グラナダ、ラスパルマス、アラベスが昇格

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ラ・リーガ・スマートバンクで自動昇格を果たしたグラナダとラスパルマスに続き、アラベスがプレーオフを制し、最後の昇格枠を勝ち取った。改めて2023/24シーズンのラ・リーガ・サンタンデールに参戦する3クラブを紹介する。

全42節の長丁場において、今季グラナダが首位に立った節は6度しかなかった。そのうちの半分は第40節以降の3試合で、全22チームの中で唯一3連勝でシーズンを締めくくった。最終節はホームでレガネスを2ー0で下し、大混戦のラ・リーガ・スマートバンクを制すと同時に、1年でのラ・リーガ・サンタンデール復帰を成し遂げている。

2位で最終節を迎えたラスパルマスはホームで3位アラベスとの直接対決をスコアレスドローで乗り切り、必要としていた勝ち点1を獲得。その結果レバンテと勝ち点72で並ぶも得失点差で上回り、2位でラ・リーガ・サンタンデール昇格を果たしている。

グラナダはラスト3試合を3連勝で駆け抜け、リーグ優勝とラ・リーガ・サンタンデール昇格を決めた 【(C)LaLiga】

ラスパルマスはアラベスとの直接対決を0ー0で切り抜け、2位を堅守して自動昇格を果たした 【(C)LaLiga】

グラナダは近年、天国と地獄を経験してきた。2018/19シーズンにラ・リーガ・スマートバンク2位で3季ぶりにトップリーグへ復帰すると、昇格1年目の2019/20シーズンにラ・リーガ・サンタンデール7位と大躍進。史上初めてヨーロッパリーグの出場権を獲得し、コパデルレイでも準決勝に進出した。さらに翌2020/21シーズンは初出場のヨーロッパリーグでベスト8まで勝ち上がっている。

だがそれらの成功を支えたディエゴ・マルティネス監督が退任した昨季、グラナダは一転してラ・リーガ・スマートバンクに降格してしまう。今季も不安定な立ち上がりとなり、第15節までに9試合を無得点で終えた時点で昨年4月に就任したアイトール・カランカ前監督の解任を決断。ここでパコ・ロペス監督を招へいしたことが転機となった。

パコ・ロペスの指揮下、グラナダは1万9000人収容の本拠地ヌエボ・ロス・カルメネスで無類の強さを誇るようになった。それまでもホームでは5勝3分と無敗を保っていたが、監督交代後は12勝2分でシーズン無敗を完遂。その大半の試合で勝利の立役者となったのがミルト・ウズニだ。リーグ2位の55得点を挙げたグラナダにおいて、27歳のアルバニア代表FWは23ゴールを挙げてリーグ得点王に輝いた。彼がゴールを決めた試合は15勝2分と、こちらも無敗を全うしている。

パコ・ロペスはレバンテ時代に3季連続でラ・リーガ・サンタンデール残留を果たした実績を持つ。グラナダにとってラ・リーガ・サンタンデールで戦う27度目のシーズンとなる来季に向けては、ディエゴ・マルティネス時代に手にした成功の再現が期待されている。

パコ・ロペス監督にとって来季は、レバンテを率いた2021年以来のラ・リーガ・サンタンデール復帰となる 【(C)LaLiga】

シーズン半ばに加入した昨季は1得点にとどまったウズニ。今季は22ゴールを量産し、得点王に輝いた 【(C)LaLiga】

バルセロナ生え抜きの指導者であるフランシスコ・ガルシア・ピミエンタ監督の指揮下で、ラスパルマスは5季ぶりのラ・リーガ・サンタンデール昇格を成し遂げた。

昨季はガルシア・ピミエンタが就任した2022年1月以降、11戦無敗を含む追い上げてラ・リーガ・スマートバンクを4位で終えたものの、昇格プレーオフ準決勝で宿敵テネリフェに昇格を阻まれるショッキングな結末を迎えた。

その悔しさをバネに、今季はリーグ最少29失点に抑えた堅守をベースとし、手堅く勝ち点を積み重ねてきた。特にアウェーではリーグ最少の16失点に抑え、どちらもリーグ最多の9勝と勝ち点36を獲得。ウズニのような特定の得点源はいなくとも、16選手がゴールを挙げる多彩な攻撃によってリーグ3位の49得点を記録している。守護神アルバロ・バジェスは出場した34試合を23失点に抑え、19試合で完封を実現。アラベスとの最終節でも無失点に抑える立役者となった。

ラスパルマスが前回ラ・リーガ・スマートバンクからの昇格を果たしたのは2015年。その際は3シーズンにわたってラ・リーガ・サンタンデールにとどまったが、19位に終わった2017/18シーズンに降格している。主将のジョナタン・ビエラはラスパルマスで2度のラ・リーガ・サンタンデール昇格を経験した史上唯一の選手だ。33歳のベテラン司令塔は今季もラスパルマスの攻撃陣を牽引し続け、7ゴール5アシストを記録している。

昨季半ばの就任から1年半で昇格を成し遂げたガルシア・ピミエンタ監督。来季は自身初のトップリーグに挑む 【(C)LaLiga】

アルバロ・バジェスは19試合を完封し、リーグ最少失点に抑える立役者に 【(C)LaLiga】

ジョナタン・ビエラはチーム最多タイの7ゴールに加え、5アシストを記録 【(C)LaLiga】

グラナダと同様に、アラベスも1年でのラ・リーガ・サンタンデール復帰を果たした。経験豊富なルイス・ガルシア・プラサ監督を招へいして臨んだ2022/23シーズンを通し、チームは一度もプレーオフ圏の6位以下に後退することがなかった。ラスパルマスとの最終節を勝てなかったことで自動昇格枠を逃したものの、プレーオフ準決勝ではエイバルとのバスクダービーを2戦合計3ー1で制し、レバンテとの決勝に進んだ。

レバンテとの2試合は両チームともゴールを奪えぬまま延長戦へ突入。さらに延長後半のロスタイムまでスコアレスが続いたが、終了直前のPK判定によりアラベスに逆転昇格のチャンスが転がり込んだ。これを決め損ね、引き分けで試合を終えればリーグを上位で終えたレバンテに昇格の権利があったが、キッカーのアシエル・ビジャリブレは想像を絶するプレッシャーに打ち勝ち、冷静にゴールネットを揺らした。

アラベスにとって来季はラ・リーガ・サンタンデールで戦う18年目のシーズンとなる。2016年から22年まで6シーズン連続でトップリーグにとどまり、昨季の降格から1年での昇格を果たすなど、近年は相手位したクラブ経営が好成績を支えるベースとなっている。2万人収容の本拠地メンディソロッサには2023/24シーズンも多くのファンが素晴らしい雰囲気を作り出してくれるはずだ。

ビジャリブレは1月末にアスレティック・クルブからレンタルで加入。リーグ後半戦で4ゴール、プレーオフでは準決勝、決勝で1ゴールずつを決めた 【(C)LaLiga】

ルイス・ガルシア監督はレバンテ、マジョルカに続き3度目の昇格を実現。中国のクラブも昇格に導いた経験を持つ 【(C)LaLiga】

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