【PICKUP PLAYER】大槻周平選手:引き出し豊富なベテランFW、古巣戦でのゴールに挑む!

レノファ山口FC
チーム・協会

【RENOFA YAMAGUCHI FC】

1年前の2021年夏に千葉から期限付き移籍で加入し、今シーズンは完全移籍に移行した大槻周平選手。今週末は2年間の在籍経験があるモンテディオ山形との古巣戦でもあり、レノファの5試合ぶりの勝利に向けて、大槻選手の活躍にいっそう期待が懸かります。

【RENOFA YAMAGUCHI FC】

大槻選手の特徴は前線でのユーティリティーさです。「ユーティリティープレーヤー」というのはいくつものポジションをこなせる選手を指す言葉ですが、大槻選手のユーティリティーさは少し特殊。ポジションこそ「ワントップ」に固定されていますが、そのワントップの中で複数の役割をこなしているのです。

ワントップは最もゴールに近いポジションですから、一番の仕事はフィニッシュワーク。大槻選手はクロスボールなどからゴールを狙うストライカーとしても、得点シーンを創出するポストプレーヤーとしても躍動し、2トップで分担するような仕事を一人で表現しています。

さらに、レノファのサッカーを表現する上では欠かせない守備にも力を注いでいます。ただ、すぐに交わされるような軽いプレスは行わず、あたかもアンカーの選手がするような強度とポジショニングで相手の攻撃力を削っています。現代サッカーではFWが守備をするのは当然とはいえ、大槻選手の献身さは特筆すべきストロングポイントです。

【RENOFA YAMAGUCHI FC】

今シーズンは開幕戦から持ち味を発揮して、第8節大宮アルディージャ戦までスタメンで出場。3月12日のFC琉球戦では2ゴールを挙げるなど活躍します。

「みんながボールをしっかりつないでくれています。僕が決めるというところをしっかりやれれば、もっと点が取れると思います。そういうところは続けていきたいです」

そう自信を深めていましたが、4月初旬の大宮戦では接触プレーで負傷し、ハーフタイムで交代。右のハムストリングを傷め、試合から遠ざかります。

大槻選手にとっても、FW陣に負傷者が相次いでいたチームにとっても痛手を負う離脱。大槻選手は5月には練習復帰しますが、「連戦でトレーニングマッチができず、公式戦でゲーム体力を取り戻してもらうしかない」(名塚善寛監督)という状況にあり、試合復帰もほとんどぶっつけ本番。それでも大槻選手は経験を生かして不安を払しょくします。

【RENOFA YAMAGUCHI FC】

5月29日の第19節横浜FC戦でピッチに立つと、基本的にはワントップで上述の役割を果たしつつ、33.山瀬功治選手と2トップ気味になってプレスを掛けたり、19.沼田駿也選手との連係からチャンスを作ったりと、本来の良さを試合を通じて取り戻しています。

直近2試合は難しい時間帯からの途中出場でしたが、大槻選手は「背後を狙ったり、前線で起点になるプレーは考えていました。もっと怖いプレー、ゴールに向かうプレーを増やしていかないと得点は取れないと思いますので、今後はもっと出していきたいと思います」とゴールを見据えます。

ただ、レノファは勝ち越せない試合が続いており、大槻選手はプレー選択の柔軟性も重要だと説きます。

【RENOFA YAMAGUCHI FC】

「自分たちがボール持っている時の立ち位置に関しては、相手も対策してきていると思います。相手をしっかり見ながらプレーして、最後まで判断を変えるようなことをしないと、相手の思うつぼになってしまう。相手を見ながらやるというところは出していきたいと思います」

今節の対戦相手の山形も、大槻選手の特徴を出させないような守備をしてくるでしょう。対策を上回るにはチームとして複数の選択肢を持つことと、大槻選手の武器でもある攻撃の多彩さが物を言うはずです。ユーティリティーに動ける選手だからこそ、真価を存分に生かせる試合だとも言えます。

「強い相手だというのは間違いがない」という試合は続きますが、チームに必要な勝点3を得るには大槻選手の活躍が不可欠。「まだまだ上を目指せると思っています。個人としてはやはり得点を取って、チームを勝たせることで、貢献していきたいと思います」とゴールネットを揺らすことを誓って試合に立ち向かいます。

ゴールを射抜くシュートを放ち、あるいはシュートシーンをお膳立てし、守備にも粉骨砕身に当たる大槻選手。今節はポリバレントなハードワーカーの攻守での躍動に注目です。

【RENOFA YAMAGUCHI FC】

◆大槻周平(おおつきしゅうへい)

京都府出身。地元の福知山市でサッカーを始め、福知山成美高、大阪学院大を経て湘南ベルマーレでプロ選手としてデビュー。同クラブやヴィッセル神戸などでJ1リーグ戦に通算100試合以上出場している。モンテディオ山形には2019年と2020年の2年間にわたって所属し、コンスタントにゲームに絡んでキャリアハイのゴール数をマーク。2021年夏にレノファに加入した。1989年5月26日生まれ、33歳。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

レノファ山口FCは、山口県民が 「夢・感動・元気」 を共有できるクラブ、 山口県の選手を中心とし、山口県民に広く愛されるクラブを理念として2006年に誕生しました。 レノファ山口FCの名称は、「renovation(維新)」の頭文字レノと「fight(戦う)」や「fine(元気)」のファを合わせて「RENOFA YAMAGUCHI FC(レノファ山口FC)」となりました。 歴史に名を残した山口県の先人たちのように、日本のサッカー界にもその名を刻んでほしいと願い命名されました。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント