【湘南スペシャルプレビュー】「やることは変わらない」弛まぬ日々が、求める結果に通じている

湘南ベルマーレ
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【完封続く湘南の守備の要、舘幸希】

相手を凌駕する球際がたくましい。前線から圧をかけ、コンパクトに連動しながらボールを奪い、ゲームの主導権を手繰り寄せていく。攻勢に出る一方、不意にピンチが訪れても皆で身を挺してカバーする。
厳しい暑さにも集中力は途切れない。そうして迎えた87分、鮮やかな連係から町野修斗が決勝ゴールを仕留め、ベルマーレは京都サンガF.C.とのタフな一戦を制した。

「やっと結果に結び付いてきた実感がある」前節を振り返りつつ、舘幸希は手応えのありかを口にする。
「失点0に抑えればFWが点を取ってくれるという信頼があるし、ディフェンスについても横の信頼感がある。だからこそ自分自身、前に行けるし、前にパスを出せる。やっていること自体は変わりませんが、徐々によくなってきていると感じます」

【(c)SHONAN BELLMARE】

思えば、1対1で決した3月の前回対戦もベルマーレは前半からゲームを主導していた。だがスコアレスで折り返した後半開始早々ピーターウタカに先制点を決められ、追いかける展開を余儀なくされた。前節の無失点勝利はすなわち、苦い経験を糧とした結果でもあった。

「あのゲームも自分たちが握っていたなかで、ウタカ選手の個の力でやられた印象があったので、(前節は)リスクマネジメントを意識していましたし、試合に入るまえも、ハーフタイムにも再確認した。岩ちゃん(大岩一貴)や(杉岡)大暉とも声をかけ合いながらプレーしていました。失点0で試合を進め、最後に点を取る理想の形。前回対戦の反省も踏まえながらできたかなと思います」

【(c)SHONAN BELLMARE】

前線からタイトに連動し、且つ得点を許さない。2対0の勝利を収めた前々節FC東京戦に引き続き、くだんの京都戦でも示したあるべき守備は、今節にも通じよう。迎える11位の名古屋グランパスは、3連勝のあと2連敗するなど波に乗り切れていない。ただ、前節は上位争いを演じる鹿島アントラーズに先制されながらも追いつき、勝点1をもぎ取っている。後半戦の逆襲に向け、さらに弾みをつけたい今節に違いない。

「堅いチーム」相手の印象とともに舘は週末を見据える。
「いまは中位だと思いますが、やるべきことをしっかりやるし、ディフェンスが堅いなかで、マテウス(カストロ)選手や相馬(勇紀)選手など個で打開できる選手やテクニックのある選手がいる。ディフェンスとしては難しい対応を強いられると思います」

【(c)SHONAN BELLMARE】

そのうえで、大切にすべきは揺るがない。
「目の前の相手に負けない、球際で負けないことが大事。京都戦のようにしっかりリスクマネジメントしながら、自分自身、守備で貢献できればと思いますし、前に配球できれば推進力も出るので、前へのトライを忘れずに、精度も求めながらプレーしたい。相手は変わっても自分たちがやることは変わらない」

足元を見つめ、粛々と研鑽を積む。弛まぬ日々をピッチに映せば、求める結果は近づくに違いない。

【(C)SHONAN BELLMARE】

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著者プロフィール

1968年、藤和不動産サッカー部として創部。1993年にベルマーレ平塚となりJリーグ開幕より1年遅れてJリーグ昇格。 1999年、親会社撤退からクラブ存続危機となるが、地域やサポーターの支えのもと2000年に湘南ベルマーレとして再出発。 以降幾度も昇格、降格を繰り返しながら2022年はJ1で5年目のシーズンを戦っている。 ◆MISSION「夢づくり人づくり」 ◆VISION「人生と地域を豊かにする、スポーツ文化が根ざしている世の中」 ◆SLOGAN「たのしめてるか。」

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