LAZO.FCが”ソサイチ日本イチ”に輝く!【F7SL CHAMPIONS CUP 2022】

チーム・協会
5月3日~5日の3日間、東京・J-SOCIETY FOOTBALL PARK 多摩で2022年度のソサイチ日本一を決める全国大会「F7SL CHAMPIONS CUP 2022」が行われました。

全国各地の地域予選を勝ち抜いた11チームに、3月に行われた「F-CHANNEL CHAMPIONS CUP 2023」で出場枠を獲得したVerdadeiro FSCを加えた12チームが、日本一を目指して熱戦を繰り広げました。

悲願の初優勝を遂げたLAZO.FC 【©️Japan Football 7】

3連覇を目指すエルアグア東京、九州第1代表のAC.HAKATA2020が完封勝利で好発進!

エルアグア東京 vs S.F.P.G 【©️Japan Football 7】

前回大会の王者・エルアグア東京は、3連覇を目指し大会初戦に登場。中国リーグカップ代表のS.F.P.Gと対戦し、ヴァンフォーレ甲府やギラヴァンツ北九州で活躍した加部未蘭選手の今大会初得点を皮切りに前半で3点をリードすると、後半も主導権を握り8-0で快勝を収めました。

九州第1代表のAC.HAKATA2020は、北信越代表のCharmoso M.Mと対戦。立ち上がりに佐々木亜門選手が得意の左足でミドルシュートを突き刺すと、その後も終始試合を支配して8-0で完封勝利を収めました。

東北代表T.G.C.FCと九州第2代表SEVEN devilsの対戦は、SEVEN devilsが2点を先行しますが、終盤にT.G.C.FCがセットプレーからの神田陸翔選手のゴールで1点を返し、1-2で前半を折り返します。しかし、後半はSEVEN devilsがペースを握り、1-5と4点差をつけ初戦を勝利で飾りました。

Charmoso M.M vs. AC.HAKATA2020 【©️Japan Football 7】

T.G.C.FC vs SEVEN devils 【©️Japan Football 7】

混戦を極める予選リーグ。決勝トーナメント進出は1点を争う戦いに。

エルアグア東京 vs UNO BellEzza 【©️Japan Football 7】

大会2日目、5月4日には各チームが予選リーグを2試合ずつ戦い、決勝トーナメント進出を目指しました。

S.F.P.Gと関西第2代表のVIOLE KUZUHAの対戦は、前半を0-0で折り返す拮抗した展開に。後半もなかなか得点が生まれず時間が経過しますが、8分に岡本悠希選手が待望の先制点を挙げたVIOLE KUZUHAは、終盤に田中知良選手がダメ押しの追加点。0-2で今大会初勝利を挙げました。

東海第1代表のTS Unitedは、T.G.C.FCと対戦。2022シーズン東海リーグMVPの酒井大輝選手の得点力が爆発し、酒井選手が4得点、金来遠選手が1得点を挙げ、5-2で後半を迎えます。しかし、追い上げを見せるT.G.C.FCは、2022シーズン東北リーグMVPで得点王の横山郁哉選手が1点を返すと、その後酒井選手に得点を許すも佐藤海人選手のゴールで再度2点差に迫ります。最後まで相手ゴールに迫ったT.G.C.FCでしたが追撃及ばず、6-4でTS Unitedが勝利を収めました。

予選リーグで最も注目を集めたのは、前回大会決勝と同カードとなったエルアグア東京とUNO BellEzzaの一戦。決勝トーナメントを目指す両者の試合は、引き締まった展開となりました。序盤からゴール前にボールを集めるエルアグアに対し、UNO BellEzzaもカウンターからチャンスを狙います。なかなか得点が生まれずに時間が経過するなか、11分にはエルアグアがPKを獲得。これを中村駿介選手が左隅に沈め、1-0で前半を折り返しました。後半立ち上がり、加部選手に追加点を許し、2点を追うUNO BellEzzaはカウンターを仕掛けますが、フィニッシュの局面で数的優位を作られシュートコースを消されるなど、チャンスを生かすことができません。終了間際に1点を返し勢いを得たUNO BellEzzaは同点ゴールを目指しますが、追撃及ばず2-1で試合終了。エルアグアが2連勝を収めました。

予選リーグ第3戦でも完封勝利を収めたグループAのエルアグア東京、グループBで3連勝を収めた関東第2代表・LAZO.FCが決勝トーナメント進出を決め、残る2つの枠にはグループCの1位チームが進出するほか、UNO BellEzza、Verdadeiro FSCが2位チームの最高成績を争う展開に。予選リーグ第3戦でS.F.P.Gを9-0で下したUNO BellEzzaは、Verdadeiroの試合結果を待つこととなりました。

