いざ出陣!Bプレミアの舞台へ!新條恵美子ディレクターが追求する「仙台らしさ」とは…89ERS CHEERSの魅力に迫る!【B MY HERO!】
89ERSチアーズ2023-2024シーズンメンバー 【(C) 仙台89ERS】
2023年9月、Bリーグ開幕を翌月に控え全国でプレシーズンマッチが繰り広げられるなか、私は郡山にいました。
お目当ては、今回11回目となる東北カップ。東北6チームが3日間トーナメント形式で戦うのですが、1日3試合見れるだけでなく、全チームのチアリーダーがパフォーマンスをする、そんな夢のような大会に惹かれて…。
そこで衝撃を受けたのが89ERSチアーズ。素直に「カッコイイ!」と心の声が漏れると同時に、「絶対に仙台に行こう!」そう決心したのでした。
【(C) 仙台89ERS】
東北カップでは会場の多くのファンを魅了 【(C) 仙台89ERS】
恵美子さんのチアリーダー、そして仙台に対する想いを伺い、89ERSチアーズの魅力に迫ります。
チアダンスとの出会い 社会人から始めて世界4位に!? 大親友からの誘いでチアディレクターの世界へ!
現在、千葉や代表で活躍している松田華衣が高校時代からの親友なんです。その松田が東京ガールズ代表の柳下容子さんと繋がりがあり、「新しく東京で出来るチームのディレクターを探しているのだけど、やってみない?」と話があったのがきっかけです。
そのチームが、今は横浜に移転した東京エクセレンスでした。お話があった当時はチアダンスのインストラクターをやっていたのですが、そこでエレガンスの立ち上げからディレクターとして携わらせていただきました。
――ディレクターの話をされて、すぐに引き受けられたのですか?
大学卒業後、3年間会社員として働いた後にチアインストラクターとして活動していたのですが、10年以上前の当時はチアを職業として生活していくにはまだまだ不安がありました。そんな時にディレクターのお話をいただき、良い機会だからチャレンジしよう!そう思い引き受けました。
――チアインストラクターという事は、元々チアダンスをされていたのですか?
それが社会人になってからなんです。子供の頃からクラシックバレエを10年以上やっていました。その後、高校の部活紹介でチアリーディング部の演技に圧倒されて入部することにしました。そこで松田と出会ったのですが、そこから8年間チアリーディングをやっていました。そして、社会人になってから、世界1位になるようなチームのチアダンスを見て感動し、バレエとチアリーディングの要素を合わせもつチアダンスを「私もやりたい!」そう思いそのチームに入りました。
――いきなり世界有数のチームに入ったのですか?
そうなんです。今思えば無謀なことをやってますよね(笑)。実は、そのチームがチアダンスインストラクターの養成を行っていまして、私も教えたいと思い入りました。
インストラクターに合格すると、すぐに教室で教えて下さいという依頼があり、そのチームのインストラクターとして働き始めました。
いざ働いてみて、教えるからには「あの先生のようになりたい」と憧れられて初めて生徒が増えて来るのだろうと考え、自らもチアダンスをやろう!と決心し、やるからには本気で「世界大会に出る」ことを目標に設定して始めました。
――社会人から始めるのは大変だったのでは?
周りは学生が多かったですね。最初は大会メンバーにも選ばれませんでした。
その後、メンバーに選ばれるようになり、何度も大会に挑戦した結果、国内大会で部門優勝、世界大会で4位になることができました。
インストラクターをやりながらそこまで続けられたのも、チアの世界で生きていくと決めたからには、自信を持って言える結果を残したいと思ったからだと思います。
――インストラクターとディレクターは全く違うように思いますが、戸惑いはありませんでしたか?
私は0(ゼロ)から1(イチ)を生み出すことが好きで、ディレクターとして「こうしたい」と思っていることを形にしていく事が合っていました。
クラシックバレエをやっていた事も、フォーメーションや見せ方など、舞台の経験がパフォーマンスを作る事にも生きていると思います。
松田華衣さん(左)とは今でも良き友であり良きライバル!? 【(C) 新庄恵美子】
もはや宿命!? 導かれるように仙台へ
実は、現在89ERSの社長である志村雄彦が、大学時代からの友人なんです。卒業後も友人皆で応援していて、仙台に所属してからも何度も仙台に足を運んで応援していました。
その後、彼が社長になり、前任のディレクターが退任されたタイミングで、社長から直接電話があったんです。
――志村社長直々にオファーがあったのですね!すぐにお返事はされたのですか?
