【NJPW】IWGP世界ヘビー戦、待ったなし!【5.2福岡大会前日会見】

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

5月2日、福岡キャナルシティ博多サンプラザステージにて、5月3日『レスリングどんたく』福岡国際センター大会の“前日イベント”が開催された。
 
翌日のメインイベントで実現するIWGP世界ヘビー級選手権、その“チャンピオン”SANADA選手と、“チャレンジャー”でIWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロム選手が登壇、立会人の菅林直樹会長のもとで調印式が行われた。

撮影/横田修平

IWGP世界ヘビー級選手権 調印式

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

※ヒロムはファンの歓声に応えながら、自身が表紙を飾った『週刊プロレス』を持ちながら入場。

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

※王者・SANADAは入場テーマが流れる中、サングラスを掛けて堂々の入場。

“チャレンジャー”高橋ヒロム選手のコメント

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

ヒロム「新日本プロレスファンの皆様、こんにちは〜。(※吹き抜けとなっているサンプラザステージの上階のお客さんを見上げながら、司会者に質問) ちなみにあのー、上で見られている方は 一般のお客さんですか? それとも……?」

――明日、来てくれる方も結構いらっしゃいます。
ヒロム「あ、一般のお客さんですか?」

―― 一般の方も、両方いらっしゃいます。
ヒロム「ああ、じゃあ、もうプロレスを知らない人も見てくれてるっていうことですか? あっ、それは素晴らしいですね。これはいいと思います、凄く。では、プロレスを知らない方もいらっしゃると思うので自己紹介からさせていただきます。改めまして新日本プロレス IWGPジュニアヘビー級チャンピオンの高橋ヒロムです。ぜひヒロムちゃんと呼んでください。(※場内から、『ヒロムちゃ――ん』の掛け声)

そして……、IWGP世界ヘビー級チャンピオンのSANADA選手です。そして! こちらにおわすは 新日本プロレスの神と言ってもいい存在、菅林会長です。(※場内から拍手が発生)

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

新日本プロレスには 二つの階級があります。一つは100キロ以上のヘビー級、そしてもう一つが100キロ以下のジュニアヘビー級。そのジュニアヘビー級のチャンピオンが このオレ、高橋ヒロムです。そして明日の福岡国際センターで、階級の違うジュニアのこのオレがSANADA選手の持つ IWGP世界ヘビー級のベルトに挑戦します。

えー! 階級が違うのに戦うんですか? そうなんです、プロレスは戦うんですよ。階級が違っても戦うんです。それがプロレスの一つの醍醐味です。オレは中学1年生の頃から、ジュニア、ジュニアチャンピオンのまま、そしてジュニアのまま、ヘビー級のベルトを取ることがずっと夢でした。

中学の頃から思ってたんですよね。えっ? なんで階級が違うのに戦うんだろう。すごいな、面白いな。これがプロレスの面白さだ。そしてジュニアの人間が ヘビー級の人間を倒した時、凄く興奮したんですよ。それを今でも本当に覚えてます。その興奮を味わうために、俺はこう、プロレスをやってるって言ってもおかしくないです。

プロレスをやってる理由の一つでもあるんです。明日、その夢を叶える日です。ジュニアチャンピオンの高橋ヒロムが IWGP世界ヘビー級チャンピオンのSANADAさんに勝つ日です。SANADAさん、楽しみにしてます」

“チャンピオン”SANADA選手コメント

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

「第7代IWGP世界ヘビー級王者のSANADAです。皆さん SANAやんと呼んで頂けたら幸いです。(※場内から、『SANAや――ん』の掛け声)

昨日も会場でSANADAなのかSANAやんなのか、統一して頂かないとコールが聞きづらいという話になったので。ここにいる皆さんは是非『SANAやん』と呼んでください。この『どんたく』のツアーが始まる前、海外で2試合やってきて、休むことな『どんたく』ツアーが始まって。その途中、ヒロムさんはIWGPジュニアのタイトルマッチをやって、相当疲れてると思うので。そんな疲れてる相手に負けるわけがないっていうのが一つ。

