吉田弓美子×バンクシー ゴルフの秋へ好発進
吉田 弓美子 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
芸術の秋。ゴルフの秋である。あのバンクシーをキャディーバッグにプリント。ちょっと目を引くアイテムを使用する吉田弓美子が、首位から2打差の5アンダーで第1日を終えた。
「6番で、お先に-が3パット。でも、きょう一日はとてもパッティングが良かった」と好調の要因を話す。前週は今季初めて、ステップ・アップ・ツアーのSkyレディースABC杯へ出場。こんな発見、確認をした。「ABCゴルフ俱楽部は私、すごく苦手です。それでも、予選を通ったし、本当に忍耐の4日間。いつもと違うのは、レギュラーシャフトのパターを使い続けたこと。それでわかったことは、私にはやはり長尺パターがいい。それが確認できたことが大きかったなぁ」。
という経緯があって再び、ロングシャフトへ、となった。ちなみに、前週の各日のパット数は33→33→36→33。それがこの日は、27パットである。10番スタートで13、15番=5メートル、17番=4メートル、18番はカラーから4メートルのバーディー奪取に成功。
しかし、67の好スコアにも笑顔はなかった。「ショットが…。ベストの状態ではありません。いい時と比較すると6、7割でしょう。それでも、経験がカバーしてくれた」と控えめである。
さらに、「バーディーを重ねると、もっともっと-そんな感じで気合が入りすぎて、空回りしてしまうから、気持ちはひたすらフラットにしました。それで流れに身を任せてプレーを」。抑制された状態だったことを明かした。ただし、「結構、苦しかったけど、まだこんなに伸びしろがある、ということがわかったのは大収穫」。この時ばかりは満面の笑顔である。
【写真:JLPGA】
もちろん、この話には続きがあった。「ニチレイレディス第2日、最終組でプレーをした。その時、中継で私と、キャディーバッグが何度も映ったらしい。メーカーさんからお電話をいただき、提供してくださることになりました。少しでも貢献できたらうれしい。それにしても、バンクシーってやはりすごいです。ギャラリーの皆さんが、あっ、バンクシーなどとささやき声で話していることが耳に入ってきますよ」。
イギリスを拠点とする謎のベールに包まれたアーティストがコースでも映えた。名手が繰り出すワンプレーも、これ然りというものだろう。 (青木 政司)
【Photo:JLPGA】
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