【浦和レッズ】FIFAクラブワールドカップ3位決定戦直前!!【アル・アハリFC】チーム情報・勝利へのポイント
【©URAWA REDS】
後半立ち上がりの2失点目、さらに終盤の3失点目もゴール前の守備を崩された訳ではなく、高いラインでプレッシャーをかけようとした裏返しの失点だった。勝機だけを考えれば、ずっと自陣で守りを固めていたら、なんとか0ー0で耐えて、終盤に得点をというプランもあったかもしれない。
しかし、浦和らしくミドルゾーンで守備をして、ボールを奪ってゴールに矢印を向けるという戦いを目指したからこそ、見えた世界トップとの差や課題というものがある。0−3になってもボルテージを下げない浦和ファン・サポーターの声に後押しされて、最後までゴールを奪いに行ったからこそ、近くて遠いゴールとの距離も感じ取れたことだろう。その明確な差を地道に埋めて行って、次に公式戦で成長を確かめられるのは新フォーマットでのFCWCが予定される2025年の夏だ。
アル・アハリ概要
【©AL AHLY FC】
選手紹介
【浦和レッズ】
爆発的なスピードと左足のシュートで相手ゴールを脅かす。プレミアリーグのブライトンに所属していたこともあり、レンタルでベルギーリーグも経験。若き日には母国・南アフリカのマメロディ・サンダウンズでアフリカ王者となり、2016年のFCWCに参加。鹿島アントラーズ戦に出場したが、0−2で敗れている。南アフリカ代表の主力としても、しばしば重要なゴールを決めてきた。その一方で守備に献身的な選手だが、準決勝のフルミネンセ戦では自陣ボックス内のファウルで、相手に先制点となるPKを与えてしまった。切り替えて3位決定戦に臨んでくるはずだが、浦和の左サイドは常に注意しておきたい。
チュニジア代表の経験豊富なサイドバックで、カタールW杯でフランス撃破を果たしたメンバーの一人。33歳だがハードワークをいとわない職人であり、守備で奮闘したかと思えば、タイミングの良い攻め上がりでシンプルに正確なクロスを上げてくる。シュート技術も非常に高く、母国の地元クラブであるスファクシアンに所属していた時代には1シーズン14ゴールで得点王に輝いたことも。アル・イテハド戦ではPKでゴールを決めたが、流れでもアル・アハリがボールを持つ側になり、浦和が自陣に構える時間帯では彼のミドルシュートにも要注意だ。
強さと巧さを兼ね備えたセンターバック。エジプト代表の選手が大半を占めるメンバーの中にあっても、守護神のエル・シェナウィーなどと同じく、代表の主力に定着している北アフリカ屈指の守備的なタレントだ。カタールW杯の最終予選で、セネガルとの第一試合の前半で負傷交代してしまい、突破がかかる第二試合の欠場を強いられた。そしてエジプトはP K戦で本大会雨を逃すという辛い経験をしている。スピードもあり、サイドバックをこなすこともできる。クラブのアカデミー育ちであり、トップ昇格から二度の武者修行に出ているが、能力的には欧州のビッグリーグでも通用するはず。ここから象徴的な存在として残り続けるのか、欧州に挑戦の場を求めるのか注目される。
浦和レッズ勝利のためのポイント、試合の見どころ
またカウンターになると前の3人で攻め切るというより、左サイドバックのマールルなど、ボールを追い越すような鋭いランニングで攻撃人数をかけてくる。そこの対応は要注意だが、裏を返せば、もし浦和がうまくボールを引っかけたり、セカンドボールを拾えたら”カウンターのカウンター”でビッグチャンスが生まれるかもしれない。
浦和としてはミドルゾーンより高い位置で奪って、ショートカウンターで攻め切るのが理想だ。アル・アハリも守備の組織はしっかりしており、フルミネンセに対しても4ー5ー1のような形で構えていたが、攻守が切り替わる時はサイドが前がかりになっているので、その瞬間に攻めるエリアを共有して、ボールホルダーが孤立しない距離感で攻めて行きたい。
なかなか一本のパスで決定的なフィニッシュまで持ち込むことは難しいが、ドリブルで一枚縦に剥がすと、ボールサイドに人が寄ってファー側にスペースが生じやすい。そこで斜めのサイドチェンジパスを通すことができれば、反対側の選手から決定的なシーンが生まれるはずだ。ディフェンス陣も人に強いが、間に潜っていく動きの対応をそれほど得意としていない。ホセ・カンテは頼りになるが、二列目の選手のフィニッシュワークが鍵を握りそうだ。
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