【ラグビー/NTTリーグワン】9月の大舞台よりも目の前の“いま”。 中村亮土はどん欲に強さを追い求める<東京サントリーサンゴリアス>

【(C)JRLO 東京サントリーサンゴリアス 中村選手】

2年目のNTT ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1は早くも折り返しの第9節。7連勝の勢いのまま後半戦に突き進みたい東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)の次なる試合は、静岡・ヤマハスタジアム(磐田)に乗り込んでの静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)戦だ。

シーズン後半を迎えるということは、9月のラグビーワールドカップ開催も近づいてきていることを意味する。ラグビーワールドカップ開幕まで200日を切った今週から日本代表選手たちは代表スタッフとのミーティングが週1ペースで組まれ、現在の状況確認と課題の把握を随時、繰り返していくという。少しずつ、臨戦体制が醸成されつつある。

だが、代表でも東京SGでもセンターの主力を務める中村亮土は「正直言って、いまはラグビーワールドカップのことは考えてないです」と語り、こう続ける。

「注力すべきは、目の前のリーグワンのことだけ。自分のスタンダードをいかに落とさず、日々の練習と試合に取り組んでいくか。(昨年6月に)首の手術をして、まだ手術前の体に戻っていない。まだまだ体を強くしていきたい」

その目の前の相手である静岡BRは伝統的にスクラムやモールが強く、セットピースを得意とする。だからこそ、「接点で負けないようにしたい」と中村亮土は強く言い切る。

「クワッガ・スミスという強烈なジャッカルプレーヤーがいる上に、フォワード陣にはすごく圧力があり、ブレイクダウンを乗り越えていく組織的な力もある。とにかく『接点』が強いので、その接点で負けないように。そこで受けに回らず、逆に僕らの強みにしていかないと」

現状を冷静に分析する中村亮土に対し、田中澄憲監督も大きな信頼を寄せる。

「亮土はもともとフィジカルの強い選手ですけど、ここにきてより締まった体になってきた。ワークレート(運動量)の高さもGPSのデータで明確に表れています。味方のトライをお膳立てするような、目に見えないプレーもある。代表でもリーダーグループに入っているように、チームをけん引してくれる非常に大事な存在です。そして、自分自身でも現状に満足することなく、新たな強みを作ろうという成長意欲がある。最近もジャッカルの練習をしていましたよ。まだ試合では見せてもらってないですけどね(笑)」

さらなる高みを目指す男が攻守の砦としてセンターに君臨する。これほど頼もしいことはない。

(オグマナオト)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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