「え、仙台!?」とビックリはしました(笑)。ですが、志村社長から直接「チームが求めているもの、目指すもの、方向性」を聞いて、それであれば私も目指しているものを実現するために協力したいと思い、すぐに「やります!」と伝えました。
志村社長と玲子夫人とは大学時代の仲間 【(C) 新條恵美子】
「飛躍」、そして「仙台らしさ」を求めて〜Bプレミアを目指すトップチームに相応しいチアリーダーへ
「Beautiful Toughness(凛として美しい強さ)」をチーム像として活動しています。
ディレクターとしては、受け継いできた89ERSチアーズの良いところは大切にしつつ、新しいことを取り入れながら、チアリーダーとしてより高いレベルへ引き上げたいと思っています。
そして、そこから仙台らしさというものを表現していきたいと思います。また、バスケのチアですが、そもそものチアリーダーとしての意義とあるべき姿をしっかり考え、次の世代へも伝えていける存在でありたいと思っています。
――衣装にもコンセプトはありますか?
ベースとなる衣装として、昨シーズンから着用している黒のレギンスとトップスの衣装を作りました。単純に私が好きなスタイルというのもありますが、NBAのようなスタイリッシュさを出したかったことや、89ERSチアーズは強い系のダンスも元々多いので、フィットすると思いました。ただ、着る人を選ぶのでトレーニングしないとですね(苦笑)
レギンススタイルは89ERSチアーズの格好良いダンスにフィット 【(C) 仙台89ERS】
――イエローの衣装の上下をクロスする黒い紐がとても特徴的で、見た瞬間つい「素敵だ」と呟いてしましました(笑)
実は、初代エレガンスのクロスしているデザインの衣装がとても好きで、それをオマージュして作りました。
私もお気に入りの衣装なのですが、まだ進化中でして。本当はもう少しスポーティーなスニーカーの方が、より足を美しく見せる事ができると思っています。
そこで、89ERSのイエローブラックの靴下を履いてみようメンバーと話をしていて、次回あたりから靴下バージョンが登場するかもしれません。
ガラッとイメージの変わるスカートの衣装は、クロスする紐がポイント 【(C) 仙台89ERS】
オープニングは私が魂を込めたパフォーマンスでして(笑)。
志村社長からも「仙台らしさ」を表現してほしいと要望があり、「すずめ踊り」を取り入れました。
毎年仙台で行われる青葉まつりで今でも踊られている、江戸時代から続く伝統的な踊りです。
笛の音に合わせて、扇子を持って踊るのですが、やるからには本物を見せたいと思い、今シーズンは、実際に踊ってらっしゃる本家の方々に来ていただき、振りを教えていただきました。
そのオープニングパフォーマンスのために、袖のある衣装を作っていただき、より雰囲気を出せるよう、工夫しました。
――チームからこうしてほしいという要望はあるのですか?
