【スノーボード】スノーボードクロスで重要なカギを握るマテリアル、レースウェアについて語る

チーム・協会
ピッツタール(オーストリア)での遠征も早くも2週間が経過しました。クロスコースでのトレーニングキャンプも後半戦へと折り返し、それぞれの課題克服に向けて各選手トレーニングに励んでいます。

トレーニングキャンプでは各国の選手が集まっており、海外の選手と模擬レースをすることで、実戦さながらのトレーニングを行うことが出来ています。

映像をみて修正点を確認し合う選手達。左から五十嵐 幸太ヘッドコーチ、櫻井 虹太選手、高原 宜希選手、塚原 悠翔選手 【全日本スキー連盟】

スノーボード競技において選手の技術はもちろんですが、選手が使用するマテリアルも競技成績には大きく関係します。今回はそのマテリアルのひとつでもある、『レースウェア』について紹介したいと思います。

スノーボードクロスは“誰が一番速くコースを滑り切ったか”を競う競技であり、初めて競技を見る人でもわかりやすいシンプルなルールです。複数人で滑る為、抜きつ抜かれつの白熱したレース展開が魅力のひとつでもあります。
前回大会の北京五輪・男子決勝では、ゴールは写真判定、わずか0.02秒という僅差で金メダルと銀メダルが分かれる大接戦となり、多くの観客を魅了しました。

また、スノーボードクロスの大会では予選で1人ずつ滑りタイム計測を行い、上位規定人数が決勝トーナメントに進出するというかたちとなっています。(男子は上位32人、女子は上位16人)0.01秒の差で決勝進出を逃すという事も少なくありません。速く滑るために少しでも空気抵抗を減らすことが必須であり、レースウェアとよばれるタイトなウェアがどれだけ重要なものになってくるかがわかります。

昨年のFISワールドカップ第1戦の予選リザルト わずか0.01秒の差で決勝進出と予選敗退が分かれるとてもシビアなレースであった 【FIS official result より抜粋】

雪上トレーニングの際でも着用し、実戦と同じ感覚で練習することが大事だと吉田 蓮生選手(日本体育大学荏原高校)は話します。

吉田選手『普段の練習でコース以外を滑る時は通常のウェアを着用していますが、コーストレーニングをする際は必ずレースウェアを着用します。2つの違うウェアを使用していることで、レースウェアを着用している時の空気抵抗の無さをすごく実感できます。コースの攻略はスピード感によってイメージが全然変わってしまうので、コーストレーニングから実際のレースのスピードをイメージして身体を動かすことを意識して練習に取り組んでいます。』

今シーズンから使用するレースウェアを着用する吉田選手 【全日本スキー連盟】

時代とともにマテリアルも進化していき、今や着用が当たり前となったレースウェア。今後も更なる進化を遂げ、より一層選手の競技力向上に欠かせない存在となることは間違いないでしょう。各国によって自国の国旗の色に合わせた配色や様々な特徴があるので、そのようなところに着目してみるのもスノーボードクロスを楽しむひとつのポイントかもしれません。




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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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