<重賞レース分析>アフター5スター賞は、臨戦過程や脚質が明暗を分けるポイントに!

東京シティ競馬
チーム・協会

【第28回優勝馬:ワールドリング号】

9月8日(木)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第29回アフター5スター賞(SIII)が実施される。
短距離戦で持ち味を発揮する快速馬たちが自慢のスピードで残暑を吹き飛ばす1,200mのスプリント戦で、東京盃からJBCスプリントへ続く秋の短距離交流重賞に向け、南関東所属の有力馬が始動する注目のレースだ。
ここではアフター5スター賞過去10年の結果から、レースの傾向を分析する。


<レース情報>
第29回アフター5スター賞(SIII)
日程:2022年9月8日(木)20:10発走
距離:1,200m

第28回優勝馬:ワールドリング号 【東京シティ競馬】

■基本的には上位人気の馬ほど好成績

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[7-4-4-15](3着内率50.0%)、4〜6番人気の馬は[2-5-3-20](3着内率33.3%)、7〜9番人気の馬は[1-0-3-26](3着内率13.3%)、10番人気以下の馬は[0-1-0-55](3着内率1.8%)となっている。上位人気馬の好走率が極端に高いわけではないものの、超人気薄の馬が上位に食い込んだ例はそれほど多くない。

■「船橋」「川崎」勢が比較的堅実

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

所属別成績を見ると、「浦和」の馬は[2-0-0-19](3着内率9.5%)、「船橋」の馬は[4-5-3-24](3着内率33.3%)、「大井」の馬は[3-4-6-67](3着内率16.3%)、「川崎」の馬は[1-1-1-6](3着内率33.3%)となっている。3着内率の高い「船橋」所属馬や「川崎」所属馬を高く評価した方が良さそうだ。

■極端に重い負担重量を課された馬は信頼できる

【負担重量別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

負担重量別成績を見ると、57.0kg以下の馬は[4-6-9-95](3着内率16.7%)、57.0kg超の馬は[6-4-1-21](3着内率34.4%)となっている。アフター5スター賞は在籍しているクラスや過去1年の戦績に応じた負担重量を課される別定競走だが、57.0kgを超えるほどの負担重量が課されることになる実績馬は、上位に食い込む可能性が高いと見て良いだろう。

■1,200mや1,400mのレースを経由してきた馬が優勢

【前走の距離別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の距離別成績を見ると、1,000m以下の馬は[2-4-0-27](3着内率18.2%)、1,000m超1,400m以下の馬は[7-4-8-52](3着内率26.8%)、1,400m超の馬は[1-2-2-37](3着内率11.9%)となっている。なお、第24回(平成29年)以降の過去5年に限ると、1,000m以下の馬は[0-2-0-16](3着内率11.1%)、1,000m超1,400m以下の馬は[5-2-4-28](3着内率28.2%)、1,400m超の馬は[0-1-1-14](3着内率12.5%)である。今年もまずは前走が1,200mや1,400mのレースだった馬に注目したい。

■馬格に注目

【前走の馬体重区分別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の馬体重区分別成績を見ると、490kg未満の馬は[2-2-1-51](3着内率8.9%)、490kg以上の馬は[8-8-9-65](3着内率27.8%)となっている。なお、第24回(平成29年)以降の過去5年に限ると、490kg未満の馬は[0-0-0-28](3着内率0.0%)、490kg以上の馬は[5-5-5-30](3着内率33.3%)である。小柄な馬は割り引きが必要だ。

■前走で後方からレースを進めていた馬は不振

【前走の最終コーナー通過順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の最終コーナー通過順別成績を見ると、5番手以内の馬は[8-7-8-53](3着内率30.3%)、6番手以下の馬は[2-3-2-63](3着内率10.0%)となっている。なお、第23回(平成28年)以降の過去6年に限ると、5番手以内の馬は[6-5-4-37](3着内率28.8%)、6番手以下の馬は[0-1-2-34](3着内率8.1%)である。前走の最終コーナーを6番手以下で通過した馬は、過信禁物と見るべきだろう。

TCKホームページではより詳しいデータや過去全年の傾向も公開している。

<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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