ロッテ 吉井監督 CSファーストステージ試合前円陣で「一つだけお願い」と呼びかけ。

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千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督 【千葉ロッテマリーンズ提供】

 10月14日、本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたホークスとのクライマックスシリーズファーストステージ初戦、吉井理人監督は試合前円陣で「一つだけお願い」と割って入り、選手たちに呼びかけた。

 珍しい光景に選手たちも注目をしながら、言葉を待つと「ハッスルプレーでお願いします」と人差し指を掲げ、笑顔で呼びかけた。笑いが起こり、選手たちから余計な肩の力が抜けていった。ちなみに指揮官の58歳の誕生日だった4月20日は選手たちに円陣へと導かれ、一声求められると「今日は一年で一番大事な日なので頼むで!よっしゃー、行こう」と冗談まじりに伝え大きな笑いをとっている。

 「ハッスルという言葉は、やや抽象的で受け取ったそれぞれが色々な感じ方をしたかなと思う。でも、それでいい。それぞれが考えるハッスルをしてくれたらと思った」と吉井監督。

 試合は指揮官の想いをくみ取った選手たちがハッスルプレーをみせて、8対2で快勝。ファイナルステージ進出に王手をかけた。そして1勝1敗。勝っても負けても終わりという状況で迎えた10月17日の3戦目は劇的なゲームとなった。九回までは両軍無得点。息詰まる投手戦となったが、試合は突然、動き出す。延長十回。ホークスに3点を先制され万事休すと思われたが、その直後、連打で無死一、二塁とすると藤岡祐大内野手が同点の3ラン。さらに二死一塁から安田尚憲内野手がサヨナラ打を放った。延長に入り、3点取られ、その裏に4点奪う劇勝でファイナルステージ進出が決まった。

 指揮官は選手と一緒になって抱き合って喜ぶと一人一人に声をかけながら、グラウンドではしゃいだ。サヨナラのヒーローの安田には「スーパー安田だったなあ」と叫び、握手をした。シーズンを通じて安田には練習中に声を掛けてきた。一番、多かった言葉は「きょうはスーパー安田やな。よっしゃあ、頼むぞ」。大一番の土壇場で期待をかける若手のホープはスーパーな輝きを放った。ただ、試合後は冷静だった。あらためてロッカーに全員を集め、士気をさらに高めるため言葉を並べた。

 「みんな逆転してくれてよかったです。ありがとうございます。これで次にいけるので、このシリーズで残念な想いをした人もチャンスが来たので、また張り切ってプレーをしましょう」

 盛り上がった場をさらに結束させる。短い言葉ではあったが、指揮官の言葉でグッと引き締まった。思えば今年一年、言葉を重ねながら、選手たちと一緒に歩んできた。吉井監督の言葉が選手たちを鼓舞し、時にはリラックスさせ歩んだ日々だった。

千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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