あと、ヒロムさんはこのIWGP世界ヘビーのチャンピオンになったら凄いことですし、オレは勝って当たり前の状況なんで、そんな状況の相手に負けるわけがないっていうのも一つ。あとチャンピオンはジュニアだろうがヘビーだろうがいつでも戦う準備ができてるっていうことが一つ。ヒロムさん 楽しみにしてますよ」

報道陣との質疑応答

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――SANADA選手に質問です。今シリーズ、IWGP世界ヘビー級王者として各地でベルトをお披露目してきたと思うんですけど、トップ選手としての気持ち、前哨戦を振り返って一選手として高橋ヒロムはどう思われていますか?

SANADA「まずあの、チャンピオンにはなったんですけども、本当の意味でチャンピオンにまだなりきれてないと思うので、一つずつ勝って実績を残していきたいなと思っております。あとヒロムさんに関してはジュニアで今一番勢いに乗っている人だと思いますし、世界で一番“ジュニアの顔”なような気がして、そんな人と闘えるのはすごく嬉しいです」

――ヒロム選手に質問です。先ほどSANADA選手から金丸選手との試合もあって「疲れてるんじゃないか」という指摘、タイトル戦は「勝って当たり前」という言葉がありました。これに対していかがでしょうか?

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

ヒロム「これがね、誰もがヒロムちゃんもちょっと疲れてるんじゃない? と、そう思うと思うんですよ。まあね、(IWGP)世界ヘビー級のチャンピオンのSANADAさんもそういう風に言ってたんでね。ファンの皆さんもそう思ってると思うんですよ。

ただ、これがね、まったく疲れてないんですよね。これはもうね、自分でもビックリしちゃうんですよ。あっ、こんなに疲れてない? あっ、こんなにダメージが残ってない? あっ、不思議だなって思うんですよね。これを本当だと思うかウソだと思うかはSANADAさんにお任せします。……それから?」

――「勝って当たり前」という言葉がありましたけど、そこに対しては?

ヒロム「まあね、いいんじゃないですかね。そのぐらいの気持ちで来てくれないと困りますしね、ウン。いいと思いますよ。オレも負ける気はまったくしないんで勝つ想像しかできないんでね、ハイ。今から楽しみで仕方ないですよ。

このIWGPのベルトの歴史って、30何年かありますけど、35年近くですか? (菅林会長の方を向いて)会長? 会長って聞いてるんですよ。35年くらいですかね、確か? 36年かな? 1987年とかでしたよね、確かIWGPのベルトができたっていう。違いますか? それぐらい答えてくれてもいいんじゃないですか?

わかりますよ。ヒロムちゃんと絡みたくないという気持ちは凄くわかります。でもそれぐらい言ってくれてもいいんじゃないでしょうか。素直な疑問なのでね。たぶん、35年くらいだと思うんですよ。

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

その間ね、ジュニアの人間がヘビー級のベルトに、ヘビー級のベルトを獲ったことがないんですよ。これはね、もし獲ることができたら、凄い快挙なんですよ。35年も歴史があるのにジュニアの人間がまだ一度もヘビー級のベルトを獲ったことがないんですよ。それをこのヒロムちゃん、やろうとしている。これはね、みなさん。明日見れるものは普通に見れることじゃないんですよ。

まず挑戦すること自体が普通じゃないんですよ。その上、オレがベルトを取った時はもうこれはこれは本当に大爆発することでしょう。凄いことなんです。これはオレの夢であり、この夢は本当に凄い夢だと思ってます。明日はその夢を、ただ思いっきり叶えにいく、それだけです」

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――歴代の過去のジュニアチャンピオンでヘビー級のベルトを巻いたことがない。ヒロム選手も2020年に一度EVIL選手の期間に挑戦して失敗しるわけですけれども、その歴史に名前を残すことを達成するために一番必要なものは何だと思っていますか?

