「強豪って、すごく密なので」?。夏の連覇狙う仙台育英が初戦でいきなり浦和学院と。同じブロックに履正社、聖光学院も。夏の甲子園組み合わせ

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【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】
昨夏、東北勢初となる夏の甲子園優勝を達成した仙台育英(宮城)。連覇をめざす今大会で、初戦の相手が強豪、浦和学院(埼玉)に決まった。同じブロックには履正社(大阪)、聖光学院(福島)も入る。連覇へ「いばらの道」となりそうだ。「強豪って、すごく密なので」と言いたくなるような激戦ゾーンを勝ち抜いていけるか注目だ。

昨夏、東北勢として春夏通じて初めて全国制覇を達成した仙台育英。須江航監督が語った「青春って、すごく密なので」という言葉は、後に「新語・流行語大賞」で選考委員特別賞に選ばれた。

夏の甲子園連覇を目指して宮城大会を勝ち上がった仙台育英。3日に行われた組み合わせ抽選会で、初戦の相手が強豪の浦和学院に決まった。

この両校には因縁がある。10年前、5年前にも夏の甲子園初戦で対戦しているのだ。まるで「5年に一度」対戦するのが、運命づけられているかのような組み合わせの結果となった。

10年前と比較すると、両校の立ち位置が真逆であることに気づく。今回は夏連覇を目指す仙台育英。一方で、10年前は浦和学院が春の選抜を制して春夏連覇を狙う立場だった。

この時は壮絶な乱打戦となった。浦和学院の2年生エース小島(おじま)和哉投手(現・ロッテ)が9回途中まで182球を投げた。投手交代が告げられた際に、マウンドから降りるのを拒否するほど、最後まで投げ続けることにこだわった。

小島投手がベンチに戻った際に、大粒の涙を流した場面は語り草となっている。それほど、この試合にかける意気込みが強かったのだ。

試合は10-10で迎えた九回2死一塁、仙台育英の1番、熊谷敬宥(たかひろ)選手(現・阪神)がサヨナラ二塁打を放って、11-10と壮絶な打撃戦を制した。

そして5年前の第100回記念大会で再戦。浦和学院が仙台育英を9-0で下し「リベンジ」を果たした。

10年前の勝者が仙台育英、5年前は浦和学院。順序通りならば、今回は仙台育英?しかし、10年前に春夏連覇を阻まれた浦和学院は、今回、仙台育英の夏連覇を阻止したいはずだ。

今回の対戦は大会初日(6日)の第3試合に決まった。浦和学院の江口英寿主将は「初日の第1試合で仙台育英とやる話をしていて、第1試合ではなかったんですけど、本当に初日に決まって、持ってるなと思います」と笑顔を浮かべた。

一方の仙台育英の山田脩也主将も「初日に向けて準備してきたので、まずは初日にできることはよかったです」と冷静な表情で語った。両校ともに「初日上等」と言えそうな構えだ。

このゾーンには、4年前の夏の王者履正社もいる。大阪大会決勝で大阪桐蔭を下して勝ち上がった。18回目の夏の甲子園切符をつかんだ聖光学院も入った。まさに強豪ぞろいのブロックだ。

「強豪って、すごく密なので」と言いたくなるほどの激戦区。夏連覇に向けて、仙台育英は勝ち上がれるか。まずは初戦の因縁のカード、浦和学院戦に注目したい。
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