再犯率49.1%をどう変える?加害者の社会復帰について、村田諒太と中高生が意見を交わしあった日
【HEROs LAB】
村田諒太氏 【HEROsLAB】
今回、ゲストとして登壇したのは先日、ボクシング選手としての現役生活にピリオドを打つことを表明した村田諒太さんです。2017年のHEROs立ち上げ期からアンバサダーを務めている村田さんは、昨年2022年の8月に行なわれた高校生ボランティアアワードで審査員として参加。そこで「日本財団HEROs賞」を受賞したのがぐんま国際アカデミーの3年生でした。その縁から、今回の訪問が実現。
当日は生徒達が学習成果を発表する年に一度の『アカデミックフェア』が開催されていた日。村田さんは午前中に各団体・生徒の発表ブースを見て回り、午後にはホールで生徒向けの講演会&ワークショップを実施しました。
テーマは、『犯罪を犯し少年院や刑務所に入った人の出所後の社会復帰について』です。
村田さんは大学時代の後輩が罪を犯し服役した経験から、出所者の更生ならびに服役後の社会進出の支援活動をサポートしています。犯罪の加害者の社会復帰の過程や出所後の社会の受け入れ体制などについてのサポートや大衆の理解は決して高くなく、結果として社会に馴染めず再犯に繋がることが一つの社会023年3月20日、ぐんま国際アカデミー(群馬県太田市)にてHEROs LABが実施されました。
今回、ゲストとして登壇したのは先日、ボクシング選手としての現役生活にピリオドを打つことを表明した村田諒太さんです。2017年のHEROs立ち上げ期からアンバサダーを務めている村田さんは、昨年2022年の8月に行なわれた高校生ボランティアアワードで審査員として参加。そこで「日本財団HEROs賞」を受賞したのがぐんま国際アカデミーの3年生でした。その縁から、今回の訪問が実現。
当日は生徒達が学習成果を発表する年に一度の『アカデミックフェア』が開催されていた日。村田さんは午前中に各団体・生徒の発表ブースを見て回り、午後にはホールで生徒向けの講演会&ワークショップを実施しました。
テーマは、『犯罪を犯し少年院や刑務所に入った人の出所後の社会復帰について』です。
村田さんは大学時代の後輩が罪を犯し服役した経験から、出所者の更生ならびに服役後の社会進出の支援活動をサポートしています。犯罪の加害者の社会復帰の過程や出所後の社会の受け入れ体制などについてのサポートや大衆の理解は決して高くなく、結果として社会に馴染めず再犯に繋がることが一つの社会問題となっています。2020年の再犯率は 49.1%と、1972年の調査開始以降過去最高となりました。
日常を過ごしていてもなかなか向き合うことがないこの問題について、高校生からはどのような声が出たのでしょうか。そして村田さんが送ったメッセージとは。問題となっています。2020年の再犯率は 49.1%と、1972年の調査開始以降過去最高となりました。
日常を過ごしていてもなかなか向き合うことがないこの問題について、高校生からはどのような声が出たのでしょうか。そして村田さんが送ったメッセージとは。
ぐんま国際アカデミー生徒と村田諒太氏 【HEROsLAB】
午後の公演までの約2時間、生徒たちの作品や研究発表が掲示されていたり体験講習が行われている教室を幅広く訪問。積極的に耳を傾け手を動かし、生徒たちと交流を深めました。特にこの『アカデミックフェア』において、社会問題に対しての研究や課題解決案の提示などが発表物の多くを締めており、見学を通じて新たな気付きや学びがあったと村田さんは振り返りました。
村田諒太氏 【HEROsLAB】
ぐんま国際アカデミー 【HEROsLAB】
生徒たちは村田さんのこの言葉に対し、これまでの人生で考えてこなかった新たな視点を与えられた様子でした。
ぐんま国際アカデミー 【HEROsLAB】
講演会のファシリテーターを務めた大浦征也さん(株式会社PERSOL執行役員)からの声掛けで、各グループがディスカッションをスタートさせます。そして、20分ほどの議論を経て、いくつかのグループから発表が行なわれました。
ぐんま国際アカデミー 【HEROsLAB】
そして、その発信の中でも伝えていきたい要素として大きくウェイトを占める部分がありました。
「加害者にとっては被害者の言葉が心に響く。そういう方から社会で生きていく上でどういうふうにしてほしいか、という言葉は加害者の今後に影響してくるし、その言葉によって『こうしなければいけないんだな』と考えるようになると思います。だからこそ、被害者の思いを発信の中で伝えていくことは重要」というものです。
これについて村田さんは「僕は加害者寄りになってしまっていて、被害者の声を少し無視していた。しっかりそこも見直したい」と感心したと同時に、これまでの自身の考えを再度見つめ直していた様子。
村田諒太氏 【HEROsLAB】
「悪いことをしたかもしれないけど、自分を変えようと思ってる人もいる。でも、その人たちは社会から『戻ってきてはいけない』と思われている。受刑者の人たちは決して全員が『この後も悪いことをする』わけではないということを、SNSだったりYouTuberや著名人に協力してもらって、出所者の人たちも世の中に良い影響を与えられるようになっていることを伝えていって、世の中の偏見を変えていきたい」
また「釈放された人を支えるNPOを作る」という案もでました。そこでは「社会復帰ができるスキルを身に付けさせたり、更生をしたらその証明書を作って、就職に置いて不利にならないようにする」という具体案も。
ぐんま国際アカデミー 【HEROsLAB】
「ディスカッションすることを大事にして欲しいです。言葉をみんなで共有し合うことが大事だし、それによって新しいものが生まれてくる。いろいろなアイディアを出し合ってより社会を良くしてもらいたいです」
村田諒太氏 【HEROsLAB】
「受刑者の出所後というテーマは、普段私達があまり聞き慣れないものでした。ただ、これを話し合うことでいろんなことを考えられたんじゃないかなと思います。これから自分たちのアクションに変えていけたら良いなと、個人的には思いました。」(高校生女子)
「授業でも寄付活動に関わる機会はあるけど、難しい問題に対して考えることはなかったです。こういう問題に限らず、あらたな考え方を持ち続けて日々生活できればと思います」(高校生男子)
「難しい言葉ばかりだったけど、多用な視点が生まれたかなと思います。偏見を持っている人や持っていない人、様々な人達がいる世の中で私もその一員。いろいろと世の中のことを考えていこうと思いました」(中学生女子)
ぐんま国際アカデミー 【HEROsLAB】
「自分は将来どういう職業につくかわからないけど、どの立場でも自分にしかできないことがあると思う。それを意識して、今より影響力を持って何かができれば良いなと思いました。」
HEROsとしての思い、そして村田さんがこの時間で伝えたかった思いはぐんま国際アカデミーの生徒たちにしっかり届いたことは間違いないでしょう。このワークショップに参加した生徒たちが近い将来、何か一歩踏み出すときにこの日のことを思い出してくれたら、これ以上の喜びはありません。
村田諒太氏 【HEROsLAB】
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