廣瀬俊朗さん×リーチマイケル対談!「府中ダービー」に向けて

東芝ブレイブルーパス東京
チーム・協会

【東芝ブレイブルーパス東京】

東芝ブレイブルーパス東京OB廣瀬俊朗さんが5月1日(日)vs東京サンゴリアス「府中ダービー」に来場【特別企画】

東芝ブレイブルーパス東京は、ついに14節でプレーオフ圏内の4位に躍り出た。この状況で迎える一戦が東京サンゴリアスとの伝統の「府中ダービー」となる。互いに府中に本拠地を構えてしのぎを削ってきたチームの一戦に、今年は東芝ブレイブルーパス東京のプレーオフ進出が懸かる。否応なしに盛り上がるこの一戦に向けてOBでありキャプテンとして数々のタイトルを獲得した廣瀬俊朗さんが来場する。今回は日本代表でも苦楽を共にしたリーチマイケル選手との対談をお届けします。

近況報告
廣瀬:そんなゴツかったっけ?
リーチ:最近(ウエイトを)やっています。けっこう。
廣瀬:体重は?
リーチ:114(kg)。
廣瀬:そんなに前あったっけ?
リーチ:ズボンのサイズが一つ上がった。
廣瀬:やっぱり?すご!
リーチ:普段測らないようにしていて、試合前にたまたま測りにいったら114キロだった(笑)。
廣瀬:前会った時は何キロくらい?
リーチ:109とかかな。
廣瀬:なんか、でかくなっているもんね。
リーチ:やりこんでいるから。
廣瀬:やりこんでいるの?ウエイト?
リーチ:楽しくて。できちゃうんですよね、ウエイトが。前はあちこち痛くてできなかったけど、今は最後の最後までできるようになりました。楽しいです、やっと。
廣瀬:良かったね。
リーチ:やっと楽しくなってきた。これまでは辛くて辛くて。
廣瀬:プレッシャーもあったしな。
リーチ:プレッシャーもあったし、変な期待もあるし。
廣瀬:品川でかおりさん(元ラグビー日本代表メンタルコーチ、荒木香織さん)とかと会った時に、マイケルの顔つき見てさ、「マイケル大変やなあ」みたいな話をゴロー(元日本代表、五郎丸歩さん)と話していたんだよね。
リーチ:(笑)。
廣瀬:「プレッシャー感じているんだろうね」「そりゃ、そうだな」って言っていたんだよね。自分のことに集中できるようになって良かったね。
リーチ:東芝に来て、12年目でやっとやり方がわかってきたって感じがする。いろいろね。
廣瀬:ジャパンにずっと入っていて、まだまだあるけど、やっと肩の荷がおりたもんね。
リーチ:それもあるし、ずっと代表やって、東芝やって、の繰り返しで。調子が崩れた時にもっとやれば良いのか休めば良いのか分からなかった。でも、いろいろ分かってきたね。やっぱり休むとダメです。
廣瀬:休むとダメ(笑)?だってもうおじさんだもんね。今年何歳?
リーチ:34。休んだらアウト。ずっとやりっぱなしの方が調子上がる。どんどん良くなる。
廣瀬:ふうん。
リーチ:でも、リカバリーは大変ですね。
廣瀬:ああ、そう。変わってきた?
リーチ:試合二日後、まだ体が痛い。
廣瀬:(笑)。昔は違ったけどね。
リーチ:昔は試合の次の日もできちゃうくらいだった。それぐらいかな、でも。いろいろ分かってきた。34歳になって。
廣瀬:(笑)。

【東芝ブレイブルーパス東京】

BL東京、好調の要因
リーチ:コーチ陣がめちゃくちゃ良いですね。サム・ワードというFWコーチが来て、彼といろいろ面談して、分かったことがありました。引き出しがいっぱいありますね。
廣瀬:それはラグビーの部分もそうだし、人間的なところも?
リーチ:そう、全て。おもしろいですよ、とても。
廣瀬:どんな人なの?
リーチ:基本的におもしろい。でも、怒るときは怒るし、コーチング能力が非常に高い感じがします。子ども世代から(コーチを)やってきた人だから、やっぱり教えるのが上手。すごく上手。
廣瀬:セットピースも調子良いしね。まあ、能力が高いのもあるけど(笑)。
リーチ:(LOの2人が)2メートルあるからね(笑)。
廣瀬:でしょう?スクラムも最近ね、良くなってきて。
リーチ:最近安定してきたね。昨年の今頃にBR東京とやった時は、8スクラムあって8スクラムともターンオーバーされていたからね。今はだいぶ良くなってきて、少しずつパックとして組めるようになってきたし、各々努力していますね。藤野(藤野佑磨選手)が毎日ウエイトをやって積み重ねてきたことがカタチになってきて、良い感じです。楽しいです。雰囲気も良いしね。雰囲気はやっぱり大事。
廣瀬:なんで雰囲気が良くなったんだろうね。
リーチ:負けていると自信がなくなるし、負け癖ができちゃうけど、(勝っているから)だいぶ雰囲気が良くなってきた。あとは若手にめちゃくちゃ上手な選手がいるし。楽しいです。
廣瀬:こんなにマイケルが「楽しい」「楽しい」なんて言ったことなかったんじゃないの(笑)?
リーチ:ラグビーやっていて楽しいのは、久々ですね。金曜日の夜、眠れない。
廣瀬:楽しみで?
リーチ:起きたら「早く試合したい」ってなる。何年ぶりだろう?
廣瀬:なんか達観したね。
リーチ:僕もそんな気がします。
廣瀬:今はフラットというか、良い感じに力が抜けていて、エンジョイしていて良いね。
リーチ:ウエイトも強くなってきたし、良くなってきたような気がします。
廣瀬:チームも良いしね。でも、勝っていることだけが好調の理由じゃないよね?
リーチ:3年ぐらいかかったね。
廣瀬:でしょう?
リーチ:トッド(トッド・ブラックアダーHC)が来て、少しずつ良くなってきて、上がったり下がったりを繰り返して、いろいろ学んだりしたかな。あとは、キーとなる選手を勧誘できて、それがパンチ効いていますね。ハマってきました。
廣瀬:ね。やっとピースがね。
リーチ:ワーナー(ワーナー・ディアンズ選手)とジェイコブ(ジェイコブ・ピアス選手)が非常に良い。あとセタ(セタ・タマニバル選手)が日本のラグビーに合ってきて。
廣瀬:最近合いすぎじゃない?むちゃくちゃ凄くない?
リーチ:本当に味方で良かった。
廣瀬:(笑)。
リーチ:あんなにデカくて強いやついたら、嫌ですもん。
廣瀬:ね。昔見ていたセタ・タマニバル!って感じだもんね。
リーチ:あと、ジョネ(ジョネ・ナイカブラ選手)ね。すごいですからね。
廣瀬:アウトサイドに良い選手がいるし、FWも強くなって。
リーチ:あと小鍛冶(小鍜治悠太選手)ね。ボールキャリー強くなってきたしね。衛(原田衛選手)も入ってきたし。佑磨もボールキャリー強くなってきて。

