脱手打ちショットがバーディー量産の原動力! 今年の吉本ひかるはひと味違います!
【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】
(天候:晴れ 気温:18.9℃ 風速:4.0m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:24mm》
シーズンオフに体幹を鍛えたことでドライバーの飛距離が10ヤード伸び、方向性がアップしたと語っていた吉本ひかる。しかし、メリットはそれだけではなかった。
「以前はショートアイアンでクラブフェースの芯を外すことが多かったんですが、今年はしっかりとフェースの芯でボールをコンタクトできるようになってきたので、距離感が合うようになってきました」と語るように、今大会では100ヤード前後の距離からピタピタとピンに絡むショットを放つ。3日間で17個のバーディーを奪っている吉本だが、8番アイアン以下でグリーンを狙ったショットが大半を占めていた。
「やっぱりオフのトレーニングで体幹を鍛え、体を使ったスイングを身につけた成果だと思います」と吉本。ショートアイアンの場合、スイングが小さくなる分手打ちになりやすいが、その悪癖が消えたことで、自信を持ってピンを狙えるようになったという。
また、スタートの1番パー4では左足上がりからの2打目をピン右手前3メートルにつけてバーディー、3番パー5の2打目では爪先上がりからナイスショット、さらに16番パー4では爪先下がりからの2打目をピン左奥4メートルに乗せてバーディーと、不安定なライからでもことごとくフェースの芯でボールをヒット。ここでは逆に下半身をしっかりと安定させ、体の軸を中心にスイングすることによって、インパクトの誤差を抑えたという。
【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】
この日は最終組だったこともありピリピリムードの中でのゴルフだったが、「淡々とプレーできました」と妙な緊張感につぶさることもなかった。途中、ショットに移る直前にギャラリーの携帯電話が鳴り響いたときも一度アドレスを解く落ち着きを見せた吉本。悲願である初優勝へ向け、どうやら死角はなさそうだ。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)
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