みなさんどうも、公認特派員のピンクモジャです。前回のワン・ウェイジャ選手への「ユル質問」から約3カ月。第2弾となる今回は、ポイントガードとして急成長中の大浦颯太選手へ、3つの質問をぶつけてみた。前回同様、広報K氏にメールで質問を送ったところ、返ってきたのはなぜか10分弱の音声ファイル。連休の朝、ドキドキしながら肉声を聞き取りしている筆者である。

4月以降、順調にプレータイムが伸び、スターター起用も増えている大浦選手。ここぞという場面で決める鮮やかなスリーポイントや巧みなアシストに心奪われているファンも多いだろう。3年前の入団当初はまだ大学生だったということもあり、あどけない顔つきだったが、ここ最近の表情は、チームを背負う気概のあらわれなのだろうか、逞しさを増しているように感じる。そんな大浦選手、「ヒゲあり」と「ヒゲなし」とでだいぶ印象が違って見えるのだが、ヒゲにこだわりはあるのだろうか？

期待に胸を膨らませて音声ファイルの再生ボタンを押す筆者。練習場で録音したのか、ボールのダムダム音が生々しく響く中、聞こえてきたのは思いがけないアンサーだった―。

「個人的には、特に、ないッスね」

塩！第一声がまさかの塩回答である！もしや、秋田ノーザンハピネッツ社には「大浦選手の話を聞きたい」とリクエストしつつ、アウェーでは多田武史選手のタオルを掲げていることがバレたのだろうか。戦慄しながら聞き進める。

「ヒゲがある方がいいという人もいるし、ない方がいいという人もいるし…。難しいっスね。まあヒゲを剃るのはめんどくさいという気持ちもあります」

ここで思わぬ展開が。「ハヤトさ～ん、（自分は）ヒゲない方がいいですか？」。なんと練習中の川嶋勇人選手に意見を求めたのだ。
チームメートの意見も参考にするのかと尋ねた広報K氏に対し、「チームメートのことが大好きなので。特にハヤトさんのこととか！」と強調して答えた大浦選手。ていうか川嶋のこと好きすぎだろ！
ちなみにボールの音がうるさかったらしく、川嶋選手にはよく聞こえていなかったようだ。

「なんの気持ちもないですね」

これも塩回答である。気持ちが折れそうになる筆者。これがZ世代というやつなのか。

「最初の頃は、胸をバーンとぶつけていたんですよ。それが急にフルさんの方からハグするようになりました」と大浦選手。
「フルさん、腰痛かったので、無理しないでと」。上体を反らすポーズは腰に負担をかけるということで、ハグに変わったようだ。なんだか優しさも垣間見える回答にホッとした次第である。

最後の質問は、ワン選手にも聞いた「キャッチコピー」についてだ。

「末っ子感というのは、アキ（特別指定の小栗瑛哉選手）が入ってきてなくなったかもしれないけど」と、前置きしつつ、少し考えてから出てきたのはこんな言葉だった。
「ファンタジスタって…並里成選手（群馬クレインサンダーズ）とかなんじゃないかな。こんないい名前もらっていいのかな…」

「ファンタジスタ」は、意想外のプレーを見せるスター選手に対する賛辞。弱冠25歳の大浦選手が面映ゆく感じるのももっともだろう。
だが、勝負所での集中力と鮮やかにアシストをさばく広い視野、そして堂々とした姿には「ファンタジスタ」の風格が表れつつある。

「（秋田で言うと）ファンタジスタって川嶋選手みたいな人のこと」とまたも大好きな川嶋選手の名前を挙げた大浦選手に対し、「（お前は）『末っ子サウナー（サウナ好き）』だ」と突っ込んだのは田中誠人アシスタントコーチだった。音声ファイルはここで終わっていたが、とにかく大浦選手がチーム内で愛され、伸び伸びとプレーしていることが伝わってきた。今シーズン、躍進を遂げる天才肌の末っ子の姿を目に焼き付けるべく、最終節はぜひ「CNAアリーナ☆あきた」へ足を運んでほしい。

最後に大浦選手からのメッセージを送る。

「最後の２戦、気持ちよくホームで２勝して終わります。勝つだけです！」