「いい勉強」日本代表ヘルウヴェが試合後に語った自信の理由

チーム・協会

【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】

「4年ぶり。楽しかった。今日は負けたけどいい勉強になった」
試合後のバスに乗り込む直前のヘル ウヴェ選手は快活な表情でそう答えた。

試合前日に行われた記者会見でも同様の表情を見せた。4年ぶりの代表試合について聞かれると「怪我もあったし、少しおじさんにもなったし」と語るが、その表情は生き生きとして自信に満ちていた。

その理由を試合後に聞くと
「スピアーズでいい勉強をしました。日本代表のロックにはいい選手が沢山いますが、それはスピアーズも同じです。そうした仲間たちと競い合って日本一になった経験が代表でもやれるという自信になっています」
と語る。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ所属のヘル ウヴェ選手は33歳。
22日に行われたリポビタン D チャレンジカップ 2023 パシフィックネーションズシリーズ 日本代表 対サモア代表の試合は、4年ぶりの代表戦となった。

19番のリザーブ番号を背負って出場したのは後半25分、22対24で日本代表が2点を追う展開だった。得意とするボールキャリアやタックルで存在感を見せ、スクラムでは味方を鼓舞しながら逆転を狙う日本代表に息吹をもたらした。

ボールを持って突進するウヴェ選手 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】

試合は残念ながら日本代表が負けてはしまったものの、ウヴェ選手はこれを「いい勉強」と捉える。それは、自身のキャリアでこうした「いい勉強」が成長に繋がった経験があるからだ。

「前まではボールキャリアやスクラムといったフィジカルの部分に自信を持っていました。けれど、スピアーズのロックはみんなラインアウトがうまい。スピアーズに入ってからは試合にでるためにラインアウトを特に勉強しました。いまはその部分でも自信を持っています。今日も一回ターンオーバーに絡むことができましたしね」

また、チームを変えることで変化にも柔軟に対応する。
「日本代表のDNAはスピードです。いまはそれにもフィットできています。ちょっとやせたことは内緒だけどね(笑)」

33歳のベテランは、日々学ぶ姿勢をやめない。再来月に迫るワールドカップを見据え成長し続ける。その大きな背中に乗ったたくさんの思いが、ウヴェ選手を後押しする。

「クボタスピアーズの仲間たちのためにも、今日をいい勉強にして、(日本代表で)しっかりアピールしていきたい」

そうコメントすると、次の試合に向けてバスに乗り込んだ。

文:クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 広報担当 岩爪航
写真:チームフォトグラファー 福島宏治
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著者プロフィール

〈クボタスピアーズ船橋・東京ベイについて〉 1978年創部。1990年、クボタ創業100周年を機にカンパニースポーツと定め、千葉県船橋市のクボタ京葉工場内にグランドとクラブハウスを整備。2003年、ジャパンラグビートップリーグ発足時からトップリーグの常連として戦ってきた。 「Proud Billboard」のビジョンの元、強く、愛されるチームを目指し、ステークホルダーの「誇りの広告塔」となるべくチーム強化を図っている。NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23では、創部以来初の決勝に進出。激戦の末に勝利し、優勝という結果でシーズンを終えた。 また、チーム強化だけでなく、SDGsの推進やラグビーを通じた普及・育成活動などといった社会貢献活動を積極的に推進している。スピアーズではファンのことを「共にオレンジを着て戦う仲間」という意図から「オレンジアーミー」と呼んでいる。

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