【清水エスパルス マッチプレビュー】シーズン残り5試合、もう一度気を引き締める
前節は悔しい試合になった。第29節ホーム湘南戦。12分に白崎凌兵のヒールパスから抜け出したチアゴ サンタナが先制ゴールを決めるが、そこからの展開は厳しいものになった。相手に攻め込まれる時間が続き、何とか耐えている状態。90分まで持ちこたえたが、後半アディショナルタイムだった。ラストワンプレーでウェリントンにまさかの同点ゴールを決められて、勝ち点2を落としてしまった。
この失敗を繰り返してはいけない。今節も残留争いのライバルである福岡との対戦になるからだ。すぐに切り替え、ゼ リカルド監督が「勇敢に戦うことが大事になる」と話しているように、今節には強い気持ちで臨むことになる。
一方の福岡は、前節横浜FMと対戦した。試合は、序盤にフアンマ デルガドが相手陣内でボールを奪い、独力でGKと1対1に持ち込むもシュートは防がれてしまう。この決定機を逃すと、14分にはしっかりとブロックを敷いて固めていたものの、横浜FMの正確なパスワークで中央を攻略されて、アンデルソン ロペスにゴールを許してしまった。それでも、前半終了間際にもフアンマが相手のミスを突いてシュートを放つなど、一方的な展開になったわけではない。その後、63分にはルキアン、ジョン マリを投入して、前線に外国籍選手を3枚並べる形で、力づくで1点を奪いにいったが、最後までゴールを奪うことができず0-1で敗れた。
福岡は、リーグ第22節湘南戦から8戦勝利がなく、現在は3連敗中。8試合で勝ち点2しか積み上げられず、第21節終了時点では10位だった順位も現在は降格圏の17位まで落としている。この8試合勝利できていない理由の1つとして挙げられるのが、5試合無得点で終わっているほか、残りの3試合を合わせても4得点と攻撃面で苦しんでいることだろう。そうしたことも影響して、現在リーグでの総得得点は最下位。ただ、一方で32失点はリーグ5位の成績だ。つまり現在の生命線は固い守備にあると言えるだろう。福岡は現在6勝を挙げているが、そのうち4勝は1-0での勝利。よって、先制点を奪われると難しくなるかもしれない。
エスパルスとしての理想的な戦い方は、福岡との前回対戦のような展開だろう。リカルド監督の初陣となった試合は、7分に西澤健太が先制ゴールを挙げ、さらに41分にはサンタナのゴールで追加点。後半は相手が盛り返し、80分には1点差に詰め寄られるが、その直後の85分にベンジャミン コロリのゴールで突き放した。
もっとも山原怜音が「前回対戦を意識しすぎずに目の前の試合にぶつかっていきたい」というように、選手たちは楽観的に考えているわけではない。ただ、「いま自分たちはチームとしてやりたいことが明確になってきている。チームとしての出来も前回対戦とは違ったものになっている」というように、チーム力としてはあの時とくらべて格段に違いがある。それを試合で発揮するだけだ。
そこに今回実施される声出し応援が選手たちの力になるだろう。試合のスタートから自信を持って戦い、大事な試合で勝ち点3を奪って帰ってくる。
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