東海高等学校総合体育大会バスケットボール競技 展望

日本バスケットボール協会
チーム・協会

【バスケットLIVE】

 6月18日(土)・19日(日)、愛知県の一宮市総合体育館を舞台に、東海高等学校総合体育大会が開催される。愛知、岐阜、三重、静岡の4県から各3チームが出場し、計12チームで争われる今大会。昨年のインターハイでは男子・中部大学第一(愛知)、女子・桜花学園(愛知)が優勝したように、東海地区は男女ともに強豪校が多いことで知られる。7月末から始まる「令和4年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」に向けても、注目のブロックだ。
 

【東海男子】中部大学第一の連覇を阻むチームは現れるか!?

 
 東海男子は2013年大会から2021年大会まで、10年以上にわたって中部大学第一もしくは桜丘という愛知県勢が優勝を飾ってきた(※2020年大会は中止)。今年も愛知県勢が強さを発揮するのか、それともほか3県のチームが待ったをかけるのか、注目が集まる。

 愛知県1位の中部大学第一は、今年も優勝候補の筆頭と見ていいだろう。インターハイ県予選は決勝リーグも全試合快勝し、圧倒的な優勝で全国への切符をつかんだ。昨年のインターハイ優勝に3Pシュートで大きく貢献した坂本康成(3年)や、攻撃的ガードの下山瑛司、小田晟(ともに3年)は経験値も十分。さらに今年キャプテンを任された走れるパワーフォワード・小澤飛悠(3年)は、献身的にチームを支えられる選手。留学生との連係がかみ合えば、まさに各ポジションに穴がなくなるだろう。

 中部大学第一に次ぐ県2位でインターハイ出場を決めたのが桜丘。昨年の得点源だった松野遥弥(現専修大学)が抜けた穴は大きく、指揮官も交代するなどチームはまだまだこれからの状態だが、SoftBank ウインターカップ2021でもスタメンでプレーしたラワル ソレイマンや土屋来嵐(ともに3年)、橋本岳大(2年)がチームを引っ張ることだろう。

 愛知県以外に目を向けると、岐阜県予選は、美濃加茂が決勝リーグで富田や高山西、岐阜農林といったライバルを退け、2年ぶりに優勝を飾った。昨年は夏・冬ともに全国大会不出場。昨年主力だった3年生が抜け、経験値の浅いチームとなったが、県予選で最優秀選手に選出された高橋拓夢(3年)や、大黒柱のダイラ・モーゼス(3年)が仲間をけん引すると見られる。

 また、三重県予選で初優勝を飾ったのは、四日市メリノール学院。中高一貫で、男女ともに近年メキメキと力を付けているチームだ。昨夏は県ベスト8に甘んじて東海大会出場を逃したが、冬の県予選では準優勝となり、この夏は悲願の初優勝と、月日を追うごとに確実にステップアップ。今大会でも、インターハイにつながる貴重な収穫を得られるか。

 そして群雄割拠の静岡県を制し、2大会ぶりにインターハイ出場を決めたのは藤枝明誠。昨年のインターハイに出場した飛龍や、SoftBank ウインターカップ2021に出場した浜松開誠館といったライバルを抑えての優勝となった。夏に向けて勢い付くためにも、今大会の戦いぶりは重要になる。得点源となる赤間賢人(2年)や上野幸太(3年)、ガードの谷俊太朗(3年)らがチーム浮沈のカギを握るだろう。


【東海女子】女王・桜花学園を筆頭に実力校がズラリ

 
 東海女子は、今年もやはり女王・桜花学園を中心に展開されると見られる。昨年から主力で経験を積んできた横山智那美、森美麗(ともに3年)は頼もしいプレーで攻防にわたりチームを引っ張るはず。加えて、女子日本代表候補に選出された192cmの福王伶奈(2年)は成長著しく、さらには深津唯生(1年)ら頼もしい新戦力も加わった。6月24日よりヨルダンで開催される「FIBA U16女子アジア選手権」に向けて、女子U16日本代表メンバーが欠場する可能性はあるが、選手層の厚さでカバーしたい。

 その桜花学園の対抗馬として筆頭に挙げられるのは、岐阜1位の岐阜女子。昨年の主力が卒業し、今年は絈野夏海や榎本麻那(ともに2年)ら、下級生を主軸とするチームへと代替わり。それでも、伝統の足を使った激しいディフェンスと思い切りの良いオフェンスがかみ合えば、大きな力を発揮するだろう。ポテンシャルを秘めた下級生チームの実力はまだまだ未知数で、今大会でも貴重な経験を積みたいところ。

 また、静岡県予選で6連覇を果たした浜松開誠館も侮れないチーム。絶対的司令塔の萩原加奈(3年)や178cmの高さを持つ前田理咲子(3年)ら、昨年から主軸のメンバーが多く、2年生の中老小雪や、1年生の井口姫愛、後藤音羽ら下級生もチームに活力を与えている。東海大会では、初戦を突破すれば準決勝で桜花学園と対戦する可能性が高いが、強敵相手にどんな戦いぶりを見せるか注目したい。

 そして三重1位で今大会に乗り込むのは、四日市商業。県予選では決勝リーグ、四日市メリノール学院を68-50で下すなど、堅いディフェンスを武器に2大会ぶり15回目の優勝を飾った。過去2年間は、夏・冬ともに全国大会不出場(※2020年はインターハイ中止)。すなわち現在の選手たちにとってはインターハイが初の全国舞台となる。夏の決戦に向けて今大会で多くのことを吸収するべく、一戦一戦全力を尽くしたいところだ。

 

記事提供:月刊バスケットボール

東海の男女決勝戦、準決勝、3位決定戦は「バスケットLIVE」でLIVE配信!

6月19日(日)
男女決勝戦、準決勝、3位決定戦

 
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

公益財団法人日本バスケットボール協会情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント