【データコラム vol.1】激守速攻!データにも表れた滋賀レイクスのバスケスタイル
【©︎SHIGA LAKES】
2021-22シーズンのスタッツから見えるレイクスの進化と課題
本コラムでは、2020-21シーズンと2021-22シーズンのチームスタッツを比較することで、昨季のレイクスにどんな変化が見られたのかを明らかにし、さらに今季に向けての課題や注目選手も紹介していく。
まずはチームの変化について、ギルHCがチーム戦術のコンセプトとして試合後の記者会見などで何度も繰り返し強調していた「ハードディフェンスからのファストブレイク」「ボールシェアからのオープンショット」の2点を中心に見ていきたい。
ハードディフェンスからのファストブレイク
さらに、1試合での攻撃機会数を測る指標である「Pace」という数字で見ても、レイクスは昨季リーグ1位の数字となっている。この数字が高い程、ハイペースでアップテンポなバスケを展開していることになり、昨季のレイクスはリーグで最も速いオフェンスを仕掛けていたことが分かる。
また、チームのスティール数が20-21シーズンの1試合平均6.1から21-22シーズンは7.0に増え、リーグ順位も13位→9位に上昇。ハードなディフェンスで相手からボールを奪い取るケースが増えており、この点もギルHCが唱える「ハードディフェンス」を体現していると言えそうだ。
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ボールシェアからのオープンショット
アシスト数はペースアップにより、オフェンス回数が増えることで増加するケースもあるが、成功したシュートにアシストが記録される割合を示す指標であるAST%を見ても、21-22シーズンは20-21シーズンよりも上昇している。
このことから、昨季のレイクスのアシスト数増加はペースが速くなったことだけではなく、チーム全体でボールをシェアし、オープンショットを作り出す意識が徹底されたことによるものと言えるだろう。
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昨季見えた課題
相手にシュートを決められてしまうと、スローインから試合再開となり、速攻を出すことが難しく、速いオフェンスにもつながらない。今季はハードなディフェンスでスティールを奪うだけでなく、相手のシュートを落とさせ、成功率を下げることにも注力したいところだ。
昨季はリバウンドでも苦戦が見られた。相手のシュートが外れた後、ディフェンスリバウンドを確保できた確率は68.1%でリーグワースト3位。およそ3回に1回は相手にオフェンスリバウンドを取られていたことになる。ディフェンスリバウンド後は速攻を狙うチャンスとなるため、ディフェンスリバウンドをしっかり取り切ることは速攻を増やすためにも重要となる。
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今季の注目選手
滋賀2年目を迎えた〝フィリピンの英雄〟キーファー・ラベナ
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ルイス・ギルHC 体制2年目のレイクスに注目
3カ年計画2年目を迎える滋賀レイクスに注目だ。
(文:データスタジアム株式会社 バスケットボールアナリスト 柳鳥亮)
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