ヒロム「すっごい難しい質問ですね。すっごい難しい質問ですよ。それは前もって言われておきたかった質問。それぐらい難しいですね(苦笑)。でも、それがわかったらもうすでにオレ、獲ってると思うんですよね。それを、それが何なのか、俺にはわからないです。正直にわからないって言いますよ

ただ、オレは別に運動神経がいいわけでなければ、身長もない、別に力もなんかそんな人並み外れてあるわけではなければ、本当にね、本当に人に勝るものがオレはないんですよ。ただ! 諦めない。ずっと夢を追ってきた。それだけは誰にも負けない自信はあります。

意地だとかそういうものだけは、SANADAさんに負けてないんじゃないかなと、そう思ってます。だからオレにはそれしかないですけどね」

――SANADA選手は3月までL・I・Jの同じユニットで戦ってきて、今シリーズ敵として改めて戦ったと思うんですけど対戦相手としてのSANADA選手、ヘビー級チャンピオンとしての印象をどう感じましたでしょうか?

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

ヒロム「本当に、昨日もコメントで言った通りL・I・Jにいた時、あの、俺SANADAさんとそんなにしゃべってないんですよね。しゃべってもこう、なんというか会話が成り立たないというか、何か「こうこうですよね?」って言っても、「アッ、アッ、アッ」みたいなね、ちょっと「アッ」って言われて、終わっちゃうぐらいの関係性しかなかったんですよね。

でも、なんかしゃべらなくてもお互い伝わってるというか、試合でタッグを組めば自然とこ連携ができるみたいな、そんな関係ではあったと思うんですよ。んで、まあ“Just 5 Guys”に入って、いろいろとこうやってね、しゃべるようになったSANADAさんを見ても、「やっぱりSANADAさんってよくわかんねえな」と思って。何を考えててどこまで真実なんだろうと。どこまで言ってることが本当に思ってることなのかなーと。いろいろ考えちゃうとね、これますますSANADAさんって何なんだろうと思っちゃうんで。わかんなくなっちゃうんですよね。だからつまりね。『わからない』。

今まで、このくだり3分くらいは言ったんじゃないかな、しゃべったんじゃないかな。でも結果ね、『わからない』っていうのが正解かな。2秒で終わる話でしたね(笑)。

で、この世界ヘビー級チャンピオンになられた印象、まあ印象といってもね。まだ1シリーズですよ。まだ始まったばっかですし。ま、このままだとSANADAさんは本当に“チャンピオンになっただけ”で終わってしまうんじゃないかなと。チャンピオンになっただけのSANADAさんで明日を迎えてしまうんじゃないかなと。そう思ってます。

――SANADA選手、いまヒロム選手はL・I・Jの時にSANADAさんの考えってことはよく分からなかった、今も分からないとおっしゃってますけど、逆にSANADA選手はどう思われていたのかお伺いできますか?

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

SANADA「5、6年ぐらい同じユニットでいたんですけども、たぶんトータル5分くらいしかしゃべってないですよね(※会場がドッと沸く)。……あの、気持ちの強さはすごいリスペクトしてて、そこでチャンピオンになったんだなーってのは改めて実感しています。ただ、ヒロムさんの夢を叶えるために協力するつもりは一切ないので。明日は現実を味わってもらいます」

司会 ありがとうございました、それでは証印書に署名をいただきます

ヒロム「(※カットインする形で)ちょっと一つ“朗報”があるんです。まだしゃべって大丈夫ですか? もう帰りたくなっちゃいました? みなさんまだ時間、大丈夫ですか? ちょっと朗報があるんです。

これね、凄いことですよ。L・I・Jのみんながですね、昨日控室で『5月3日福岡、セコンドつくわ』と。これは初めてL・I・Jが一つになったんじゃないかなと、そう思っています。明日はL・I・J全員が、リング上にいるんでね、みんなで戦ってみんなで勝とうかなとそう考えています。なので皆さん、明日応援よろしくお願いします」

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント