シード復活へ前進中 金田久美子の夏

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

大東建託・いい部屋ネットレディス 滝のカントリークラブ(北海道)

 JLPGAツアーはいよいよ後半戦へ。第1回リランキングで大きくジャンプアップした、金田久美子が完全復活を目指している。「最低でも、シードを獲る」と言い切った。2018年以降、不振が続き、「シードがあるとないとでは、全く違う。これが、プロゴルファーとしてのプライド」と力を込めた。

 今季はわずか8試合で、QTランキングを87位→18位へ躍進。「シーズン当初から、中盤戦以降の試合へ出場できることを目標に取り組んだ。ひとまずクリアできて本当によかった。でも、ここからが勝負」と気を引き締めた。

 どこが大きく変わったのか。やはり、ゴルフの神髄ともいえるパッティングだろう。「特に最近は、自然にカップへボールが入るようになった」そうだ。というのも、「距離感を大切にしている。ラインが見えていても、タッチと合わなければカップインはしない。ラインがまっすぐなら、どんな打ち方でも入る。でも、そんなラインは本当に少ない。タッチが重要です」。しみじみと語っている。

 この日も独特の練習をしていた。ロングパットにことのほか時間を割いている。「タッチを合わせるため、長い距離をたくさん練習する。こんなに長いパッティングなんて、試合ではないだろうと感じる、15メートル、20メートルぐらいがキーになる。練習グリーンを行ったり来たりしながら、距離感をつかむ。しっかり長い距離を練習しておけば、10メートルも短く感じるでしょう」と解説。これが極意なのだ。

 3歳からゴルフを始めた元祖・天才少女は、「本当は毎日、練習するなんてイヤですよ。でも、わたしにはこれしかありません。ゴルフを極めるまでやり抜く」といい、「常に上位で戦える選手が、小さいころからの目標です。いまは、かけ離れてしまったけど、まだあきらめるわけにはいかない。きっと、後悔するから」と、微笑みながら話してくれた。

 コースで夏を迎えるのは、今年30回目。その姿はとても気高く映る。(中山 亜子)
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