9点差以上での勝利で決勝トーナメント進出が決まるVerdadeiroは、第3戦でCharmoso M.Mと対戦。序盤から積極的に攻撃を仕掛け、前半で4点をリードします。少ない登録人数で戦うCharmosoは防戦一方となりながらも、野球部出身のGK下出征汰選手が好セーブを見せるなど食らいつきますが、決勝トーナメント進出をつかみ取りたいVerdadeiroがチーム最年少ながらキャプテンを担う福田朔良選手を中心に得点を重ね、9-0で完封勝利。得失点差でUNO BellEzzaを1点上回り、決勝トーナメントへの切符を手にしました。

2日目の最終試合では、永久龍之介選手のスーパーゴールを含む7点をマークした関西第1代表のプラムワンが完封勝利を収め、決勝トーナメント進出4チームが出そろいました。

S.F.P.G vs VIOLE KUZUHA 【©️Japan Football 7】

TS United vs T.G.C.FC 【©️Japan Football 7】

見ごたえのある準決勝を制し、エルアグア東京とLAZO.FCが決勝へ!

全国大会初出場のVerdadeiro FSC(緑)は前回王者に善戦するも準決勝で姿を消した 【©️Japan Football 7】

大会最終日の準決勝第1試合では、エルアグア東京とVerdadeiro FSCが対戦。5分、交代直後の荒井友斗選手から中村駿介選手を経由し、加部選手が放ったトーキックでのシュートがゴールネットを揺らしてエルアグアが先制に成功します。1点を追うVerdadeiroは、カウンターからチャンスを作ろうとしますが、エルアグアの早い戻りにフィニッシュまでいくことができません。

GK妹尾弦選手の好セーブもあり、1点差で前半を終えたVerdadeiroでしたが、後半立ち上がりに中村選手のスピードに乗ったカウンター攻撃を受け、左サイドからシュートを打たれます。一度はシュートをブロックするも、逆サイドから走り込んだ加部選手に追加点を決められ2点を追う展開に。その後もロングボールやカウンターからチャンスを生み出そうとするVerdadeiroでしたが、エルアグアが試合巧者ぶりを見せ2-0で完封勝利。3連覇を目指すエルアグアが、決勝へと駒を進めました。

関西から唯一のベスト4進出を果たしたプラムワン(白)はLAZO.FCに6-1で敗戦 【©️Japan Football 7】

準決勝第2試合では、LAZO.FCとプラムワンが対戦。3分にLAZOの三浦瑛介選手がGKとの1対1を制し先制に成功すると、4分には4月の「ASIA7S(ソサイチアジア大会)」でも得点王に輝いた大熊竜生選手が追加点を挙げ、リードを広げます。9分には大熊選手と同じくソサイチ日本代表で活躍する関根友弥選手が追加点。3点を追うプラムワンも何度かチャンスを作りますが、日本代表のGK成田力哉選手の好セーブに阻まれ決めきることができません。前半終盤には染谷由来選手のアシストから大熊選手が追加点。4-0とLAZOのリードで前半を折り返しました。

4点ビハインドのプラムワンは、後半立ち上がりから積極的に得点を狙いますが、LAZOの堅い守備の前にゴールを割ることができず、上田力樹選手に得点を許してしまいます。さらにその2分後には池田征士朗選手が得点を挙げ、LAZOが6点をリード。終盤に「ASIA7S」でMVPに輝いた縣翔平選手のゴールで1点を返したプラムワンは、さらなる追加点を狙いますが、終了間際に篠原嵩典選手から勝岡慶成選手がパスを受け、梅谷堅人選手がゴール前に飛び込むも得点には結びつかず6-1で試合終了。快勝を収めたLAZOが決勝へと駒を進めました。

接戦を制したLAZO.FCが初優勝に輝く!

決勝点を挙げたLAZO.FCの松本選手(中央) 【©️Japan Football 7】

3連覇を目指すエルアグア東京と初優勝を狙うLAZO.FCの一戦は、決勝にふさわしく緊張感の漂う試合となりました。
立ち上がりに両者ともチャンスを作ると、その後はこれまでの試合同様、エルアグアが攻勢に出ます。エルアグアは2022シーズンの関東リーグベスト7に選出された星野昴選手、LAZOは日本代表の成田力哉選手と両GKの好守もあり、得点が生まれないまま20分が経過。勝敗のゆくえは後半の20分に委ねられました。

