5.14 vs.ヴァンフォーレ甲府 試合のみどころ「アウェイ戦の初勝利へ! レノファらしさを輝かせる選手選考に注目!」
【RENOFA YAMAGUCHI FC】
しかし、内容面では良かったことが多かったのも事実。チームは課題を整理した上で、5日間の準備期間を使って今節に備えています。
連戦で得たメンバー選びの手応え
結果的には相手GKのファインセーブに阻まれて無得点に終わってしまいましたが、狭いエリアで機敏に動いてシュートチャンスを作っています。ボールを受けたり、味方に渡したりするタイミングも良く、試合を通して連係面に大きなほつれを感じることはありませんでした。吉岡選手は「(高木選手は)体で背負ったりできるので、背負ったときにもう少しサポートが早くできれば」と話し、さらに良くできるという手応えを得ています。
16.吉岡雅和選手 【RENOFA YAMAGUCHI FC】
もちろんレノファは自分たちからアクションを起こしてゴールに向かうチームですから、「相手に応じて」と表現すると、自分たち主導ではないようなネガティブな印象を持たれるかもしれません。ただ、決してそういうわけではありません。
前向きの矢印を持って相手ボールを奪い、全員攻撃で相手陣地を攻め崩すという考えは不変ですが、相手の攻め方や守り方が異なれば、アクションの起こし方もそれなりのアジャストが必要です。
例えば相手のラインが高く、背後にスペースがあるなら、背後への動き出しに長けた岸田選手を起用するほうが、より高い確率でアクションがゴールに結びつきます。逆に相手が自陣に籠ってしまうならば、高木選手や大槻選手のようなプレーヤーのほうが前向きなアクションが機能するかもしれません。
他のポジションも同様で、レノファらしい前向きな守備と前向きな攻撃を、より高い質でやりきるために、相手に応じた選手選考ができつつあるというのは、とてもポジティブな状態。「選手層が厚くなってきた」とも表現でき、11人や18人を選び出すのは意外と難しそうです。
無失点へのカギは起点へのアプローチ
3バックの相手に攻撃を仕掛けていくわけですから、ボールを奪った瞬間には3バックの脇や背後、相手に引かれた時はボールを愚直に動かしてゲートを開ける作業が求められます。甲府のセンターバックでは、2016年にレノファでプレーしていた北谷史孝選手が4月まで試合に出ていましたが、残念ながら試合中に負傷。レノファ攻撃陣との直接対決は後半戦までお預けとなりそうです。
ただ、レノファがボールを動かしながらも、相手の迫力のある攻撃にも備えておかなければなりません。甲府は前線に得点直結の動きができるFWが揃い、ボールを送り込まれると大きなピンチを招きます。
長谷川元希選手はここまで5得点と好調。ベテランの三平和司選手は途中出場が多いものの、クロスボールやセットプレーにタイミング良く合わせてゴールに迫っています。さらにブルーノ・パライバ選手、ウィリアン・リラ選手の両ブラジル人FWも出場する可能性が高く、誰が出てきても、彼らにボールが入る回数を減らすことが守備面ではカギを握ります。
相手が単純にロングボールを蹴ってくるだけならば、レノファは6.渡部博文選手や3.ヘナン選手が競り合い、こぼれ球を味方が拾えば良いだけです。しかし、甲府の攻撃起点となる山田陸選手と石川俊輝選手はシャドーとパス交換したり、サイドに鋭く通したりして攻撃を広げ、しっかりと守備を動かしてから前線にボールを供給しています。
3.ヘナン選手 【RENOFA YAMAGUCHI FC】
前節のレノファは、相手ボランチに十分なプレスを掛けられなかったという反省点がありました。10.池上丈二選手や20.田中渉選手などのインサイドハーフの選手、それにセンターFWも含めて状況を判断し、相手の起点にどのようなアプローチをしていくのか、整理して臨むことが求められます。
今節はどうしても甲府の前線に目が行きがちですが、前節の反省点を踏まえて相手の起点を抑え続けることが、アウェイ戦で勝点3を掴むためのポイントになりそうです。
20.田中渉選手 【RENOFA YAMAGUCHI FC】
そして、試合前に発表されるメンバーには、レノファらしく戦うためのポイントを名塚監督がどこに見出しているか、指揮官の考えが見えてくるかもしれません。試合の前から注目点の多いゲーム。熱い応援で勝点3へと突き進んで行きましょう!
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