【関学サッカー部】夏の日本一ならず 富士大に惜敗し、総理大臣杯優勝逃す

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2023年度第47回総理大臣杯全日本大学トーナメント/9月3日~9月10日/於・ユアテックスタジアム仙台他

銀メダルを首にかけた選手たちに笑顔はなかった 【関学スポーツ編集部】

 再びこの舞台へ。DF濃野公人主将(法4=J1鹿島内定)率いるサッカー部男子は、総理大臣杯決勝にて富士大に1―2で敗北。日本一の座を勝ち取ることができなかった。しかし、これで終わったわけではない。この代で残されたチャンスはあと1回。さらなる磨きをかけた関学サッカーが関西を圧倒し、全国の舞台にこの冬返り咲く。

あと一歩

 日本一まであと1勝だった。総理大臣杯決勝で富士大相手に惜敗に終わった関学。「いまだになぜ負けたのか理解しがたい」。試合後に濃野が発した第一声だった。それもそのはず、この決勝戦の結果を「ミラクル」と呼ぶ者も少なからず存在したからである。決勝に上り詰めるまで関東3校を倒し、全員が感じていた絶対的な自信。確実にチームとしての成長を見せた反面、手にしたかったタイトルを逃す、悔いの残る大会となった。

試合終了後、悔しがるDF濃野公人(法4=J1鹿島内定) 【関学スポーツ編集部】

 最後まで貫いたポゼッションサッカー。トーナメント戦は負けたら終わりのプレッシャーがあり、リスクを負わず、前線にロングボールを供給するチームが増える。全日本を舞台としていた今大会も、自陣深くでパスをつなぐチームは少なかった。その中でも、関学はリスクを背負いながらボール保持率を高く保ち続ける。富士大との決勝戦は、まさに対照的なサッカーがぶつかりあった。「関学がこのサッカーで日本一を取れれば、大学サッカーにとっても意味があったと思う」と濃野。敗れはしたものの、トーナメントで失われつつあるものを、全国に見せしめた。

ボールを保持するMF長尾優斗(社4=J2水戸内定) 【関学スポーツ編集部】

返り咲け

 「彼らに日本一の姿を見せてあげたかった」と仲間への想いを語った。盛岡、仙台にまで駆けつけた関学の応援団。4年生を中心に、仲間の力になろうと、毎試合足を運んでいた。2回戦の6人から始まり、決勝戦では約60人。岩手県に位置する富士大に負けぬ、大声援を選手たちに送り続けた。全員が有志で集まった応援団。彼らが総理大臣杯準優勝の立役者になったと言っても過言ではないだろう。

会場に駆け付けた部員たち 【関学スポーツ編集部】

 「これで終わったわけではない」。この言葉通り、日本一を獲るチャンスは冬にも残されている。しかし、まずは目の前の関西制覇を。「関東相手に手応えを感じたなら、関西リーグは圧倒して優勝する必要がある」。全国の舞台で確かな存在感を放った関学。間違いなく関西での注目度は高くなり、相手からも研究をされ始めるだろう。これまで以上に難しい戦いが予想されるなか、勝利を積み上げられるのか。この秋、関学サッカーの真価が問われる。

準決勝進出を決め、選手たちは応援団と喜びを分かち合った 【関学スポーツ編集部】

試合後のコメント

高橋宏次郎監督「前半は固く、空気感に慣れるまで時間がかかったという印象。後半に固さは取れたが、ポジション争いやハイボールの処理など、際の局面でやられた。サッカーにそれは付き物であるが、見つめ直さなければいけない。技術はもちろん精神的に、さらに強くなって、この舞台でも準決勝までのような、自分の持っている力を出せるようになっていく必要がある」。
◇高橋宏次郎(たかはし・こうじろう)関学サッカー部出身。2020年より監督として指揮。自身初の総理大臣杯に挑んだ。

戦況を見つめる高橋監督 【関学スポーツ編集部】

記事・写真:佐藤 尚樹(関学スポーツ編集部/経済学部2年)
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著者プロフィール

―“Mastery for Service”と“Noble Stubbornness”― 競技スポーツ活動は、自分のためにあるのではなく、チームのため、大学のため、社会のために貢献することに繋がっていきます。本学ではスポーツを通して、スクールモットーである“Mastery for Service”を体現する世界市民育成を目指しています。誇り高く、粘り強く、学生がスポーツと勉学に品位をもって取り組む姿(体育会のモットーである“Noble Stubbornness”)を応援してください。

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