全九州高等学校バスケットボール競技大会 展望

日本バスケットボール協会
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【バスケットLIVE】

 
 6月18日(土)・19日(日)、宮崎県の宮崎市総合体育館と早水体育文化センター(18日のみ)で全九州高等学校バスケットボール競技大会が開催される。九州地区は毎年ハイレベルな戦いが繰り広げられることでも知られ、7月末に開幕する「令和4年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」を占う意味でも見逃せない。

【九州男子】優勝候補の福岡第一を軸にハイレベルな熱戦必至!

 
 九州男子で必見の注目校は、し烈な県予選を制した福岡第一(福岡)。県予選ではSoftBank ウインターカップ2021王者・福岡大学附属大濠を70-64で下し、福岡No.1に返り咲いた。2019年大会以来となるインターハイに向けて経験値を積むためにも、そして福岡県に冬の全国出場枠を増やすためにも、プライドを持って九州王者の座を狙ってくるだろう。チームを引っ張る轟琉維と城戸賢心(ともに3年)は、高い得点力と脚を使ったプレッシャーディフェンスが光る。また、県予選でアグレッシブな姿勢を見せたのが中村千颯、川端悠稀(ともに3年)といった控えのガード陣。九州大会には「FIBA U16 アジア選手権大会」に出場中の崎濱秀斗、アピアパトリック眞(ともに2年)が不在となるが、層の厚さを生かして鉄壁のディフェンスから高速バスケットを披露するだろう。
 
 その福岡第一に敗れた福岡大学附属大濠は、惜しくもインターハイ不出場となった。それでも、昨年はスタメンに下級生3人という布陣で冬の全国を制し、戦力、経験値ともに全国トップクラスであることは間違いない。U16日本代表の川島悠翔、鈴木凰雅(ともに2年)、渡辺伶音(1年)の3人はこの九州大会を欠場するが、3年生の湧川颯斗や副島成翔がチームを引っ張るはずだ。
 
 福岡県以外に目を向ければ、熊本県を圧倒的な強さで制したのが九州学院。大橋翔大(202cm)や門川太一(196cm)といった長身選手たちが3年生になった今年は“勝負の年”だ。それぞれ順当に勝ち上がれば、2回戦で福岡第一と対戦する可能性は高い。強豪相手にどんな戦いを見せるか要チェックだ。
 
 開催地の宮崎県からは、小林と延岡学園が出場。SoftBank ウインターカップ2021で21年ぶりにベスト8進出を果たした小林は、今年度も延岡学園に79-74で競り勝ちインターハイへの切符をつかんだ。石川コーチの息子である慎之介(3年)を軸に昨冬の経験を生かし、この夏も好成績を目指したいところ。
 
 トーナメントの左下には、SoftBank ウインターカップ2021に出場し、この夏12年ぶりにインターハイ予選優勝を果たした美来工科(沖縄)が入った。昨年からスタメンに名を連ねる佐渡山楓(3年)が、高い身体能力でチームを引っ張る予感。また、同じ山に入る鹿児島1位の池田学園池田は、小中高一貫でじっくり強化に励み、長期計画で勝負の年を迎えた興味深いチームだ。その池田と1回戦で対戦する宮崎県2位の延岡学園も、県予選では小林に惜しくも5点差で敗れたが、地元開催の九州大会で爪痕を残せるか。
 
 福岡勢を中心として、全体的に全国でも上位進出を目論むハイレベルなチームが集う九州ブロック。1回戦から見逃せない試合続出となりそうだ。
 

【九州女子】福岡勢をはじめ、経験値豊富な実力校がそろう

 
 九州女子の第1シードには、東海大学付属福岡(福岡)が入った。県予選は福岡大学附属若葉相手に、第4クォーターで追い上げを見せて67-65で逆転優勝。197cmの大黒柱・ファール アミナタ(3年)、境さくら、浜口さくら(ともに2年)の3人は、昨年からスタメンに名を連ねている。今年さらなる高みを目指す上でも、前哨戦となる九州大会に全力で臨むことだろう。

 一方、惜しくも接戦でインターハイ出場を逃した福岡大学附属若葉も、昨年から主力を務めるメンバーが多く、経験値は豊富。中でも柿元舞音(3年)はミドルシュートやインサイドプレーで存在感を放ち、東紅花(2年)は高いシュート力と勝負強さを誇る。気持ちを切り替え、虎視眈々と九州女王の座を狙いに来るだろう。

 開催地の宮崎県からは、延岡学園と小林が出場。このうち延岡学園は、インターハイ県予選の決勝リーグ、57-54で小林を下して5年ぶりの優勝となった。勢いそのままに、地元の大舞台でも活躍を見せそうだ。

 このほか、トーナメントの左下に入ったのがインターハイ県予選で連覇を果たした熊本商業(熊本)。同校はSoftBank ウインターカップ2021に出場するも、1点差で1回戦敗退。その試合にスタメン出場した田尻有香、坂本芙実乃(ともに3年)は今年、雪辱を果たすべく燃えているだろう。

 同じ左下の山に入った大分(大分)も、中高一貫校で息の合ったプレーを見せる注目チーム。昨年のSoftBank ウインターカップ2021に下級生主体で初出場を果たすなど、勢いに乗っている。インターハイ県予選では2年前に一度優勝したが、コロナ禍で本戦が中止になり悔しい思いをした。2年ぶり2回目の優勝でインターハイ初出場を決めた今年、まずは九州大会で腕試しをしたい。


記事提供:月刊バスケットボール

九州の男女決勝戦、準決勝、シード決定戦は「バスケットLIVE」でLIVE配信!

 
6月19日(日)
男女決勝戦、準決勝、シード決定戦
 
 
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