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千葉ロッテマリーンズの若き大砲 山口航輝

ロッテ若き主砲は大志を抱く。来季目標は30本塁打。ブレない想いを胸に

千葉ロッテマリーンズ

 激動の一年だった。ZOZOマリンスタジアムでの秋季練習ではシーズンを終え、徹底的に打ち込むプロ3年目 山口航輝外野手の姿が見られた。昨年までの2年間は一軍未出場。それが今年は福岡でのホークスとの開幕戦でスタメンに抜擢された。途中、二軍落ちも経験したがポストシーズンまで一軍にしがみついた。山あり谷ありと苦しかった一年。21歳の若者にとっては何にも変えられない貴重な経験を積んだ日々となった。

 「去年の悔しさがあったので、今年は絶対に一軍で活躍するぞと誓った一年でした。キャンプ、オープン戦で必死にアピールして開幕一軍に抜擢してもらった。ただ、そこからは一軍の厳しさを感じました。ヒット1本を打つことが、こんなに大変なのかと思いました」  

 山口はしみじみと初めての一軍生活を振り返った。開幕戦でこそプロ初ヒットを放ったが、2度目のスタメン起用となった3戦目で一軍の凄みを肌で感じた。ホークスの先発は和田毅投手。手も足も出ないとはこのことだった。無安打に抑え込まれた。

 「球速では絶対に分からない球筋だった。ストレートが凄いホップをしていた。アレ?という感じで全くバットに当たらなかった」と山口。

 大ベテランが投じる切れ味抜群の直球に強振したバットが空を切った。今まで見たことがないような球筋だった。その後、何とか持ち直し4月9日のライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)でプロ初本塁打を記録するなど上昇気流に乗ったかのように見えたが、やはり甘い世界ではなかった。

 「4月下旬ぐらいから全然、自分のスイングができないようになっていた。結果を気にしてバットも振れなくなった。一軍は甘いボールが少ない。一球で仕留めないと苦しくなる。その一球をファウルしてしまうと、もうダメ。悪循環に陥った」

 三振が怖い。併殺はもっと嫌だ。最悪の思考に陥り、交流戦期間中の5月下旬に二軍に落ちた。ファームではもう一度、原点回帰し下半身を使って打つ練習を繰り返した。鳥越祐介二軍監督からは「オマエは考えすぎる。マイナス思考で打席に入っても絶対に打てないぞ。打席では自信を持って、あんまり考えすぎずにやってみろ」と声をかけられた。大事な一言になった。「メンタルの部分が大きかったと思う。それからは結果を考えずに、バットを振ることだけを意識するようにした」と本人が振り返るように、少しずつ思い切りのいい本来のスイングを取り戻した。五輪期間中の練習試合で一軍に再合流すると自慢の長打でアピール。後半戦スタートなった8月13日からの首位バファローズとの千葉での3連戦でもスタメンに名を連ね本塁打も放った。

 終わってみれば9本塁打で打率・207。悔いもあるが収穫も多い。本拠地で行われたイーグルスとのクライマックスシリーズファーストステージでは右方向へポール直撃の豪快な本塁打を放ち、井口資仁監督を唸らせた。

 「ああいう緊張した場面で1本打てたのは自信になります。どういうことが必要かを学んだ一年でもありました。来年の目標は大きく言いますが30本塁打。そのためには左方向だけではなく逆方向にも、そしてバックスクリーンにも打てるようにならないといけない。オフに下半身を鍛え直して、しっかり打ち込んで来年に備えたいと思います」と山口は意気込む。

 11月25日。東京ヤクルトスワローズとオリックスバファローズの日本シリーズ第5戦が行われたこの日、マリーンズの秋季練習は終わった。指揮官の期待を背負い一日1500スイング以上、徹底的にバットを振り込んだ秋だった。プロの壁に当たり、もがき苦しんだからこそ得た反省を胸に進化を遂げようと必死だ。今年は9本塁打。惜しくも二桁本塁打には1本足りなかった。しかし、それでいい。あとわずかだった悔しさこそが若者を駆り立てるエネルギーとなる。マリーンズファン待望の若き右の大砲誕生の日は近い。

千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章

クラブ名
千葉ロッテマリーンズ
クラブ説明文

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