九州北部豪雨支援の「恩返しを」 小石原焼の産地・東峰村がコラボグッズに込める想い
【小石原焼の職人さんが育てたご飯を頬張る牧原選手】
170万円の「八女福島仏壇」と共に、福岡県の伝統的工芸品としてコラボグッズになるのは「小石原焼」だ。約350年の歴史を持ち、全国各地にある焼き物の産地の中でも、最初に経済産業大臣指定の「伝統的工芸品」に指定された。福岡・東峰村特有の鉄分の多い赤土を使用し、「飛鉋(とびがんな)」による独特の紋様や白と黒のコントラストが「小石原焼」の特徴だ。
天日干しの様子 【(C)SoftBank HAWKS】
2017年7月に起きた九州北部豪雨で甚大な被害を受けた東峰村。2016年4月の熊本・大分地震の復興支援プロジェクトとして発足した「ファイト!九州」は、九州北部豪雨の際も、義援金や被災地訪問など、さまざまな支援活動を行った。それ以来、繋がるホークスと東峰村の絆が、今回のコラボのキッカケに。ホークスオリジナルデザインのタンブラー、茶碗、サラダボウルの3種類が製作された。
シンプルなデザインなので食卓に馴染みやすい 【(C)SoftBank HAWKS】
伝統工芸の産地の多くは後継者不足が課題とされているが、小石原焼は少しばかり状況は違うという。「小石原焼は44軒の窯元があって、40歳以下が11人います。僕らみたいな中堅も十数人いて、若い人たちが村に帰ってきて継いでいる感じです」。近い世代の人間が1人、また1人と村に戻り、互いに協力し合って技術を継承。SNSの発達もあり、広報活動も積極的に行えるようになった。高齢者の窯元もいるが、これらの成果もあって比較的、若年層が多くなっているという。
基本的に小売で販売される小石原焼。熊谷氏によれば「販路は九州や西日本で止まってしまっている」。全国の人々に「小石原焼」と、その魅力を知ってもらいたい、というのも今回のコラボの意義としてある。「コロナで外食も減ってきただろうし、家で食事をする機会が多くなっていると思います。その中で、想いがある器があると、雰囲気が違ったり、味が違ったりする。これを機会に手作りの器の力、魅力に触れてもらいたい」と熊谷氏。陶器に込められた想いと願い。手にとって感じてみてはいかがだろうか。
小石原焼制作過程 【(C)SoftBank HAWKS】
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