【陸ジョブナビVol.20】世界で活躍する日本代表選手を支える!国際大会渉外担当のお仕事をご紹介!
【JAAF】
今回は、国際大会で活躍する日本代表選手のみなさんをサポートする「渉外」のお話です。日本陸連事務局強化部強化育成課の大野果穂さんに話を聞きました。
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■渉外ってどんなお仕事?
同じ場所で、2015年に世界ユース選手権を開催していたこともあり、当時の渉外担当者から話を聞いて準備万端で臨んだそうです。しかし、「開催地の組織委員会によって大会の準備状況は大きく変わるんですよ。実際は当時とは全然違っていました」と大野さんは笑って振り返ります。「現地に行っても大会の予定が何も出ていませんでした。バスのスケジュールもわからず、翌日の計画も立てられません。どの国際大会でもホテルや選手村に選手団用の窓口が必ずあって、そこに毎日駆け込んでいました。まだ?まだ?という感じでしたね」。
海外ならではのハプニングだそうですが、その後、どうやって情報を得ていったのでしょうか。「大野さん的コミュニケーション術」を教えていただきました。「英語でのコミュニケーションが基本なのですが、国によって話せる言葉が違うので、翻訳機を使っていました。いつも、私たちをサポートしてくれるのは現地のボランティアさんなのですが、英語を話せない人もいます。私も英語が話せません。それでも、身振り手振りで、そして誠意を持ってやれば相手も聞いてくれて『大丈夫か?大丈夫か?』と最後まで気にかけてくれるところもあります。やはり、情熱、ハートが大事ですね(笑)」伝えたい、という熱意が大事なんですね。
■カリ2022U20世界選手権での渉外
▲6月に同行したU20アジア選手権 【JAAF】
ホテル到着後も、慌ただしく準備が続きます。「まずはアクレディテーション(AD)カードを作成します。これが大会期間中の身分証明になります。到着時間にもよりますが、時間があれば選手たちは周辺を散歩したり、身体を動かしたり、種目やブロックごとの活動が始まります。その間に、私たち渉外担当や派遣スタッフはトレーナーさんのケアルームの準備をしたり、翌日のシャトルバスの時間や場所を確認したり、食事の時間を確認したりします。どの大会でも事前に大会のチームマニュアルが送られてくるのですが、基本的にそのとおりに進む大会はほとんどないんですよ。そのため、必ずホテルに行ったらCID(Competition Information Desk)にある掲示物や情報などをこまめに確認しています。そういった掲示物がなければ、現地のボランティアさんなどに聞くようにしていますね」わからないことがあれば、細かく確認をしながら準備していきます。
また、選手の食事や身の回りのことも確認が必要です。「食事は各国で文化や宗教も違うので、どの国の選手でも食べられるようにさまざまな食事が提供されています。生野菜や生魚もある場合がありますので、トレーナーさんやスタッフが先に食事をとって、選手が安心して食べられるか事前に確認もしています。
▲食事内容も入念にチェック 【JAAF】
▲長距離や競歩ブロックの朝練習はショッピングモールで 【JAAF】
▲整備が間に合わなかったサブトラックで練習する選手たち 【JAAF】
■渉外のやりがい
「競技が終わり、すごく満足した顔や悔しそうな顔を見ると、この先が楽しみだなと感じます。無事に終わると安心します。やりがいというよりも、ホッとする気持ちですね。一緒に参加した選手のその後の活躍はうれしいですし、シニアになってからも活躍していると本当にうれしいですね」。選手たちの生活から競技までサポートするからこそ、いろいろと感じるものがあるのですね。最後に、「『大野さんが同行してくれてよかった』と思ってもらえる渉外を果たせるように自分をアップデートしていきたいです!」と笑顔で締めくくった大野さん。日本代表選手団が世界の舞台で安心して自分の競技に集中し、世界に挑戦するために、大野さんも現状打破し続けます!
▲7月12日~16日まで開催されたアジア選手権の集合写真 【JAAF】
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新潟医療福祉大卒、新潟医療福祉大大学院修了後、2018年に日本陸連へ入局。
日本スポーツ振興センターの次世代ターゲットスポーツの育成支援事業に男女競歩が選定され、当初はそのサポートを担当していた。
現在は強化部強化育成課に在籍し、強化育成に関する業務を担当している。
■M高史(えむたかし)さん
1984年生まれ。中学、高校と陸上部で長距離。駒澤大学では1年の冬にマネージャーに転向し、3、4年次は主務を務める。
大学卒業後、福祉のお仕事(知的障がい者施設の生活支援員)を経て、2011年12月より「ものまねアスリート芸人」に転身。
川内優輝選手のモノマネで話題となり、マラソン大会のゲストランナーやMC、部活訪問など全国各地で現状打破している。
海外メディア出演、メディア競技会の実況、執筆活動、ラジオ配信、講演など、活動は多岐にわたる。
【JAAF】
▼バンコク2023アジア選手権▼大会結果などを掲載中
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