【PICKUP】8.佐藤謙介 「司令塔が創る端正で美麗なパスサッカー」
【RENOFA YAMAGUCHI FC】
レノファは今、ボランチの佐藤選手が中心となってボールを握り、内容面で相手を上回る試合ができています。しかし、前節もシュート数は少なく、ゴールに近いアタッキングサードにボールを送り込む作業は課題の一つになっています。
佐藤選手は1カ月前のインタビューで次のように話し、「前線の動き出し」の重要性を説いています。
「パスの出し手からしてみると、受け手が何十メートルも走る必要はないです。出せる瞬間に、相手から何センチかもしれませんし、1メートルかもしれませんが、一瞬だけ離れてくれれば出せると思っています。一瞬一瞬のポジショニングの変化を全員が意識して気づければ、もっとボールは回ると思います」
【RENOFA YAMAGUCHI FC】
佐藤選手は「少しずつ一人一人が意識して、相手の嫌がるところに顔を出せるようになれれば良いと思います」と話し、練習から細かく動きを指示。今節は横浜FCのマークを受けやすいミラーゲームになるだけに、佐藤選手の指摘する「一瞬だけでも離れればパスを出せる」という細かさがいっそう重要になるはずです。
ただ、ボールを保持するという点では、15.前貴之選手と24.成岡輝瑠選手の加入は佐藤選手にとっても追い風になる要素です。
【RENOFA YAMAGUCHI FC】
2節前の水戸ホーリーホック戦では前選手との組み合わせで試合に入り、同じように違和感なく攻撃を組み立てています。
「(前選手は)賢い選手なので、自分としてもやりやすいです。お互いにバランスを取ることも、前に出て行くことも特徴ですが、自分としてはやりやすい選手だと感じています。喋ったり、激しく動き回ったりしなくてもバランスが取れます」
【RENOFA YAMAGUCHI FC】
中盤の顔ぶれが充実し、整った美しいサッカーをする準備はできてきました。あとはゴールに向かうチャンスを増やして結果を掴み取るだけ。佐藤選手にとって横浜FC戦は特別な試合ですが「レノファが少しでも上に上がることが大事」とレノファの勝利に焦点を絞り、オレンジのチームの内容と結果を追い求めます。
「自分たちは自分たちのやることに集中し、ボールを握る。握るだけではなく、しっかりゴールして、そして勝つという姿をサポーターのみなさんに届けたいと思います」
ピッチ上の司令塔となってボールを動かし、レノファが最も望む結果を手にしようと奮闘する佐藤謙介選手。古巣戦に臨むボランチの華と汗の光るプレーに注目です。
【RENOFA YAMAGUCHI FC】
1989年1月19日生まれ、33歳。埼玉県出身。浦和レッズのアカデミー、中央大を経て2011年にプロ入り。デビューイヤーから2020年までの10年間にわたって横浜FCに所属し、ボランチを主戦場にゲームを作ってきた。2021年にレノファに加入。長短の精度の高いパスを出したり、セットプレーのキッカーを担ったりして、決定的な場面を作り出す。180cm、66kg。
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