素質馬がデビュー! 東京芝の2歳新馬戦を分析する
【2022/4/17 中山11R 皐月賞(G1) 1着 14番 ジオグリフ】
2歳新馬戦の人気別成績(2017年以降)
■表1 【2歳新馬戦の人気別成績(2017年以降)】
単勝1倍台で唯一3着に敗れたのが日本ダービーで3着に好走したアスクビクターモア。昨年6月26日に行われた東京芝1800mの新馬戦は、今年の皐月賞を制したジオグリフが1着、2着が東京スポーツ杯2歳S2着のアサヒ、3着がアスクビクターモアと後の活躍馬がそろっていた。このように素質馬がぶつかり合うケースが見られるのもこの時期の2歳新馬戦の特徴だ。
上位5番人気の馬たちで大半の41勝をあげており、5番人気馬と6番人気馬では連対率・複勝率で大きな開きがあった。
ノーザンファーム生産馬の人気別成績(2017年以降)
■表2 【ノーザンファーム生産馬の人気別成績(2017年以降)】
2番人気馬も連対率5割以上を記録しており、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。勝ち馬はいずれも上位3番人気以内の馬から出ている。
2歳新馬戦の騎手別成績(2017年以降)
■表3 【2歳新馬戦の騎手別成績(2017年以降)】
日本人騎手では石川裕紀人騎手が4勝で勝利数トップ。4勝の中には単勝60.3倍の10番人気レノーアでの勝利が含まれており、単勝回収率が高くなっている。石川騎手は前に行くことが多く、スローペースになりがちな新馬戦では穴騎手として要注目だ。
また、連対率・複勝率でルメール騎手を上回るレーン騎手、騎乗回数は少ないもののすべて馬券圏内に持ってきている岩田望来騎手も今年注目しておきたい。
2歳新馬戦の調教師別成績(2017年以降)
■表4 【2歳新馬戦の調教師別成績(2017年以降)】
堀厩舎は出走馬7頭すべて連対と安定感抜群。相沢厩舎は昨年のフローラSで14番人気2着と穴を開けたスライリーら3勝をあげており、連対率・複勝率71.4%と非常に高い。連対馬5頭中4頭は石川裕紀人騎手とのコンビ(前述のレノーアも該当)で、相沢厩舎&石川騎手はチェックしておきたい。
2歳新馬戦の種牡馬別成績(2017年以降)
■表5 【2歳新馬戦の種牡馬別成績(2017年以降)】
今年チェックしておきたいのはサンデー系ではないヘイルトゥリーズン系のスクリーンヒーロー〜モーリスのライン。スクリーンヒーロー産駒は昨年のフローラSを制したクールキャットら3勝。モーリス産駒は2勝をあげたほか、今年のシンザン記念2着のソリタリオが新馬戦でも2着となっていた。現3歳の初年度産駒からG1馬ジオグリフを出したドレフォンにも期待がかかる。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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