冷たい風雨の中で66をマークした谷口が34人抜き2位浮上

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第61回日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ 第2ラウンド


 谷口徹(54)が冷たい風雨の中で6アンダー66をマークし、通算4アンダーで2位に浮上した。プラヤド・マークセン(56)が通算6アンダーで単独首位に立っている。前日首位タイの宮本勝昌(50)は通算3アンダーにスコアを落とし、この大会に4度優勝している室田淳(67)とともに3打差3位につけている。この日は気温13.2度、北の風3.9メートル(主催者発表)で雨が降り続けるコンディションでスコアを落とす選手が続出、7オーバー57位タイの68人が決勝ラウンドに進んだ。

 谷口徹が「異次元」のゴルフを見せた。
 
 「いえ、そういう訳では。昨日ティーショットがラフに行って、今日はいかなくて。グリーンを1回も外さず、楽に回れたかなと」。
 
 冷たい風雨の中での6アンダー66は断トツのベストスコア。秋葉(71)と2人だけのボギーなしだった。スコアを崩す選手が続出の中で、「異次元」と表現していいのでは。

 インスタートの10番でラフから4メートルにつけて1発目。17番で残り170ヤードを「5番アイアンでバチッと当たったので大きいかと思ったらぴったりだった」と30センチにつけた。18番では4メートルを入れて前半3バーディーを奪った。

この日は寒さ対策にカイロを3枚、背中、腰、肩甲骨に張ってスタートしたという。

 「寒いと練習した後などにおなかに来るんで、寒い時期は必需品」というが、さすがに今回は持ってこなかった。

 「昨日、カイロを探して買いに行ってきた。張ると冷え方が違う」と笑った。


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 後半のアウトではまず2番パー3。5メートルを入れた。5番では第2打残り156ヤードを7番アイアンでOKに。これで5バーディー。前日2オーバー36位から、順位がどんどん上がる。8番で5メートルを入れてこの日6つ目のバーディーになった。

 攻略法は、一緒に回っている横尾を見て気づいたという。

 「昨日(第1ラウンド)、自分は左や右に行っていたんですけど、横尾君を見ていたら、とりあえずフェアウエーに打っておけばなんとかなると」。そんなヒントで、ガラッとスコアを変えてしまった。

 今季は掛け持ちしているレギュラーツアー、シニアツアーとも結果を出せずにいる。レギュラーでは12試合で最高が43位、予選落ち8試合、棄権1試合。シニアでは6試合でトップ10に4試合入っているが優勝がまだない。

 「ショットがあんまり良くない。思ったように打てない。ちゃんとしたゴルフをしたらスコアが出ると思うんですけど。体はいいけど腕が悪い」と自己評価。この日のプレーで「普通にフェアウエーに行ったら、普通にいいスコアで上がれる。久びさに楽しかった。スコアがいいとゴルフは楽しいですね」とあらためて気づいたのも、これからにつながりそうだ。

「(前日)自分のスコアが悪かったから、今朝、宮本君に『マークセンをやっつけてね、任せたね』といったんだけど」と笑った。

 今度は自分がマークセンをやっつける立場になる。「手強いですからね。普通では勝てない。かなりパットが入れないと。マークセンは近いところから打つから、遠いところから入れないと。そういうゴルフが出来たら勝てるかもなあと思いますけど」といった後、「勝てる気がしない」と笑った。

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 公式戦へのこだわりはないというが、1つ引っ掛かっているものがある。

 「これで取ったら手嶋多一に自慢してやる。(手嶋は)日本プロも日本オープンも1回ずつしか勝ってないんですよ。僕は2回、3回勝っていて、僕の方が全然上なんですけど(笑い)、あいつと一緒(2冠)みたいに言われるのがしゃくで」。

 そのためにも、この日本タイトルを手に入れたい。

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