「1試合1試合ですね」(リーチ)
廣瀬:もうちょっとでな、プレーオフいけるかもしれないし。
リーチ:いや、もう1試合1試合ですね、本当にそれ。あとは波がなくなってきているかな。相手をちゃんとリスペクトして戦っています。シーズンの前半は苦しい試合もいくつかあって、同じ失敗はしないようにと思ってやってきました。残りの3連戦(※インタビュー実施が4/18のため)、鍵になる試合が多い。もう毎試合そう。だから、勝たないと。
廣瀬:それこそ、この前のトヨタV戦は最後(ボーナスポイントの)1ポイントを取れるか取れないかというところで、これまではああいう時に取れなかったけど、(今シーズンは)そこの取り切る力はついてきているよね。
リーチ:取れるようになってきましたね、トライ。
廣瀬:勝負強さ?みたいなものが、前よりもついてきているよね。
リーチ:S&Cのコーチも良いんですよね。みんな走れるようになってきたし。ちゃんとペースの管理もしているし、全員が1週間を通して同じランニングボリュームを走っています。ケガ人も少ないですね。練習に出るメンバーがいつも多くて、リハビリメンバーがすごく少ない。
廣瀬:良かったね、うれしいわ。
リーチ:いや、うれしいですよ。かなり良い経験をしているなと自分で思います。強い時も、弱くなった時も知っているし、また復活しそうな時にもチームにいるし。日本代表もそうだし。むちゃくちゃ良い経験をしているなと思います。

「この試合が非常に大きいきっかけになる」(リーチ)
廣瀬:府中ダービーはやっぱり気合入る?
リーチ:もちろん!昔はシーズンに入る前の夏に、東芝とサントリーの1本目を東芝のグランドでやっていたんですよね。あれが一番キツかったですね。暑いし、お互いに負けたくないし、めちゃくちゃ強かったし。当時は、「勝った方がそのシーズンの調子が良い」みたいなジンクスはありました。
廣瀬:リーグは夏開幕の時の、8月ナイターのやつね。ここ(府中グラウンド)でやっていたもんね。
リーチ:ここのグラウンドが満員になっていたやつ。でも、あれが一番楽しかった。
廣瀬:そうね、独特の緊張感があったよね。
リーチ:サントリーとは昔からの付き合いがあって、お互いの選手もほとんど知り合いで、最近東芝が負けていることが多いから、復活した東芝を見せないといけないと思います。あと、けっこう府中には古い東芝のファンがいます。その人たちに良い結果を知らせられるように頑張らないといけないと思いますね。
廣瀬:街の人もそうだしね。東芝の社員の方々も含めてね。みなさんに来ていただいて、楽しんでもらえれば良いけどね。
リーチ:日本ラグビーにとっても東芝が強いことは良いことだと思うから、良い感じに強くなってきたからこそ、サントリーと良い試合をして良いラグビーをしたいですよね。見ている人にとっては、相当楽しい試合になるのではないかと思います。東芝はチャレンジャーとして上がってきているチームである一方サントリーは常に上位です。そこのぶつかり合いを個人的には楽しみにしています。この試合が非常に大きいきっかけになるのではないかと思っています。今後につながる1試合になりますね。今年のサントリー相手に東芝がどれくらいやれるかが大事です。

(ライター / 内海 日和)
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著者プロフィール

東芝ブレイブルーパス東京はジャパンラグビーリーグワン(Division1)に所属するラグビークラブです。日本代表のリーチマイケル選手や德永祥尭選手が在籍し日本ラグビーの強化に直接つなげることと同時に、東京都、府中市、調布市、三鷹市をホストエリアとして活動し、地域と共に歩み社会へ貢献し、日本ラグビーの更なる発展、価値向上に寄与して参ります。

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