曲選びや、パフォーマンスの目的等、演出チームと相談しながら進めています。
オープニングパフォーマンスは、最初の30秒が「すずめ踊り」、その後曲が変わり扇子を使ったパフォーマンス、そして最後は「会場の一体感を出したい」というチームの要望もあり、ペンライトを会場全員で振れるような合わせやすいパフォーマンスになっていて、夏前頃から演出チームと試行錯誤して作りました。
すずめ踊りから始まるオープニングパフォーマンスは見逃せない 【(C) 仙台89ERS】
仙台らしさがギュッと詰まったオープニングパフォーマンス 【(C) 仙台89ERS】
タイムアウトは、以前からのものや、メンバーが作ってくれているものも多いです。
私はクラシックバレエやジャズ・チアの動きの振りがメインになることが多いのですが、メンバーはダンスも上手ですし、ストリートの要素があるステップを取り入れたダンスなどを考えてくれるので、チームとしてバリエーションが増えて良いなと考えています。
ハーフタイムに踊っている「第ゼロ感」も、昨シーズン卒業したメンバーが作ってくれたダンスです。とてもカッコイイので、今シーズンもその振りを使わせてもらって踊っています。
ペンライトを使ったパフォーマンスでは会場が一体に 【(C) 仙台89ERS】
更なる高みへ〜89ERSチアーズの未来像とは
まずは、B1のチアリーダーと胸を張って言えるベースラインに立つことを目指しています。チアリーダーとしてダンスのスキルはもちろん、ダンス以外の応援の仕方や振る舞いなども、もうひとつ上のレベルに立ちたいと思っています。
元々いるメンバーに、ルーキーや他のチームで活動していたメンバーも加わり、チームとしてきっと更にパワーアップしてくれると確信しています。
また、89ERSは今シーズン、「初めてバスケットを見に来る人」も大切にしたいということで、試合に来てくれた人に楽しんでもらう事を大切にしています。
そこには、会場演出はもちろん、その一部としてチアも大きく関わってくると考えていて、もちろん選手や試合がメインですが、「あのチアが素敵だった」「チアのパフォーマンスをまた見てみたい」と思ってもらえるようなチアでありたいと思っています。
――89ERSチアーズの「ここが魅力」というポイントをぜひ教えて下さい!
「スタイリッシュさ」と「愛らしさ」が共存するところですね。Coolで格好良いダンスを見せたと思ったら、Cuteな笑顔を見せてくれたり、親しみやすく愛されるようなところ、その両面を持っていて、それを表現してくれています。
ぜひ、お出迎えやお見送り、グリーティングやMC、そしてダンスと、いろいろな場面で彼女たちの変化を見てほしいです。
【(C) 仙台89ERS】
Cuteな瞬間も見逃せない 【(C) 仙台89ERS】
実は、表情も今シーズン意識していることの1つで、チアリーダーとして「笑顔」を見せることを大切にしています。
格好良いダンスでも、しっかり笑顔を見せる。そして。ダンスやシーンに合わせて、格好良い笑顔、可愛い笑顔、親しみやすい笑顔を表現するように意識しています。
メンバーのチアリーダーとしての、その素敵な表情の変化にもぜひ注目して下さい。
きっと、もっと89ERSチアーズのことを好きになってもらえると思いますし、もっと多くの方に黄援してもらえたら嬉しいです!
【(C) 仙台89ERS】
大切にしている「格好良い笑顔」での「格好良いダンス」 【(C) 仙台89ERS】
やはり、私が好きな「0から1を生み出すこと」だと思います。
自分の持っているもの、今までの経験などを総動員して、0のものから1を生み出すという事が魅力なのだと思います。
頭の中で描いているものをカタチにして人に伝えられるって凄いことだなと思うんです。言葉で伝える事も難しいものですし。
ディレクターとして、自分の考えている事が形になり多くの方に見てもらえ、そして、喜んでもらえたり楽しんでもらえる、変化を感じてもらえるという事が、とても嬉しく、続けていく原動力になっていると思います。
~終わりに~「ディレクターはチアチームの魂」
恵美子さんはじめ、89ERSの皆様にご協力をいただきまして、オンラインでのインタビューが実現いたしました。本当にありがとうございました。
仙台のホームゲームは、演出はもちろん、アリーナグルメもご当地グルメが充実し、仙台を全身で感じられる素敵な空間です。
何といっても、仙台らしさ全開のオープニングパフォーマンスは、中継映像では見ることができませんので、ぜひ1度仙台の会場で400年の歴史と89ERSチアーズの魅力を感じてみて下さい!
そうそう、実はワインが大好きという恵美子さん。今は葡萄作りから自然派ワインを作ることが夢だとか。
0から1を生み出すことが大好きな恵美子さんはきっと、思い描いたものを形にし、その夢も実現されることでしょう。
いつの日か仙台の会場で「恵美子ディレクターの仙台ワイン」が発売されて、美味しいワインを飲みながらバスケ観戦ができるるの楽しみにしています♪
やまと(B MY HERO!特派員)
【(C) やまと】
田臥勇太が観たい!がきっかけで、ブレックスにハマり、宇都宮に通い出す。
アウェイの会場に応援に行く度に、様々なチームのチアリーダーの魅力に惹かれ
今では全国のチアリーダーを全力応援中!!!
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