【OAK】ホーガン・ハリスが今アツい!?
【【OAK】ホーガン・ハリスが今アツい!?】
そんなアスレチックスで、希望の光となりつつある選手がいます。彼の名はホーガン・ハリス (https://www.baseball-reference.com/players/h/harriho03.shtml)。昨シーズン序盤までは今年メジャーに昇格するなどとは想像されていなかった選手です。僕も彼のことを知ったのはAAAに昇格したのを聞いたときでした。
さて、そんなハリスはどんな選手なのか。まずは軽く経歴を見てみましょう。
来歴
入団前
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高校を卒業後、ハリスは地元のルイジアナ大学ラファイエット校に進学します。このラファイエット校は公立大学で、元阪神のジーン・バッキーさんが通っていた大学でもあります。世界的に知られた大学ではありませんが、ルイジアナ州内では屈指の名門校です。ちなみに大学のスポーツチームの名前はRagin' Cajuns(怒れるケイジャンたち)です。気になる人はケイジャンの歴史についても調べてみてくださいね。
余談ですが、ここに登場するルイジアナ大学と、この夏のドラフトで全体1位候補と言われるディラン・クリューズとポール・スキーンズが所属するルイジアナ州立大学は同じルイジアナ州内に位置する公立大学ではありますが違う学校です。紛らわしいですね。
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入団後~21年
21年シーズン終了後にアリゾナ秋季リーグ(日本のフェニックスリーグに類似)に派遣され、復帰登板を果たします。速球の球速は手術前より少し速いくらいまで戻っており、変化球も少しスピードが落ちているものの悪くないという状況の一方、制球を乱す場面も多くあり、四球率が26%とあまり成績は振るいませんでした。
なんと左下の5つは全て右打者への投球 【運河】
22年~初登板
この頃から、カーブとチェンジアップという変化の大きく見切られやすい球種構成を改善すべく、80マイル台中盤~後半のスライダーを実戦で試投し始めました。登板ごとに球速や変化量、回転数がかなり変動しており、かなり試行錯誤している様子がうかがえます。その中でも、徐々にスライダーの球速は80マイル台後半に収束していきました。
防御率こそ6点台でしたが、確実に成長の跡を見せオフにはルールファイブドラフトでの指名からプロテクトするためメジャーの40人枠に入りました。スプリングトレーニングでは結果を残せずマイナーでシーズン開幕を迎えたものの、中継ぎ陣の崩壊で4月14日に昇格。しかしその日の試合で3点ビハインドの5回に登板すると、アウトを1つ取った後に驚愕の5者連続四死球、走者一掃のツーベースで、0.1回を投げて自責点6という衝撃のデビューとなってしまいました。日本でもマスコミが取り上げたことで話題になっていたようですね。
再昇格後の投球内容
では、何がハリスの好投の要因となったのでしょうか。
再昇格後の左右別投球割合と変化量を以下に示しておきます。
【運河】
注目すべきはカッター。先述のスライダーが行き着いた先がこの球であろうと思われます。現状ではカッターそれ自身の成績はあまり良くないですが、フォーシームと決め球であるカーブの中間の球として、またフォーシームとの差で打たせる球種として有効なのではないでしょうか。
以下の図は打球速度と打球角度を球種ごとに描画したものです。この図からわかる通り、カッターでゴロを打たせることにはある程度成功しているようです。
初学者だった2年前に書いたコードの再利用なので、気が向いたら改良しておきます。 【運河】
【運河】
もう一つ、四球率の話と関連して、疲労による球速低下も懸念材料です。6月29日の登板では、昇格直後は93マイル後半だったフォーシームの平均球速が92マイルを割り、チェンジアップも平均80マイルに届かなくなりました。球種やその使い方のバリエーションが多くないハリスにとっては球威の低下は死活問題です。オールスターブレイクなどで休養して、また昇格直後のような輝かしい投球を披露してほしいものですね。
おわりに
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