦は、2月1~3日にオーストリア・ゼーフェルトで今季のメインイベントとなる3連戦「Triple」が行われます。
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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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