ここまでの4試合では、前半に得点を挙げてきたエルアグア。スコアレスで迎えた後半で巻き返すべく、立ち上がりから幾度となくペナルティーエリアに侵入しますが、決めきることができません。全員がハードワークを見せるLAZOも関根友弥選手、松本良太選手、大熊竜生選手と立て続けにシュートを放ち波状攻撃を仕掛けますが、エルアグアGK星野選手がしっかりとゴールを守ります。しかし、直後の14分、自陣でゴールクリアランスをカットしたLAZOはパスをつないで前進し、山下真太郎選手のループパスに松本選手がダイレクトで合わせ、待望の先制点を奪いました。

1点ビハインドのエルアグアの攻撃に耐えながら追加点を狙うLAZOでしたが、終盤にファウルがかさみシュートアウトを献上。右に切り込んだ加部選手がスリップしピンチを免れたLAZOでしたが、終了間際にも7つ目のファウルを犯し、再度シュートアウトを与える展開に。しかし、このシュートをGK成田選手がしっかりと止め、味方を鼓舞します。試合終了のホイッスルが待たれるなか、成田選手のロングスローを受けた大熊選手が左サイドから中央に切り込み放ったシュートがクロスバーを叩くと、ここで試合が終了。接戦を制したLAZOが、見事初優勝を遂げました。

今大会のMIPにはエルアグア東京の中村駿介選手、MVPにはLAZO.FCの成田力哉選手が選ばれています。

大会MIPを受賞した中村駿介選手(エルアグア東京) 【©️Japan Football 7】

大会MVPに輝いた成田力哉選手(LAZO.FC) 【©️Japan Football 7】

成田力哉選手「全国的にレベルが上がってきているソサイチの楽しさを知ってほしい」

好守で優勝に貢献した成田選手(中央) 【©️Japan Football 7】

―優勝おめでとうございます。まずは率直な気持ちを聞かせてください。
「今回、優勝を目指してLAZO.FCに移籍をしました。加入したらとても良いチームだったので、みんなで戦って優勝することができうれしいです」

―ASIA7Sでアジア制覇、全国大会の制覇と、短期間で二度の優勝がありました。
「僕たちLAZO.FCはソサイチ日本代表選手を4人擁しているので、代表選手がいないチームに負けてしまったら日本代表の示しがつかないという思いを背負いながらプレーをしました。みんなで優勝を勝ち取れたのでよかったです」

―代表活動で得たものはチームでのプレーにも生きていますか?
「生きていますね。やはり物おじしない度胸は若い選手にもついていますし、そのなかで代表選手がリーダーシップを取って他の選手を引っ張っていたので、とてもいい効果が出ていたと思います」

―決勝戦はなかなか得点が生まれない拮抗した展開になりました。1日で準決勝と決勝という重要な試合を戦うことにおいての影響はありましたか?
「今回もトレーナーに帯同してもらい、万全のケアができました。違う日程でできればいいですが、タイトな中でもしっかり準備ができて勝ち取った結果だったと思います」

―相手にシュートアウトのチャンスが二度ありました。一本目は相手がスリップしましたが、二本目は相手も対策をしてくるなかでの見事なシュートストップでした。どのような気持ちでゴールを守りましたか?
「相手との駆引きもありますが、大前提としてボールに集中をするというところで、今回は僕が勝ったな、と思います。運が良かったです(笑)」

―大会全体を振り返ってはいかがですか?
「全国的にレベルが上がってきています。今回はベスト4に関東が3チーム入りましたが、他のチームにもチャンスがあると感じていて、毎回、毎回、とても楽しんでいるので、このまま続いていってほしいです。ソサイチは楽しいスポーツなので、盛り上がっていくと思います」

―これから盛り上がりを見せるであろうソサイチを応援してくれている方、大会の配信を視聴してくれた方にメッセージをお願いします。
「いつも応援や視聴をしていただき、ありがとうございます。今後、代表活動も継続的に行っていくと思うので、注目していただきたいです。YouTubeなどで発信をしている選手も多いので、ぜひそちらも見ていただき、ソサイチの楽しさを知ってもらえればと思います」

F7SL CHAMPIONS CUP 2022 アーカイブ配信

文・取材=しょうこ
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著者プロフィール

南米ブラジル発祥のフットボール、7人制サッカー=ソサイチの普及を進める一般社団法人 日本ソサイチ連盟です。全国各地でソサイチ公式リーグを開催中。ソサイチリーグに関する情報(日程、結果、順位表、試合の速報)はもちろん、ソサイチ日本代表や各種インタビュー記事、各地でのソサイチイベントなど、ソサイチにまつわる様々な情報・コンテンツを発信、掲載していきます。

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