ブラントとの契約を前倒しで延長することは、中期的なチーム編成計画における核でした。スポーツディレクターのセバスティアン・ケールは「この冬をとおしてアナウンスしてきましたが、私たちはこれより少しずつ、個々の決断を発表していくというフェーズに入っていきます。ユリアンの契約延長はそういった方向性における、最初の一歩となります」と語っています。

BVBのパフォーマンス向上と、2023年に入ってからの好調は、ブラントと分かちがたく結びついています。ドイツフットボールリーグ（DFL）は1月から2月の連続でブラントを月間最優秀選手に選出しました。ケールはドイツ代表MFの成長について、次のような見解を示しています。

「ユリアンは2022年にまたしても信じれないような成長を見せてくれました。オフザボールの動きはこれまでとは比べ物にならないほど改善されています。コンスタントに得点機会を作り出すだけでなく、ゴールスコアラーとしても輝きを放つようになりました。危険な状況を見つけ出す察知力、高度なテクニックと創造性は、このチームで変えの効かない存在です。先頭に立ってボルシア・ドルトムントの未来を築いていくという彼の決断を、私たちはとてもうれしく思っています」

ブラントは2019年の夏に、ブンデスリーガのライバルであるバイヤー・レバークーゼンから加入しました。ここまでリーグ戦で120試合に出場し、23ゴールと22アシストを記録。UEFAチャンピオンズリーグでは27試合で3ゴール4アシストをマークしています。今シーズンはリーグ戦で8ゴール4アシストという数字を残しています。これはチーム2位の得点関与数です。

ブラントは今回の契約延長にあたって、下記にように語っています。

「もう4年が経っていますが、今でも変わらずこのチームで過ごす毎日が楽しいんです。みんなと一緒にピッチに立ち、この熱いハートを持ったクラブと素晴らしいファンのためにプレーすることが。正しい場所に、正しいタイミングでいると感じられることは、常に僕の人生の中で重要なことでした。それはこれからも変わりません。黒と黄色のシャツを着てプレーする、これから先のことが楽しみです。そして必ず、みんなで一緒に大きなことを成し遂げ、ともに祝う瞬間が訪れると確信しています」