三ヶ島かな、ドライバーの飛距離を取り戻した要因はトレーナーの腱鞘炎!?

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 土佐カントリークラブ(高知県)第1日

 インスタートの三ヶ島かなにとって最終ホールとなった9番パー4。カップまで約10メートルのバーディーパットを残したが、カップの向こう側に当ててから沈める“壁ドン”パットでこの日の最多となる10個目のバーディーを奪った。

 「入らなかったら3メートルはオーバーしていたと思います」と振り返るが、このバーディーで64をマーク。暫定ながら首位と1打差の単独2位でホールアウトしただけに、大きな1打となったのは間違いない。

 実は昨年の最終戦であるJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを終えた時、三ヶ島の心にはどうしても納得のいかないことがあった。ドライバーの飛距離が落ちていたことだ。「2打目に持つクラブが一番手半ぐらい違いました」と振り返る。番手が大きくなれば距離感や方向性にも影響が出てくるだけに、このシーズンオフはドライバーの飛距離を取り戻すことから取り組んだという。

 「とにかく振り込みました」と語る三ヶ島だが、その選択は間違っていない。男子プロのレジェンドであるジャンボ尾崎によれば、素振りを数多くこなすことでスイングがこなれてきていいスイングになるという。当然、スイングがよくなれば飛距離アップにもつながる。三ヶ島がそのことを知っていたかどうかは定かではないが、2月初旬から宮崎カントリークラブで行った合宿では、相当数の素振りと打ち込みを行った。なにしろ三ヶ島の体をケアしたトレーナーが腱鞘炎になったというのだから驚きだ。体に相当な負荷がかかるほど振り込んだ証明だろう。

 さらに、今年からクラブがフリー契約になったことで、いろんなメーカーのドライバーを試打した結果、自分に合う1本を見つけ出したことも大きい。「振り込んだことと合わせて、10ヤードは飛距離が伸びました」と笑顔を見せるが、昨年の最終戦で感じた不安を見事に払拭できたのだから無理もない。

 オフの合宿ではトレーナーだけでなく、栄養士も帯同。食事管理をできたことで、体力アップにもつながったという。今年から4日間開催となった今大会だが、体力勝負で負けるつもりは一切ないようだ。

 「今年はオフがあっという間に感じるほどいい時間を過ごせたので、シーズンが楽しみです」と笑顔を見せた三ヶ島。充実したオフを過ごしたことで得た自信は大きいし、そういう選手は強い。残り54ホールでそのことをまずは証明するつもりだ。(山西 英希)
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