トッド・ブラックアダーHCに廣瀬俊朗さんがインタビュー!「府中ダービー」はいよいよ明日!

東芝ブレイブルーパス東京
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【東芝ブレイブルーパス東京】

東芝ブレイブルーパス東京OB廣瀬俊朗さんが5月1日(日)vs東京サンゴリアス「府中ダービー」に来場【特別企画】

ジャパンラグビー リーグワン初年度もいよいよ終盤戦に突入。プレーオフ進出に向けて一戦も落とせない状況で上位を猛追してきた東芝ブレイブルーパス東京は、ついに前節で横浜キヤノンイーグルスを抜いてプレーオフ圏内の4位に躍り出た。いよいよ明日、東京サンゴリアスとの伝統の「府中ダービー」を迎える。互いに府中に本拠地を構えてしのぎを削ってきたチームの一戦に、今年は東芝ブレイブルーパス東京のプレーオフ進出が懸かる。

試合前最後にお届けするのは、廣瀬俊朗さんによるトッド・ブラックアダーHCへのインタビューだ。チームを率いて3年目のシーズン、一体感を求める指揮官はこれまでの選手インタビューからもわかるようにチームでの絶大な信頼を得ており、チームは今シーズン最高の状態で明日の決戦に挑む。

好調の要因とこれまでの戦いについて
廣瀬:最近チームの調子が良いですが、HCから見てどのように感じられていますか?
トッド:良い質問をありがとうございます。今シーズンの最初の方は、毎週少しずつ良くしている状況でした。やはり浮き沈みというものはあって、徐々に積み上げられて、より良いラグビーができるようになってきましたね。そして、自分たちを信じる部分、そしてシステムの部分が良くなりました。ここまでの道のりで極端に良くて極端に悪いという箇所がない点に関しては、とても良い道のりだったと思いますね。また、S&Cのところで、フィットネスを上げるということもやっています。あとは育成の部分ですね。当然ベテランの選手も良くなっていますが、若手の選手がどんどん良くなっていますし、全体的に層が厚くなっている部分がありますね。選手たちが自分たちを信じられていて、チームメイトを信じられていて、実際に良いラグビーができつつあります。いろいろなバリエーションを組み込んだラグビーができていますね。
モール、接点、キャリーで強いブレイブルーパスの姿が見られるようなラグビーをしたいと思っています。同時に、スマートに実行するという部分もできるようにしたいです。もちろん現在が完成形ではありません。選手自身にも楽しんでラグビーをしてもらいたいですね。環境と文化の面で選手たちやスタッフ、スタッフたちの中ですごく良い雰囲気が生まれています。毎週徐々に積み上げられていると思いますし、すごく充実していて楽しいです。ベストのパフォーマンスがこれから出していけるのではないかと思っています。

廣瀬:HCになって3年目ですが、ここまで順調ですか?
トッド:正直なところ苦労している部分はありました。1年目はフィットネスが足りないという認識があって、勢いを継続して出していくということがすごく難しかったです。最初の1、2年はフィットネスを上げるという部分でのトレーニングを重視してやっていましたね。今年はラグビーにより多くの時間を費やすようになりました。トレーニングに時間を費やすことは大事ですが、実際に試合形式でやるというのも大事です。だからこそ、そのようにできた今年はすごく良かったと感じています。
一番苦労している部分は、コロナウィルスの影響等で練習が中止になってしまうことですね。自分たちのチームの状況を考えると1、2週間オフの状態になってしまうとかなり難しいチームだと思っています。これは選手たちのすばらしさの証だと思いますが、この数年間そのような中でもモチベーションを維持して、頑張ってくれました。しっかりしたシステムを構築するというのはやはり時間がかかります。理解するだけではなくて、実行する段階になるというのはすごく時間がかかりますね。そういった意味で、ちょうど自分たちのラグビーを理解しつつある段階だと思います。受け身の相手、またラインスピードを出してくる相手に順応することがようやくでき始めています。しっかりした準備というものがどのようなプロセスを踏んでやるものなのかという認識も、徐々に浸透しつつありますね。また、それは、ラグビーの細かい部分にも言えると思います。例えばブレイクダウンなど、細かい部分をしっかりやることがどれだけ大事かということも理解しつつあります。現状では順位表の真ん中にいますが、これからはトップチームとも優勝を十分競い合える状況になっていくと思います。

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いよいよラスト2戦!プレーオフ進出への鍵
廣瀬:調子も上がってきていて、プレーオフを目指せる位置にもいると思います。ここから優勝を目指していく上で、何を改善しなければならないと考えていらっしゃいますか?
トッド:改善したい部分はたくさんあります。例えば、テリトリーでボールを保持するのか、キックするのかという部分のバランスですね。オフロードでつないでいく継続性には、改善の余地があるのかなと。トヨタV戦ではラインブレイクをしつつ、中途半端なオフロードによって最後まで決めきれなかったというシーンがありました。トップチームと戦っていくためにはフィジカルやフットワークの部分が重要です。そこは徐々にできるようになってきていると感じています。今であれば、強豪チームと競いあえるのかなと。最終的には生み出したチャンスを決め切るという実行の部分が重要ですね。

廣瀬:プロセスを追い求めるから結果がついてくると。だからこそ、勝ってプレーオフに行きたいですよね。
トッド:自分もそうなってほしいと思っています。自分たちは今本当にうまくいっているので、まずは1日1日にフォーカスしていきます。このチームにとっては結果にフォーカスしすぎずに、プロセスにフォーカスしているといるので、うまくいっているのだと思います。そのような部分も教育のセミナーを実施することなどとうまくマッチしていますね。そうでなければ、結果だけにフォーカスしすぎてしまいます。一つの例ですが、BR東京戦では試合の開始からフォーカスすべきところにはフォーカスできました。自分たちにとっては良い例の一つかなと。自分たちのプレーができれば、そのように結果もついてきます。埼玉WKや東京SGらトップチームは、基本的なことをしっかりとやるチームです。自分たちとしてはそこに一貫性を持ってプレーできるようにしていきたいです。また、それができるということを見せることができつつあると思っています。

廣瀬:次はRH大阪戦で、その次の試合が東京SG戦です。どのような意気込みでいらっしゃいますか?(※インタビューは4/18に実施)
トッド:自分達の現在の立ち位置はとても良いものだと思っています。私たちが勝つためには、しっかりと集中してスイッチオンの状態でなくてはなりませんし、しっかりとチャレンジして、チャレンジを受け入れられる準備ができていないといけません。そのチャレンジに向かって徐々に上がっていく期待感ですね。失うものはないので、すごくワクワクした状態です。良いラグビーをするという面や、フィジカルの部分にフォーカスしたいですし、実際に自分たちのやっていることは全て良くなっています。相手を怖がってはいません。だからこそ、しっかりと準備した状態で立ち向かっていきます。すごく楽しみにしていますね。

(通訳 / 田口 健太郎、ライター / 内海 日和)
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著者プロフィール

東芝ブレイブルーパス東京はジャパンラグビーリーグワン(Division1)に所属するラグビークラブです。日本代表のリーチマイケル選手や德永祥尭選手が在籍し日本ラグビーの強化に直接つなげることと同時に、東京都、府中市、調布市、三鷹市をホストエリアとして活動し、地域と共に歩み社会へ貢献し、日本ラグビーの更なる発展、価値向上に寄与して参ります。

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