早大競走部は、なぜ駅伝強化プロジェクトを始めたのか? 3/31(金)クラファン締切迫る

チーム・協会

大学4年時(1993年)、瀬古コーチ(写真中央)、渡辺選手(写真右)とともにヨーロッパ遠征へ出発。 そこでの経験がその後の飛躍につながった。 【早稲田大学競走部】

箱根の頂点へ。そして世界へ。早稲田大学競走部 駅伝強化プロジェクト

【早稲田大学競走部】

花田勝彦(早稲田大学競走部駅伝監督)

ページをご覧いただきありがとうございます。早稲田大学競走部駅伝監督の花田勝彦と申します。2022年6月、母校の競走部駅伝監督を拝命しました。

 早稲田大学競走部の歴史は古く、創部は1914年(大正3年)です。その長い歴史の中で、数多くのトップアスリートを輩出し、また実績も残してきました。

 10月の出雲大学駅伝、11月の全日本大学駅伝、1月の箱根駅伝を合わせた『大学三大駅伝』において、早稲田大学はこれまで20勝しています。全日本大学駅伝においては過去に4連覇も成し遂げました。

第87回(2011年)箱根駅伝総合優勝のゴールシーン 写真提供:北川外志廣/A.J.P.S 【早稲田大学競走部】

 箱根駅伝においては1920年の第1回大会から出場しており、出場回数は前回大会で92回となりました。そのうち総合優勝は13回を数え、古豪・常連校として知られております。

【早稲田大学競走部】

【早稲田大学競走部】

【早稲田大学競走部】

しかし、2011年の第87回大会を最後に箱根駅伝の頂上である総合優勝からは遠ざかっており、選手たちはもちろん、我々OBOG、校友の方々、そして早稲田を応援してくださる方々は非常に悔しい思いをされていることと思います。

そのような状況を打開し、早稲田にふさわしい頂上に返り咲くべく、早稲田大学競走部は駅伝強化プロジェクトを始動させました。

【早大競走部】

 早稲田大学競走部駅伝強化プロジェクトでは、突出した『個』の育成のため、海外遠征や国内外での強化合宿を実施いたします。

 他大学では、駅伝強化のため推薦入試で数多くの有力選手を獲得し、選手層を厚くしています。その一方で早稲田大学競走部は、長距離部員約30名のうち『推薦組』は3分の1程度で、それ以外は受験に合格して入部してきたいわゆる『一般組』の選手たちです。

 そんな早稲田が箱根駅伝で優勝するためには、チーム全体の強化とともに数少ない『推薦組』を日本代表クラスのトップ選手に育てることが必須となります。そうした選手を育成する上では、早い段階から海外のレースや生活を経験し、グローバルな感性を身に付けることがとても重要と考えております。

 私は学生時代、同期の武井隆次君、櫛部静二君とともに『三羽ガラス』と呼ばれました。2学年下には競走部元監督であった渡辺康幸君もいて、私たち4人が揃った1993年の第69回大会で早稲田は箱根駅伝で総合優勝しました。『三羽ガラス』の3人は、それぞれ任された区間で区間新記録をマーク。渡辺君も1年生ながら2区を任され、ステファン・マヤカさん(山梨学院大)に次ぐ区間2位と好走しました。

 私たち4人がそうした群を抜く強さを身に付けられた理由は、当時コーチだった瀬古利彦さんが、まだ実績がなく成長段階にあった私たちを海外遠征に連れて行ってくださったからです。

大学4年時(1993年)、瀬古コーチ(写真中央)、渡辺選手(写真右)とともにヨーロッパ遠征へ出発。 そこでの経験がその後の飛躍につながった。 【早大競走部】

世界最高峰のグランプリ大会の10000mに出場。 26分台が出たこのレースに私(写真左)も出場のチャンスを得て、当時学生歴代2位の自己新記録で8位となった。 【早大競走部】

 2011年には、渡辺康幸監督が再びチームを箱根駅伝総合優勝に導きましたが、その時に1区を任されたのが大迫傑選手(2020東京オリンピック男子マラソン6位入賞)でした。彼は高校時代からジュニア日本代表に選ばれるなど素晴らしい選手で、早稲田大学在学中には世界ジュニア選手権、ユニバーシアード大会などで日本代表に選ばれ海外遠征を経験しています。そうした経験も彼の強さを形成する要因の一つになっているものと思います。

 突出した『個』の育成が、早稲田を駅伝優勝に導くキーワードであると私は確信しています。

第87回(2011年)箱根駅伝1区で大迫選手は2位に54秒差の大差で区間賞を獲得。チームの総合優勝に貢献した。 写真提供:北川外志廣/A.J.P.S 【早大競走部】

【早大競走部】

【早大競走部】

 大学からは、部活動予算をいただいておりますが、一般種目を含めて部員約100名を有する競走部の活動を賄うには十分ではなく、現状でも部員の自己負担額がかなり多い状況です。そうした中で、駅伝に特化した『個』を強化するために予算を確保することはできません。

 この現状をどうにかしたいと考えた結果、クラウドファンディングという方法にたどり着きました。
 
 今回のクラウドファンディングでは、以下3つの目標を達成できるように頑張っていきます。

3つの目標と資金使途

【早大競走部】

【早大競走部】

【早大競走部】

早稲田大学競走部の長い歴史は、部員や監督だけでなく、家族や友人たち、早稲田に通う学生、卒業生、近隣地域の皆様と、本当に数多く方々に支えられてきたからこそ紡ぐことができた歴史です。

私たちが箱根駅伝で再び優勝することは、自分たちが強豪校であるという誇りを取り戻すことにとどまらず、応援いただくすべての方々に喜びと感動を届けることができるものだと信じております。だからこそ、今回のプロジェクトを通して、将来は世界に羽ばたく突出した『個』を育て、その効果で競走部全体としても着実にレベルアップし結果に繋げることで、みなさまと喜びを分かち合えると考えております。

一人でも多くの方にこの想いとプロジェクトの存在を知ってもらい、たくさんの方々とともに箱根駅伝の頂上に向かう道を盛り上げていきたく、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。

どうか、ご寄付をよろしくお願いいたします。

【早大競走部】

間瀬田純平(スポーツ科学部1年) U20世界選手権1500m日本代表(2022年)

【早大競走部】

 私は昨年の夏、日本代表に選ばれてカリ(コロンビア)で行われたU20世界選手権の1500mに出場しました。

 しかし予選落ちであえなく敗退し、世界との力の差を痛感する結果となりました。悔しい思いをしましたが、他国のトップ選手たちがどういう意識で、どんな取り組みをしているかを直近で見ることができて学ぶことがたくさんありました。

 この先、世界との差を埋めていくためには、今後も海外遠征などの経験を積んで、多くのことを学び吸収していくことが大事ではないかと感じています。
皆様からのクラウドファンディングへのご寄付、ご協力をよろしくお願い致します。

リターン品の一部「応援タオル」。題字は書道が得意な井川龍人選手(3区・区間2位)が心を込めて書いた。 【早大競走部】

クラウドファンディングのご支援はこちらより ↓

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント