【JMCシリーズ】防府読売マラソン展望~シリーズⅣ男子は最初のG1レース!東京世界選手権への代表争い始まる~
【アフロスポーツ】
男子は「グレード1(G1)」、女子は「グレード3(G3)」に指定される今大会は、JMCシリーズⅢとⅣにまたがる第3期(23年4月~24年3月)内のレース。招待選手6人を含む男女3101人がエントリーした。
シリーズⅣ(23年4月~25年3月)期間内では、男子最初のG1レース。
シリーズⅣでチャンピオン(第108回日本選手権者)になると、25年9月開催予定の「東京2025世界陸上競技選手権大会」マラソン日本代表に内定するため、今年も好記録を持つ選手が多くエントリーした。
「#東京世界陸上へのスタートライン」東京2025世界選手権の日本代表争いは、すでに始まっている。
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◆MGCで4位の川内、前回覇者の中村がエントリー
【アフロスポーツ】
10月に行われたパリ五輪マラソン選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」終了後のシリーズⅢランキングは、MGC優勝の小山直城が2628ポイントでトップ。シリーズⅢの男子は今大会と、同日行われる福岡国際マラソン2023を含め、残り6大会となる。シリーズⅢチャンピオンには、賞金660万円が授与される。
招待選手では、そのMGCで序盤から積極的に飛び出し、2時間9分18秒で4位に入った川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が2533ポイントでランキング6位につける。今大会で1347ポイント以上を獲得できれば、シリーズⅢでランキングトップに浮上することも可能だ。
加えて川内は、シリーズⅣ期間内でもすでに2420ポイントを獲得しており、シリーズⅣランキングでもトップを狙えるポジションにいる。東京2025世界選手権を見据えると、さらに高ポイントを残すため、2時間8分台あたりで日本人上位を狙いたい。
自己ベストは21年びわ湖毎日マラソンでマークした2時間7分27秒。防府読売マラソンには2011年から12年連続出場中で、21年は2時間10分11秒で3位に入った。その経験値の高さも武器になるだろう。
前回覇者の中村祐紀(住友電工)もシリーズⅢ期間内で2495ポイントを保有しており、今大会記録を残せば9位にランクインする。さらに1304ポイント以上を獲得すればランキングトップに躍り出る。
JMCシリーズⅢはランキング8位まで賞金が授与されるため、最低でもランキング8位には入りたいところ。前回の防府読売マラソンでは、自己最高&自身初サブテンの2時間8分29秒で優勝し、1325ポイントを獲得しているため、連覇達成となれば、シリーズⅢ上位進出の可能性も十分にある。さらにシリーズⅣのランキングを上げて、東京2025世界選手権への足がかりにしたい。
前回大会で出場権を獲得した10月のMGCは、2時間21分35秒だった。
竹内竜真(NDソフト)も2365ポイントを保有しており、今大会記録を残せば27位にランクインする。
30歳を過ぎた今年2月の大阪マラソン2023では、自己ベストで自身初のサブテンとなる2時間8分57秒をマーク。1月のハーフマラソンでも自己新の1時間2分00秒をマークするなど、進化は止まらない。東京2025世界選手権につながるシリーズⅣランキングを見据えると、自己ベストに近い走りで日本人上位に入りたい。
21年のびわ湖毎日マラソンでマークした2時間7分54秒が自己ベストの足羽純実(Honda)は、2154ポイントを保有。シリーズⅢランキングでは上位と差があるが、東京2025世界選手権に向けてポイントを稼ぎたいところだろう。
このほか、自己ベストが2時間7分18秒のサイモン・カリウキ(戸上電機製作所)、同2時間9分57秒の平田幸四郎(SGホールディングス)が招待選手としてエントリーしている。
また、五輪5大会連続出場を果たし、42歳になったセルオド・バトオチル(新日本住設)や、自己ベスト2時間10分48秒の柴田拓真(小森コーポレーション)がエリート選手としてエントリーした。
◆女子はJMCシリーズのG3加盟
【フォート・キシモト】
女子エントリー選手では、筒井咲帆(ヤマダホールディングス)がJMCシリーズⅢで2321ポイントを保有しており、今大会1356ポイントを獲得できればトップに立つことが可能だ。1207ポイント獲得でシリーズⅢランキング8位に入る。
今年1月の第42回大阪国際女子マラソンが自身初めてのマラソンとなり、2時間32分4秒をマーク。2戦目となった3月の名古屋ウィメンズマラソンで2時間28分45秒と自己記録を更新した。10月のプリンセス駅伝、11月のクイーンズ駅伝と3区(10.7km、10.6km)に出走。クイーンズ駅伝から1週間後のマラソンとなる。
自身3戦目のマラソンだが、“東京”へ向けた代表権争いに加わりたいところだろう。
そのほか、自己ベスト2時間33分29秒の池内彩乃(デンソー)、同2時間38分51秒の大塚英梨子(キヤノン)らが一般エントリーした。
また、第24回日本視覚障がい女子マラソン選手権大会も兼ねており、IPC(国際パラリンピック委員会)登録選手では、21年東京パラリンピックの金メダリスト、道下美里(三井住友海上)もエントリーしている。
第53回防府読売マラソンは、12月3日10時40分にキリンレモンスタジアムソルトアリーナ防府前県道をスタート。田島で折り返してキリンレモンスタジアム陸上競技場をフィニッシュ地点とする42.195km。男子大会記録は2時間8分16秒で、大会記録を更新するような好記録に期待が高まる。
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