【ラグビー/NTTリーグワン】「ラグビーの魅力をたくさんの人に知ってもらいたい」 姫野和樹が先輩・流大と招待企画を立案<トヨタヴェルブリッツ>

【(C)JRLO トヨタヴェルブリッツ 姫野選手】

個々の能力は高く、スタッツは悪くないのに勝利が遠い。そんなジレンマを抱えるトヨタヴェルブリッツの第10節は4試合ぶりのビジターゲーム。秩父宮ラグビー場で行われる3位・東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)戦に臨む。入替戦を避けるためにも、上位相手とはいえ負けたくない試合だ。注目選手には日本代表でも中心選手として活躍する姫野和樹を指名したい。

今季の姫野は第4節・埼玉パナソニックワイルドナイツ戦の前半に肉離れを発症し、戦列を離れた。その後、チームは苦しい戦いを強いられ、なかなか上昇気流に乗れない。姫野がようやく復帰できたのは前々節のNECグリーンロケッツ東葛戦。チームには力強さが戻り、苦しみながらも何とか勝利することができた。しかし、前節の横浜キヤノンイーグルス戦で今季初の連勝はできなかった。

今節、姫野には絶対に負けたくない相手がいる。帝京大学の先輩で、日本代表でも一緒にプレーする東京SGの流大だ。流との関係性を聞くと笑いながら姫野は次のように答えた。

「ユタカ(大)は、大先輩です」

大先輩と言いつつも名前で呼び捨て。その言葉を聞いただけで、とてつもなく良好な関係だと分かる。

「イメージ的にはお兄ちゃんですかね。『焼き肉に連れてって』と言ったら連れて行ってくれるし、代表とかでもだいたい一緒にいますよ」(姫野)

普段から連絡を取り合っているという二人。今回もSNSでこんなやり取りをした。

「昨季、ユタカが『うわぁぁぁ』って、めっちゃ叫びながらタックルしてきたので、『それだけはやめてほしい』って言ったら、『また叫びながらタックルするから』と、LINEが返ってきました。そんな叫びながらタックルする選手はいないんで面白過ぎるし、本当にやめてほしい(笑)」(姫野)

そんな二人は今節、ファン10組20名をスタジアムに招待する企画を立案。3,500件を超える応募があったという。

「ラグビーの魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいというのが僕たちの願いで、なんか俺たちでやろうかと提案してくれたので、僕も賛同しました。そういったチケットからまた輪が広がっていけばいいですね」(姫野)

筆者も今季、ラグビーに魅了された一人。生で観ると、テレビとはまた違う迫力が感じられ、本当に魅力的で熱いスポーツだと感じる。そうしたライトなファンを楽しませ、輪を広げるためにも両チームの熱戦に期待したい。

最後に、姫野に今節の意気込みを聞いた。

「ユタカをやっつけます(笑)」

(斎藤孝一)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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