鉄人・室田が4バーディーノーボギーで首位1打差2位に食らいつく

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第61回日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ 第3ラウンド


 室田淳(67)が惜しくもエージシュートを逃したが4バーディーノーボギの68で回り、通算4アンダーで、首位を走るプラヤド・マークセン(56=タイ)に1打差の2位に上がった。宮本勝昌(50)が2打差3位につけている。3打差4位で谷口徹(53)と、実力者が上位を占めて面白い展開になった。

 室田淳が、何度も悔しそうに天を仰いで目をつぶる。最終18番で5メートルほどのバーディーパットが、カップの左縁に触って抜けた。このパットが入れば67。昨年ISPSハンダで66、今年はコマツオープンで67をマークし、シニアツアーで3度目のエージシュートとはならなかった。

 同組の谷口が「室田さん、何で『プレッシャーがやばいな』とか言ったのかなって、明日あるのにと思っていたらエージシュートのパットだったんですね。僕は全然分かっていなかったです(笑い)。エージシュートはそんなにプレッシャーかかるんですね、経験したことないから(笑い)。優勝パットの方がプレッシャーかかると思っていましたけど、エージシュートもなんですね」と、その場の雰囲気、緊張感にちょっとびっくりしたようだ。

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 エージシュートを出せばマークセンに並べたが、1打差2位の好位置にはつけた。

 「1センチ、左に引っ掛けたよなあ」と室田はため息をつき「まっすぐのいいラインだったのよ。ああ、何回外すんだろう」と、エージシュートのチャンスを何度か逃してきたことも思い出して悔しがった。

 4バーディー、ボギーなしのゴルフを「3回ピンチがあったけどね」と振り返る。

 1回目は4番。グリーン奥のバンカーに入れたが、問題ない距離に寄せた。2回目は13番。右に打ったがフェアウエーを突き抜けてラフに入ったが切り抜けた。3回目は16番パー3(178ヤード)。「1クラブ間違った」と6番アイアンでキャリーでグリーンオーバーして最大のピンチ。2メートル強ショートしたがパーパットを入れた。ピンチを乗り越えてきただけに、最後のパットが悔しかったのだろう。

 「今日は同組の2人(谷口、マークセン)に30 ヤードも先に行かれて。こっちはついていくのがやっと。2人に迷惑をかけないように、ガチャガチャ、やらないようにしたよ。60歳を過ぎたらもうアマチュアの感覚だよ」と、優勝争いに加わって口は滑らかだ。

 9月の日本シニアオープンで痛めた背中は、2週間の休養で問題なさそう。その間にドライバーを新しくして、今大会に臨んでいる。

 「火曜日(4日)に届いた。新製品のステルスグローレ。使ってみたらよかったから。でも、飛距離は何を使ってもおんなじだけどね(笑い)。道具でもそうそう伸びないよ。そんな甘くない」というが、この3日間で新兵器への手ごたえを感じているのは確かなようだ。

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 今季は既に60歳以上の日本プログランドシニアを制している。この大会に勝てば、初の同一年日本プロタイトル2冠になりますが。

 「マークセンがいいんじゃないの。今日はいくつかミスが出たけど、フェードボールに変えてから安定感抜群やな。もう余裕だよ。スイングに無理がないからさ、なんであんなに飛ぶの? あと宮本だろ、やだ、やだ。おれはマイペースで行きます。2人は適当にやってくれ」。

 エージシュートが出れば行けるかもしれませんが。

 「成り行きだな」。

 いい成り行きを期待したい。

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PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

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