<国内男子ゴルフ>3年ぶりの復活試合で、3年ぶりの復活V22へ。池田勇太「人一倍責任を感じている」

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
チーム・協会

【勝ちに来ました】

■3年ぶりに復活・第8回「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」(賞金総額1億2000万円) 10月27日ー30日 PGM石岡ゴルフクラブ (茨城県) 7039yard・パー70 / 26日・事前情報

伝説のチャンピオンが、新たな勝利を求めて主催試合で歯を食いしばる。
2017年から、株式会社平和とスポンサー契約を結ぶホストプロ。
池田勇太は、「人一倍責任を感じていますし、その気持ちをゴルフに全面にぶつけていきたいなと思っています」と、並々ならぬ思いだ。

意気込みを語る口の中は、血だらけである。

突如、首や足など体中に激痛を発症したのは今年6月。
8月には試合中に首が回らなくなり、9月に入ると歩くのも困難となり、顔がパンパンに腫れ上がった。

ありとあらゆる病院にかかリ、やっと症名が判明したのが先月末だ。

「顎偏位症(がくへんいしょう)」は、顎の位置のバランスが崩れることによって頭痛や体の痛みなどが起きる症状で、日常生活にも支障を来すこともあるという。

池田の場合は無自覚に、顎が外れかける寸前まですすんでいたそうで、それがプレーにも大きく影響していた。

治療のために専門医に作ってもらった口内用の矯正器具が先々週に完成し、おかげで体の痛みは激減したが、奥歯の奥までがっちりとプロテクト。

そのため装着がとても困難で、口の中に無数の傷がつき、出血する。

それでも装着したままでは話しずらいし、相手にも伝わりずらい。事前の囲み取材に応じて洗面所で急いで外したが、あまりに苦しくて、洗面所でえずいた。

人差し指と親指で5センチくらいの幅を作って、「高さもこれくらいありますし、口の中にずっと異物が入っているわけですから。違和感はありありですよ」と、苦衷の表情で現状を説明。

先週の「日本オープン」が装着して初の実戦だったが、「それをつけることによって、正常なあごの位置に戻るんですがそうすると、重心とかぜんぶ戻るので、最初それをつけて練習したら全然、打てなかった」と、その前週に丸1週間かけて“特訓”してきた。

「歩くときも後ろに重心かかっちゃうから、平衡感覚をとるところから始めて、それをつけてスイングするために、スイングも打ち方も全部変えたり、凄い頑張った」と、今週に備えてきた。

本大会は、コロナ禍で開催を見合わせてきたが、今年3年ぶりに復活。
「男子も試合が少しずつ増えていて、人気も出てきているように僕らは感じているんですけど、こうしてまた試合をしていただいて、凄くありがたい」と、主催者への感謝が増すばかりだ。

舞台となる茨城県のPGM石岡ゴルフ倶楽部は、2016年の「ホンマツアーワールドカップ」で、韓国の宋永漢(ソンヨンハン)とプレーオフを争い、4ホールかけても決着せず、翌月曜日に持ち越し。
一般営業のゲストが隣でスタートするなか再開し、さらに5ホール要して計9ホール目に通算15勝目(当時、現在21勝)を手にしたコース。ゴルフ史に残る激闘だった。

「トータル81ホール回りましたね」と、いまも苦笑いで思い出す。

思い出と、思い入れが詰まったホスト試合で2019年以来、3年ぶりの復活優勝へ。
「この大会は、優勝しかないと思っています」。
血を吐く思いで勝ちに行く。
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